予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 次は誰が変身するのかなあ?


もう一つの変身。

京都の篁技研。

 そこの自宅で一人の少女が外から月を見ていた。

 「・・・一夏。」

 少女、「篁 唯依」が月を見ながらそう呟いた。

 夏休みに入って宿題している中一夏はセカンドシフトした「黒式・焔天」の調整と

同時に何かを考えていた様子であった。

 それはまるで・・・嘗て一夏が任務で外国に行った時と同じ状況であった。

 唯依は窓から映る月を見て手を合わせてこう言った。

 「どうか・・・一夏が無事でありますように。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「手前を・・・ぶっ潰す!!」

 ヘルローグとなった一夏はクレオパトラに猛々しく挑んだ。

 「はん!わらわの力は無限!つまり最強になったわらわに勝てるわけなかろう!!」

 そう言ってクレオパトラはビットを目の前に出して一夏に向けて発射した。

 「(さあ避けてみよ・・・その時が・・・そなたの敗北じゃ!!)」

 クレオパトラは内心ほくそ笑んでいた。

 その間にもレーザーが一夏に迫ってきた。

 それを一夏は・・・。

 「ハア!!」

 避けた後近くにあるビットを叩いた。

 すると曲がったレーザーがそのまま・・・一夏に当たらずに他の所に当たった。

 「何じゃと!!」

 クレオパトラはそれに驚くも一夏はそのまま立ち向かった。

 「来るでないわ!!」

 クレオパトラは槍を持って一夏を倒そうとすると一夏はレバーを何回か回すと

ある武器が出てきた。

 それこそヘルローグの専用武器『バットアロー』である。

 弓状の武器に見えるが実際は近接武器としても使うことが出来、それで槍に

応戦した。

 「この!!」

 クレオパトラは弓を弾いて貫こうとするも一夏はついて離れず槍の範囲内で戦った。

 「手前の武器は間合いの中じゃ使えねえだろうが!!」

 一夏は嘗てキンジがレティシア相手に使った戦法で戦っているのだ。

 「ウ己ぇ!!」

 クレオパトラは防戦一方である事に腹が立つが一夏は少し離れると弓を構えた。

 「おらあ!!」

 そしてエネルギー上の弓矢がクレオパトラに襲い掛かった。

 「きゃあ!!」

 命中されたクレオパトラは一夏を睨みつけると防人達の方を見てほくそ笑んだ。

 「織斑一夏!今すぐ武器を収めよ!!さもないと・・・。」

 そう言いながら防人達の方を見ると一夏はぎりっと歯ぎしり鳴らしてこう言った。

 「手前!王様って割には屑な方法を使いやがって!!」

 そう言うとクレオパトラは笑いながらこう言った。

 「ホホホホホホ、王たるもの確実に勝つ手段を講じなければのう。」

 そう勝ち誇っていると・・・防人が一夏に向けてこう言った。

 「一夏!俺達は大丈夫だからお前は奴をぶっ飛ばせ!!」

 「けど防人さん達が!!」

 防人の言葉に一夏はどうするのかと聞くと防人はトランクからある物を見せた。

 「こいつでやるさ。」

 それは・・・。

 「俺と同じベルト!!」

 そう、一夏と同じベルトである。

 そして防人は肩についている・・・蜘蛛みたいなロボットを見せるとそれを持ち、

ポケットからフルボトルを出した。

 そしてそれを振って蜘蛛の尻尾に差し込んで足を折り畳んだ。

 最後にそれをベルトに差し込むと音声が出てきた。

 『キルバス・スパイダー!!』

 そしてレバーを回すと前後から蜘蛛の巣みたいなのが出てきた。

 『ARE YOU READY!?』

 「変身。」

 そう言うと防人の体に蜘蛛の巣が纏わりつきその姿が露となった。

 蜘蛛の顔をしたバイザーを持った赤いライダーが・・・。

 「仮面ライダー・キルバス。手前らは俺が相手だ。」

 はあ!と言って防人は敵に立ち向かおうとした。

 それを見たクレオパトラはチィイ!!と舌打ちすると一夏は弓を構えてこう言った。

 「さてと・・・仕切り直しだ!!」

 そう言って攻撃を再開した。




 戦いはより激しく・・・。

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