↓月!日
エリユが拾って来たの娘だが、結局、エリユが預かることになったらしい。なに、魔王の私を置いている位だ。きっと大丈夫だろう。
……と、思っていたのだが何をどうしたら良いのか分からずに参っている。ここで、色々としてやれれば良かったのだろうが、生憎、エリユと同様私もどうしたらいいのかさっぱり分からない。不甲斐ない……
そう言えば、何を思ったか側近達が皆、店に押しかけて来た。いい加減、この過保護はどうにかならないものか。私ももう一人前の大人だ。心配してくれているのは有難い。でもだからと言ってこれは……
今更だが、エリユは本当に何者なんだろうか。勇者やユゥナが側近達に威圧されて口も開けていないというのに、エリユは事も無げに側近達と会話を交わしていた。まぁ、その剛毅さがまたエリユの良いところでも……と、私は何を書いているのだろうか。
とりあえず、帰り際に側近達に来るときは必ず1人だけで来るように頼んだ。
↓月ー日
天使の娘が一緒に働くことになった。エリユが言うには、「ウチはあまり部屋数が多く無いんだ。それのひとつを分けてやってるんだから、働いてもらう」だそうだ。まぁ、本人も楽しそうにしているし、これでいいと私は思う。
ちなみにだが、天使の娘は私や勇者よりも仕事の手際が良い。……泣いてない。泣いてなんかない。
確かに、自分で勝手にやって失敗したのは悪いと思っている。だが、エリユもエリユだ。だいたい仕事の説明が大雑把過ぎる。
↓月/日
天使の娘の名はティエルと言うそうだ。
それはそうと、エリユがユゥナに懇々と説教されていた。ユゥナに少しとは言え、恐怖を感じた。まだ幼いころ母の叱りを受けた時のものと同じものを感じた。
その後、エリユが私と勇者にそれぞれ名を聞いてきた。
おかしなものだ。優に月を二つは越すほど時間が経っているというのに、漸くの自己紹介だと言うのだから。
ああ、そうだ。せっかく勇者の名も聞いたのだ。これからはちゃんと名で呼ぼう。
↓月¥日
今日は久しぶりに魔王としての仕事だ。と言っても、書類仕事云々はそこまで苦じゃない。量を除けばだが……私の背丈にも迫ろうかと言う紙の山を見てると、それだけで頭が痛くなってくる。唯一の救いは殆どが同じ内容(一体いつになったら侵攻するのかと言う過激派の意見)だから、同じ内容の返事を送っておけばいいということくらいか。そもそも、こんな書類、私達には特に意味がない。
気に入らないことがあるなら、力で訴えろ。古臭いが、私達にとって永久不変の掟だ。
↓月@日
店に行くと、エリユが気分が悪そうにしていた。酒の飲み過ぎらしい。なんでもこの前の休日に村の男衆で集まった時に飲んだらしい。よっぽど飲んだのだろう。
そう言えば、こんな言葉があったな。酒は飲んでも呑まれるな。
エリユが倒れてしまい、一時大騒ぎになった。まぁ、いきなり糸の切れた人形のように倒れられたら誰でも騒ぐさ。結局、今日はそのまま店仕舞いになった。
……それはそうと、以前側近達が店に来た時にエリユは、側近達と話を付けていたらしく、魔界の品々が店に仕入れられるようになっていた……もう、ただの道具屋とは言えんな。
↓月£日
どうやら私の存在が、人間達の間に広まったらしい。まぁ、避けられないことではあったな。私はもちろん、側近達も比較的頻繁に訪れているのだ知れ渡らないほうがおかしい。
私を倒すために、このリーツ村に人間達の軍隊がやって来たが、さほど脅威では無かった。あの程度ならアリスやエリユでも十分に撃退出来ただろう。それはそうと少し村人達を怯えさせてしまったが、これは仕方あるまい。