「なんと面妖な…七星剣が黒く染まりおったじゃと…?」
「おじさん、なにやったの?」
武装色の覇気にて黒く染まった七星剣を見てそう言うイザヤとマヤ。
タネは簡単である、武装色の覇気による装備への武装硬化。
これを七星剣に施して魔剣である七星剣を塗り潰したのである。
もともとクリークは装備に対する武装硬化が苦手であったが三大将であるサカズキ、クザン、ボルサリーノなどを相手に模擬戦をした時にロギア系の能力者相手には戦闘スタイルの関係もあり装備への武装硬化は必須だと考えていた。
ロギア系は海軍が独占してるというわけでもないし。
故にコツコツと練習をしていたのだが先日、ようやくそれが身を結び"近接武装であれば"武装硬化を施す事が出来る様になったのだ。
最も効果が大きい遠距離武装への武装色の付与は全く出来ないが。
近接武装の武装硬化であればイメージ的には身体への武装硬化の延長線上で手にした武装に覇気という考え方だが、銃弾や矢への付与はどうにもイメージが掴みにくくその為とっかかりが掴めずにいるからである。
「あぁ、これは意志の力で妖刀を塗り潰したんだ、まぁ一時的なものだがな」
そう言ってクリークが七星剣を地面に突き刺したまま手を離せば黒く染まっていた七星剣は黒く染まっていた禍々しい姿から元の姿を取り戻した
「なんと…この年になっても知らぬ事は色々あるのう…」
「いちじてきにおじさんのいろにぬりつぶしたってこと?」
「まぁその考え方で間違ってはいないな、ところで村長殿どうでしょうか?この七星剣を海軍で預かるというのは?」
「まぁ…確かに宝玉による祭事以外に対処方法があるのは分かったが…」
「素手で触らなければ普通の剣と変わりありませんし先程私がやった方法もあります。
それに海軍の科学班、技術班は優秀ですからこの七星剣の詳細なんかもわかるでしょう」
「流石にこれはワシの一存では決めかねるの、一度村に戻り皆で話し合うべきじゃろう」
「おばあちゃん…」
「わかりました、ではこの七星剣は一度村に持ち帰りましょう」
そう言って再び革手袋とガントレットを装着して荷物の中から大きめの布を取り出すと刃が剥き出しの七星剣をそっと置き包み込む。
その上で革紐を取り出すと布で包まれた上からグルグルに巻くと腰に挿した
「うむ、とりあえず一旦村に戻るべきじゃ。
いくらお主が平気とは言え異常がないか一度薬師にでも見てもらうべきじゃろう」
そうして一行は村に戻りクリークは異常が無いか診てもらう傍ら、イザヤは人を集めて七星剣についての話し合いを行い、そしてその話し合いの結果クリークが七星剣に対処出来る事をもう一度全員の前で実演してみせる事によって晴れて七星剣は海軍が預かる事となったのだった。
そしてこの村の祭事については念の為という事で続ける事としそれについては海軍側から"集会条例"を免除の上で許可、それにより当初の目的である"海軍道場"の運営にあたる島民の説得も無事に完了したのであった。
「では村長殿、マヤちゃん、そして村の皆さん。
この七星剣は海軍が責任持って預かりますので皆様は念の為に引き続き今までと同じように祭事を執り行って下さい」
「礼を言う、確かに考えてみればこの島に置いたままであれば悪しき者の手に渡らんとも限らぬしのう」
そう言って深々と頭を下げるイザヤ
「ありがとうかいへーさん、わたしもつぎのみことしてちゃんとがんばるよ!」
と、こちらも頭を下げて言うマヤ
「いえ、こちらは出来る案を提出しただけです。
後日こちらに再び海軍の者が来ると思いますがそちらには話を通しておきます、その後数日すればあちらの山の中に再建した"海軍道場"の運営を開始しますのでしばらくは騒がしくなるかもしれませんがご容赦ください」
そう言ってクリークは頭を下げ色々と入った大きなリュックと共に七星剣が入った包みを持ちアスカ村を去るのであった。
クリークさんは破壊不能という触れ込みの魔剣を手に入れました。
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)