Fate/Diend Order   作:クロウド、

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マリーさんの口調がいまいちわからん!


一難去って

「ーーーふう。はい、ここまでくれば大丈夫かしら?」

 

 ラ・シャリテから撤退した僕達を乗せた馬車は街の南東、おそらくはジュラの森の近くに移動した。

 

「ドクター?」

『ああ、反応はもう消失している。

 ついでにいうと、そこからすぐ近くの森に霊脈の反応を確認した』

「わかりました。ジャンヌさん、大樹さん、それからーーーマリーさん」

「マリーさん、ですって!」

 

 マシュの呼び方にマリー・アントワネットは過剰に反応する。まぁ、相手はあのフランス王妃、さん呼びは少し失礼だったか?

 

「し、失礼しました。

 ええとーーー」

「失礼じゃないわ、とっても嬉しいわ!

 今の呼び方、耳が飛び出るくらい可愛いと思うの!」

 

 ーーー思わず、ズッコケかけた。

 

「お願い、素敵な異国のお方!

 これからもそう呼んでくれないかしら……!」

「は、はぁ……。

 ミス・マリー、とかマドモアゼル・マリー……では?」

「ダメ。ぜんぜんダメ。

 マリーさんがいいのっ! 羊さんみたいで!」

「それじゃメリーさんじゃ……」

「はい! はいはいはい!

 はじめまして、マリーさんです!

 話の早い方は魅力的よ。当ててみせるわ。

 貴方、とてもおもてになるのではなくて!?」

「え!? そ、そんなことないですよ……」

 

 マイペースな王妃様に立花もマシュもタジタジだ。

 

 でも、なんというかーーー、

 

「ーーーフランスの英霊っていうのはなんで、皆こうインパクトが強いのか」

「え?」

「ああ、ジャンヌのことじゃなくて」

 

 僕の頭によぎるのはあの戦いで最後まで彼に付き従ったサーヴァント。決して飛び抜けた力を持っていたわけではなかったが、マスターの命令より自分の意思を信じて行動した彼には感服の言葉しか思い当たらない。

 

「………マリーさん。

 話をしていいでしょうか?」

「ああ、ごめんなさい。

 私ったら一人で舞い上がって、はしたない

 それで、ご用事は何かしら?」

「この近くの森に、強い霊脈が察知されました。

 拠点とするため、そこに向かいたいのですが……。

 皆さん、問題ありませんか?」

「勿論、構わないわ。

 いいですか、アマデウス?」

「僕に意見を求めても無駄だってば

 君の好きにすればいいさ、マリア。」

「わかりました。

 問題はない、と思います」

「右に同じくだ」

 

 マリーが、もう一人のサーヴァント。おそらくはヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトに確認し、ジャンヌ、僕が了承する。

 

「では、そこで腰を落ち着けて、

 これから先のことを話し合いましょう」

 

「……どうやら、霊脈に群がっている

 モンスターたちがいるようですね」

 

 森に入った僕達が霊脈にたどり着くとそこには獣の頭を持った獣人のモンスター。所謂、ウェアハウンドというモンスターが群がっていた。

 

 ここは、霊脈。魔力の濃い場所だ。モンスターが群がっていても不思議なことじゃない。

 

「ここは僕に任せてくれ」

「大樹さん?」

「君達はさっきの戦いでセイバーとライダーにこっぴどくやられたあとだろう? 

 ここは僕に任せて、休み給え」

「でも、大樹さんだって……」

「僕の傷は気にする事はないさ、

 こんなものかすり傷の部類だ」

 

 立花にそう伝えて僕は前に出る。

 

『KAMEN RIDE ……』

 

「変身!」

 

 カードを装填し、銃口をウェアハウンド達に向けてトリガーを引く。

 

『DI・END!』

 

 ライドプレートがウェアハウンド達に直撃してから、ディエンドに変身する。

 

「とは言っても、この数は厄介だ。

 ここは僕の兵隊さんに任せよう」

 

 カードケースから3人のライダーが描かれたカードを取り出し、ドライバーに装填し発射する。

 

『KAMEN RIDE……RIOTROOPER!』

 

 放たれた影が収束し、量産型ファイズとも言えるライオトルーパーが三体召喚される。召喚されたライダー達はそれぞれがウェアハウンドに向かっていく。

 

「アマデウス、突然新しい方が現れたわ!」

「へえ、こうやって呼び出してたのか」

「彼らは一体……?」

「でも、さっき呼び出されてた人達より弱そう」

「ドクター、あれはサーヴァントなのですか?」

『確かに反応は似ているけど、少し違うな。

 寧ろ、サーヴァントより少し反応が強い』

 

 三者三様ならぬ、六者六様の反応をする。コレについては後で僕から説明したほうが良さそうだな。

 

 ライオトルーパー達によってあらかたのウェアハウンドが倒れたのを確認した僕はディエンドの紋章が記された黄色いカードを装填する。

 

『FINAL ATTACK RIDE DI・DI・DI・DIEND!』

 

 銃口の周りに光のカード達が渦のように伸びて敵をロックオンする。青緑のエネルギー弾がトリガーと共に放たれ、残りのウェアハウンド達は爆裂四散したのを確認して、変身を解いた。

 

「ふぅ、こんなもの……っ!!」

「大樹さんっ!?」

 

 変身を解いた僕は激しい痛みに胸を抑えてその場に片膝をつく。それに慌てて立花達が近づいてくる。

 

「やはり、無理を……」

『考えてみれば、

 あれだけ至近距離で敵の攻撃を喰らったんだ。

 マシュやジャンヌより、彼のほうが余程重症の筈だ』

「……安心したまえ、幸い呪いなどの類ではないから薬を塗って包帯でも巻いておけば治るさ」

 

 実際、この程度の傷英雄王の宝具の雨や、騎士王の剣、それに、彼女の矢に比べたら本当に大した怪我ではないのだから。

 

「素敵ね!

 まるで物語に現れる騎士様のよう。」

「やめてくれ、僕はただの怪盗。

 お宝を探し求める、ただの風来坊。

 騎士なんかとは一番縁遠い。

 それより、マシュ早く召喚サークルとやらを設置したまえ」

「はい」

 

 僕に言われ、マシュが霊脈の中心へと自身の盾を設置する。

 

 光が盾から放たれ召喚サークルが設置された。




感想で批判が多かったので前回の提案は取り下げます。

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