予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 己と向き合い、真実を見渡せ。


アタシハアタシダ!!

 『ゲバババババババ!ニンゲンニシチャヤルジャネエカヨ!!』

 「手前に褒められてもうれしかねえよ!!」

 キンジとトルーパーヘッドとの戦いは体感時間から見ても長く感じる程である。

 お互いの武器が火花を噴き散らして戦いあっていた。

 それが暫く続く中ある事が起きた。

 「ウォラァアアアア!!」

 『GURUWAAAAAA!!』

 辰巳の咆哮と同時にトルーパーの断末魔が響き渡った。

 「これで最後だぜ!ブラド!!」 辰巳がそう言いながら斬鉄剣をブラドに向けるとブラドは周りのトルーパーの残骸を見てこう言った。

 『マッタクヨ、ザコノアシドメニモナラネエトハトンダシッパイサクダゼ!』

 トルーパー・ヘッドはそう言いながら頭を掻いていたがすると思わぬ事が起きた。

 「何だ・・・。」

 「頭の・・・触手が・・・」

 キンジとレスティアがそう言っている中レティシアはこう答えた。

 「蠢いてる?」

 するとその触手は壊れたトルーパーを突き刺しながらトルーパー・ヘッドに

集まっていった。

 そしてそのままトルーパー・ヘッドに纏わり始めた。

 「何する気だ。」

 キンジはそう聞くとトルーパー・ヘッドはこう返した。

 『ナアニ、チョットシタリサイクルダ。』

 そう言いながらトルーパー・ヘッドの体が変わり始めた。

 すらっとしていた手足はごつく、マッチョになり。

 頭の触手は体に幾つも纏わりつき血管のようになり。

 剣と銃は幾つものパーツになった途端に一つに交わり巨大な槍と姿を変えた。

 『ナズケルナラ「トルーパー・ヘッド・マスター」ダナ。』

 そう言いながら巨大な槍を振りながらこう言った。

 『サアテト、ジャマガハイラナイヨウニシナキャアナ。』

 そう言った瞬間・・・時間が止まった。

 「これは!」

 キンジはその光景を覚えており臨戦状態に戻った。

 『コレデホントウノサシダ。サア!オモウゾンブンニコロシ』

 『テメエダケジャネエゾ。ブラド』

 トルーパー・ヘッド・マスターの言葉を遮るかのように誰かがそう言った。

 そこにいたのは・・・。

 「理子。」

 それはロイミュード化した理子であった。

 キンジはその正体を言った後警戒を続けた。

 理子の強さは把握済みだがここで二対一は避けたい所なのだ。

 『ナンダヨンセイ。ジャマスルナラオマエゴト!』

 『モウオマエノサシズハウケネエゾ。』

 『ホオ・・・。』

 理子の言葉にトルーパー・ヘッド・マスターは何だと思っていると理子から姿を

変えたボムキルがこう言った。

 『アタシハオマエガコワかった。ズットニゲテタ。アタシノココロハズットアノ

オリノナカダッタ。』

 『ダケド・・・ソレヲオワラセルノモアタシダ!アンタジャナイ!!コノアタシ

ジシンダ!!!』

 ボムキルは大声で言うがトルーパー・ヘッド・マスタ-はこう返した。

 『ダガオマエデハヤクブソクダゾ?』

 トルーパー・ヘッド・マスターはそうせせら笑いながら言うとボムキルは

右手からある物を出した。

 そしてボムキルはこう言った。

 『ブラド、ガッタイハアンタノセンバイトッキョジャネエゾ!!』

 そう言いながら見せつけたのは・・・紅い指輪だった。

 『ナンデアタシガアメリカニイッテイタッテコトニナッテイタノカハナ』

 『マサカソレハ!!』

 トルーパー・ヘッド・マスターはそれを見て驚いていた。

 何せボムキルが見せていたのは・・・。

 『コレヲテニイレルタメサ!!』

 ISの待機形態だったからだ。




 トルーパー・ヘッド・マスター
 トルーパー・ヘッドがトルーパーを取り込んだ姿。
 武器は全て大型の槍に集約してしまったため攻撃方法は限られるがその反面高い
破壊力が保証された。

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