予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 現実ではまだだけど・・・夏休みじゃあ!!


終業式。

「・・・それでは今日を持ちまして一学期を終了いたします。」

 『『『『『ヨッシャアアアア!!!!!』』』』』

 校長の一言が全生徒を熱狂させた。

 何せ学園島全体が夏休みになるからだ。

 これを期に外で遊んだり学業に勤しんだりするからだ。

 そして全員が体育館から外に出て行った。

 それはキンジ達も変わらずであった。

 「それで皆は此れからどうするの?」

 教室の前で飛鳥がそう聞いた。

 そこにはいつもの面子もそこにいた。

 焔の場合

 「あたしは実家だな。久しぶりに皆の顔見てエエし。」

 雪泉の場合

 「私は武偵大二向けて勉強です。」

 紫の場合

 「・・・姉と一緒に旅行。」

 華毘の場合

 「うちは京都の実家っす!お土産たのしみにしてっす!!」

 飛鳥の場合

 「私は店の手伝い。」

 夜桜

 「儂はバイトに明け暮れるな。」

 キンジ、レスティア、レティシアの場合

 「「「特になし。」」」

 そう言った。

 「って・・・それは無いよ。遠山君。」

 キンジの言葉に飛鳥が物申した。

 「いやだってよ。特にねえし。」

 「それでもです。何もないのなら何処かに三人で遊びに行ったり勉強したりと色々したらどうです?」

 あ、節度あってですからねとキンジの言葉に雪泉が釘をさしてそう言った。

 すると外で何やら声が聞こえた。

 耳を傾けると・・・。

 「おい、札幌武偵校のすげえ美人の女子がアリアとやり合ってるらしいぜ!?」

 「もう始まってるらしいわよ!?」

 「何でも三つ編みの長い黒髪の女らしいぜ!!」

 「!!!」

 キンジはそれを聞いて驚いていた。

 アリアとやり合えるほどの・・・然もそんな人間はキンジが知る限り

たった一人・・・然もこの間会ったばかりの人間だ。

 「悪い!俺先行ってるわ!」

 「あ、待ってください。キンジさ~~ん!!」

 「ちょっと待ちなさいよ!!」

 「あたしらも行くぞ!!」

 「うむ!」

 「うん!」

 「・・・うん」

 「おっす!!」

 「ええ。」

 キンジ達に続いてレスティア達も向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 如何やら場所はアサルトの体育館だったらしいがそこの一角。

 コロッセオと呼ばれるスケートリンクみたいな楕円形の防弾ガラスで囲まれた

デスマッチフィールドである。

 その周りで生徒たちが集まって見ていたがキンジ達を見るや否やこう言った。

 「ああ!キンジさんだ!」

 「焔の姐さんと夜桜の姐さんも!!」

 「飛鳥さんに生徒会長!紫さんに華毘さんもいるわよ!!」

 「すげえ!!最強チーム揃い踏みかよ!?」

 そう言っていた。

 「・・・私達って・・・。」

 「何か仲間外れって感じね。」

 その中でレスティアとレティシアが居心地悪そうにそう言っていた。

 そして生徒たちが道を譲り(モーゼのようであるが)歩いていくと・・・。

 「やっぱりかよ。」

 キンジは頭を抱えてその光景を見ていた。

 それは・・・既にボロボロのアリアと冷ややかな視線で見つめているカナであった。

 「あれが札幌のか。」

 「中々強そうじゃのう。」

 焔と夜桜がそう言うが飛鳥と雪泉はそれを見てある事に・・・驚いていた。

 「な・・・何で。」

 「まさか・・・そんな。」

 二人は幽霊を見ているかのような表情で見ていた。

 それを見ていたキンジはすまなそうにこう思っていた。

 「(悪いな二人とも。後で色々と聞くから今は。)」

 そう思いながらキンジはこの戦いの行方を見守ろうとした。

 「(今のカナには殺気を出している様子はねえがもし万が一のこととなったら。)」

 そう思いながらキンジはポケットの中にいるザビ―を見ていた。




 次回はアリア対カナ戦

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