「はい、寝起き覚ましのココアです。」
「ありがとう、レスティアちゃん。」
レスティアの淹れてくれたココアを貰ってカナは一服していた。
「ふー・・・いい味。飛鳥ちゃんや雪泉ちゃんと同じで気配り出来る女の子と
同棲なんて嬉しいわ。」
カナはレスティアを見てニコニコと笑いながらそう言った。
「いえ、私はそんな・・・キンジさんと暮らしているうちに覚えただけです。」
レスティアはそう言いながら台所に行って晩御飯の準備をしようとしていた。
「それで・・・何で俺達の家に入ってたんだ?」
キンジはレスティアを見た後そう聞いた。
まあ・・・大体分かり切っているが。
「ちょっと眠くなってね。もうそろそろアレが来そうなのよ。」
「・・・やっぱりかって・・・何で家で?」
「キンジに伝えておきたいことがあったから。」
キンジはカナの言葉を聞いてはーと溜息ついた。
アレとはと言うと・・・ヒステリアモードの長期使用における副作用のことである。
何せ日中神経系、特に脳髄に負荷をもたらすヒステリアモードを長時間使用するためその反動で長時間睡眠を余儀なくしているのだ。
特にカナの場合は初め数十分ずつ寝たり起きたりを繰り返して最終的には10日前後の睡眠期に入るのだ。
そしてカナはキンジに向かってこう言った。
「でも嬉しいわ。」
「?」
「あのキンジが私の早撃ちを見破っただけじゃなくて殺気にまで対応できるなんて」
「色々とあったからな。それに俺だけじゃ無理だったところもあったよ。」
「それでも凄いわ。貴方は当代一の潜在能力を持っていたけどこの分なら・・・
もう私がいなくても大丈夫よね。」
後半カナは小さな声でそう言うが流石のキンジもそれを聞くことはできなかった。
「それじゃカナ・・・歯ぁ食いしばれよ。」
「え?」
キンジはそう言ってカナに近寄って・・・ぐりぐりし始めた。
「痛たたたたたたた!何で~~!?」
「喧しい!飛鳥達から『私達の分までお願いね』って頼まれたからな!!俺の分は
兄さんに備えるがアンタハ飛鳥達の分喰らえ!!!」
「ヒぎゃあ嗚呼ああ!!」
「ううう・・・キンジの鬼~~。」
カナは頭を擦りながらキンジの悪口を言っているが当の本人は知るかという風に
ココアを飲んでいた。
「それで・・・何だよ?用事って。」
キンジはそう聞くとカナは頭を擦りながらこう言った。
「気を付けなさいキンジ。恐らくだけど厄介な敵が・・・『イ・ウー』が来るわ。」
それを聞いてキンジは又かよと思った。
「またか・・・今度はどんな末裔がやってくるんだか。」
キンジがそう言うとこう聞いた。
「・・・神崎を殺す気か?」
キンジがそう聞くとカナはにこりと笑ってこう言った。
「殺さないわ。未だ・・・『第二の可能性』が残っている限り。」
「なんだそりゃ?」
カナの言葉にキンジはなんのこっちゃと言うとカナはこう言って帰ろうとした。
「覚えておきなさい、キンジ。アリアは誰かが導かないとたぶん自分を滅ぼすわ。
それを頭にキチンと入れといてね。」
そう言って出て行った。
「・・・。」
キンジはその言葉の意味を知ろうとしていると電話が鳴った。
そして見るとメールが入っていた。
それを開くと出たのは・・・この言葉であった。
『7月24日、横浜の瀬戸神社に22:30来い。』
それだけであった。
次回はちょっと暗躍。