予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 誰かを守るために貴方は・・・その手を血で濡らす覚悟は出来ていますか?


人のダークサイド/救いのホーネット

一夏が「ヘルローグ」に変身する数分前。

 キンジ達は地下にある目的の裏カジノに潜入した。

 「ここからはお互い離れないように行動するぞ。」

 「はい」

 「ええ。」

 レスティアとレティシアがお互いそう言って鉄の扉にへと向かった。

 如何やらここもパスを使わなければ入れないようだが外部から剛太達が

ロックを解除させた。

 そしてキンジ達は・・・悪夢を目撃した。

 「これが」

 「・・・酷いです。」

 「正に金持ちの醜悪さがにじみ出てるわね。」

 キンジ達はそう言いながら取り敢えず進んだ。

 周りの状況を見て吐き気を堪えて進んだ。

 「さっさと終わらせて帰りたいわ。もう息を吸う事さえ嫌だもの。」

 レティシアは蒼い顔でそう言った。

 正直言えばキンジは今すぐにでもここを破壊して囚われている人達を助けたいが

騒動を起こして彼らが逃げてしまうという状況だけは好ましくなかったのでそのまま

奥にへと進んだ。

 そしてその先にあったのは・・・。

 「何だこの匂い!?」

 「イカ臭い。」

 「鼻が曲がりそう。」

 キンジ達はもう我慢できないと思ってそこから退散しようとするとある声が

聞こえた。

 「そういや古恋様が攫えって言った「夜桜」だっけ?いい体してたよなあ。」

 「ああ、運んでいる最中に胸が結構揺れてたよな?」

 「古恋様が羨ましいぜ。」

 「ああ、あんな上玉を好き勝手に犯せるからなあ。」

 「!!!」

 それを聞いたキンジは踵を変えてその男たちに向かっていった。

 「おい」

 「「??」」

 キンジの言葉に男たちは何事だと振り向くと・・・。

 「がハア・・・」

 「なあ!?」

 キンジは男たちの片割れの腹部を思いっきり殴りつけて失神させたあと

バタフライナイフを出して男の喉笛に近づくかのような感じでこう聞いた。

 「おい」

 「ヒィイ!」

 キンジの怒気に思わず震えた片割れに対してキンジは威嚇しながらこう聞いた。

 「今言ったその女・・・今どこだ?」

 「フザケンナ!そんな事教えるわけ」

 グサッ!

 「ギィイフグウゥウウウウ!!」

 キンジは片割れの男の口を封じた後にバタフライナイフで鎖骨部分を切り裂いた。

 「早くしゃべらナイト右だけじゃ済まさねえぞ。」

 「もが!モガッタ!!」

 男はおそらく「分かった。」と言うとキンジは緩めてこう聞いた。

 「早くしゃべらナイト5秒ごとに一回刺しだ。」

 「わ・・・分かった。だかがアアア!!」

 男が何か言う前にキンジは懐から苦無を出して男の足に突き刺した。

 「ほれ喋ろ。」

 「あ・・・あいつは古恋様と部屋だ。ここから少し離れた8号室だ。」

 男は泣きじゃくりながらそう白状するとキンジは背中から・・・脇差を出して

こう言った。

 「『武偵憲章は守らなくていいぞ』・・・いい言葉だよな。」

 「へあげ!」

 男は悲鳴を言う間もなくキンジの脇差で口から刺されて絶命した。

 そして脇差を引き抜いた後レティシアはキンジにこう告げた。

 「ようこそ・・・無法者の世界へ。」

 それはこう言う意味だ。

 ここから先は法は無く、生きるか死ぬかの世界であるという意味であろう。

 キンジは脇差を直した後その部屋にへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 「「・・・( ,,`・ω・´)ンンン??・・ここは」

 夜桜は眠気眼でそう言った。

 目をこすろうと思ったが・・・腕が動かなかった。

 「(・・・何じゃ?腕が動かん?)」

 そして意識がはっきりしてきて自身の現状に・・・驚いた。

 「何じゃ?これは!?」

 それは両腕を縛られ、ベッドの上で仰向けにして寝かされていた自身であった。

 夜桜は何処なのかと思っていると・・・聞きなれない声が聞こえた。

 「起きたかい?夜桜。」

 古恋が夜桜を見てそう聞いた。

 「・・・何者じゃ?お主」

 「おいおいその言葉はやめたほうが良いぜ?何せおれの所有物になるんだからな。」

 「何の話じゃ?」

 夜桜は如何意味かと聞くと古恋は夜桜に近づきながらこう言った。

 「言葉の通りだ。君は店によって売られたのだよ。」

 「阿保言うでない!そんな人身売買行為は法で禁じられて!!」

 「ここでは金がすべてなのだよ。夜桜。」

 そう言いながら古恋は服を脱ぎ始めた。

 「そう言えば君の家には何人もの家族の食い扶持を稼ぐために

働いているようだね?」

 「!!何処でそれを」

 「ここのオーナーが喋ってくれてね、俺の愛人になれば金は手に入るし・・・家族が救えるぞ?」

 「卑怯な・・・!!」

 夜桜は吐き捨てるかのようにそう言うが古恋はこう続けた。

 「イイ女だ。そう言う女はゆっくりと調教して・・・俺の女にさせてくださいって

いうようにしてやる。」

 古恋はそう言いながら夜桜のバニーガールを脱がした。

 「ヒィイ!!」

 「これは中々良いものを持っているじゃないか!」

 夜桜の胸を見てそう言う古恋は夜桜に覆いかさぶった

 「それじゃあ・・・先ずは何処から食べようか~~?」

 そう言いながら古恋は夜桜の胸を弄ろうとした。

 「(助けて助けて助けてタスケテ・・・・)」

 夜桜がこの時思ったのは助けて欲しい事。

 そして・・・キンジのことであった。

 「タスケテ!キンジ~~~!!」

 「夜桜ーーー!!!」

 外から声がした途端に・・・扉が文字通りに吹き飛んだ。

 「な・・・何だ!!」

 古恋はあまりの事にパンツ1丁でベッドから飛び起きるとそれを見た。

 蜂の顔をした・・・人間いや・・・。

 「手前・・・。」

 ザビ―になった・・・。

 「俺の仲間に・・・」

 遠山キンジが・・・。

 「何してんだああーーー!!!」

 怒り心頭で殴りかかった。

 「ぐぴゃアアアア!!」

 古恋はそのまま吹き飛ぶと夜桜はその光景を見た後それを見た。

 「(次は・・・儂か?)」

 夜桜は震えるような顔でそう思っているとそれはこう言った。

 「大丈夫か?夜桜。」

 そう聞いたのだ。

 夜桜は誰なのかと思ってこう聞いた。

 「お主は・・・誰じゃ?」

 夜桜は警戒しながらそう聞くと・・・それは慌ててこう答えた。

 「俺だよ。」

 そう言ってザビ―が離れて・・・正体が露になった。

 「キンジ!!」

 夜桜はそれを見て驚いた。

 何せキンジが目の前に現れたのだから。

 「大丈夫か?ヒデエ事するよなあ。」

 キンジはそう言いながら暗がりの中で夜桜を縛っているロープを千切って

こう聞いた。

 「おい、もう一度聞くがだいじょ」

 キンジの言葉は途中で途切れた。

 何せ夜桜が抱き着いてきたのだ。

 「お・・・おい」

 キンジはどうしたのかと思っていると夜桜が震えていることが分かった。

 キンジは何も言わずに頭を撫でて落ち着かせようとしていた。

 まあ・・・もう一つの理由もあるが・・・。

 「(胸が当たって・・・ヤバい!!)」

 ヒスラないように耐えているのだ。

 何かをしないとだめだと直感で理解しているからだ。

 

 

 

 

 

 

 そして暫くして・・・

 「ありがとうのう。その・・・色々とな・・・って何で儂を見ないのじゃ?」

 夜桜がそう聞くとキンジは目線を逸らしてこう言った。

 「夜桜・・・服」

 「服?」

 そう聞いて夜桜は自分の今の現状を見た。

 バニーガールを脱がされ真っ裸の状態で然もさっきまでキンジに

抱き着いていたからだ。

 それを知った夜桜は・・・。

 「あ・・・アアア・・・・・/////」

 顔を真っ赤にしながら・・・体を抱きしめて・・・。

 「イヤアアアアアアアアアア!!」

 悲鳴を上げたとさ。

 

 

 

 

 

 

 そして暫くして・・・

 「すまん。」

 キンジは上着を夜桜に渡してそう言った。

 当の夜桜はキンジの上着を着乍らキンジを監視していた。

 自分の体を見たことで怒っているのとあの姿が何なのかと聞きたいことが

あったからだ。

 するとレスティア達が後でやってきた。

 「キンジさん。こちらは無力化しました。」

 「部屋にいた女の子達は全員逃がしたわ。」

 後は私達がって言うと夜桜はキンジにこう聞いた。

 「何かするのか?」

 夜桜はキンジに泣きそうな顔でそう聞いた。

 まるでどこか遠くへ行ってしまいそうな誰かを手放したくないように

 するとキンジは夜桜にこう言った。

 「わりぃな。これは仕事でな、けど必ず戻ってくるし・・・あの姿も一応

説明するよ。」

 そう言うとキンジはぶっ飛ばした古恋をシーツで雁字搦めにして縛った後外にへと

向かった。

 そしてキンジはザビ―を付けて変身するとこう思っていた。

 「(これが人間のやる事なら・・・)」

 そしてキンジは武器を持つとこう決心を固めた。

 「(俺はそれをぶっ壊す・・・悪魔になってやるさ!!)」

 そう思いながらキンジは苦無ガンとホーネットクラッシャーを持って・・・

突撃した。




 次回 予測不可能者 遠山キンジ
 〈推奨BGM 仮面ライダービルド〉
 全てを終わらす!
 「これで最後だあ!」
 目覚めた思い
 「儂は・・・」
 そして再開 
 「久しぶりだな・・・キンジ」
 明かされた任務と『イ・ウー』のボスの正体
 「奴の名前は」
 次回予告
 死のゲームサイス/再会と正体のブラザーズ
 『死を運ぶデッドクエスト!!』

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