予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 アリア対キンジの戦いは・・・今決まる。


決着は決まり・・・本当の戦いへ。

 ガガッガン!!

 アリアとキンジはお互い目にも止まらぬ速さで発砲してきた。

 アリアはキンジの人体の急所目掛けて撃ってきたのに対しキンジはというと・・。

 「(見えてんだよ!!)」

 そう心の中で言いながらキンジは二発の銃弾に対してたった・・・1発の銃弾を放った。

 然しその銃弾はアリアが放った銃弾の横を掠るかのように1発目に、

そのまま2発目にも当てた。

 そしてアリアが放った銃弾はそのままキンジに・・・命中せずに明後日の方に

当たり、キンジの放った銃弾はアリアの・・・右側のガバメントに当たった。

 「きゃあ!!」

 ガバメントが弾かれ、アリアは驚いた。

 「何したのか分からないけどなら!!」

 アリアは一瞬動じたが今度は6発モノ銃弾を撃ち放った。

 「これならどうよ!!」

 そう言ってアリアはそのまま落ちたガバメントを取りに行くとキンジは更に・・・4発放った。

 その銃弾はまず1発目はそのままアリアの放った1発目に掠るように当たりそのまま2発目を上から破壊した。

 2発目の銃弾も同じように3、4発目に。

 3発目の銃弾も5、6発目にそれぞれ当たり、破壊した。

 そして4発目はというと・・・。

 ガイン!!

 ガバメントを弾き、そのまま飛んで行った。

 「ちぃい!!」

 アリアは拾い損ねたガバメントを1瞥した後の舌打ちしてこう言った。

 「アンタ、まさか銃弾を銃弾で・・・弾き落としてるわね?」

 そう聞くとキンジは普通にこう・・・答えた。

 「ああ、まあな。」

 そう言ってキンジは銃をスライドして薬莢を吐き出させた。

 「ほんととんでもないバケモノよ、アンタは」

 アリアはそう言ってガバメントを入れなおすとキンジに向かってこう聞いた。

 「ねえさ、アタシと一緒に」

 「手前と組む気なんてさらさらねえよ、武偵の面汚しが。寝言は寝て

言ってこい。」

 そう言ってキンジは脇差を構えた。

 するとアリアは憎たらしそうな顔でこう言った。

 「そう、・・・なら少し調教して・・・無理やりにでも連れて行くわ!!」

 「手前は人の事すら考えないのかよ!!」

 アリアは背中から脇差を2本構えて突撃していった。

 これはアリアにとって都合のいい展開であるのだ。

 キンジの背と自身の背と比較して考えたのがこれだ。

 キンジは遠距離であるからこそあれが使えるだけであって接近戦なら

背が小さくて小回りが利く自分が有利だと思っていたが・・・アリアは

失念していた。

 これまでアリアが対峙していたのは超偵も含まれるがSランク級の人間と

やりあったことがあるのかと言えばそれは・・・・無いに等しい物であった。

 「・・・遅いな。」

 キンジはそう言ってアリアの太刀筋を見てそのまま当たるように脇差と・・・

苦無を構えた。

 「!!!」

 アリアはしまったと思い、体を無理やり捩じって・・・十字切りした。

 「ウにゃあああ!!」

 「!!・・・やるな、・・・だが。」

 キンジはそう言ってアリアの攻撃を弾かれた瞬間に苦無を放った。

 「イッツ!!」

 それはアリアの左手の脇差に当たって弾かれると苦無から煙幕が・・・

噴出した。

 「きゃああ!!」

 アリアは自身の視界が途切れてしまい、身動きが取れなくなっていた。

 「(けどこの煙の量ならあんただって!!)」

 見えないとアリアは思っているようであるが彼女はもう一つ失念していた。

 ここにいるのはキンジ一人だけで・・・あったのかを。

 ガウン!!

 「!!なあ!?」

 突然の銃声を聞いて直ぐにアリアが驚いた瞬間に脇差が途中から・・・

折れていたことに気づいた。

 「いつの間に!!」

 ガウン!!

 「ひにゃあ!!」

 アリアは脹脛ら辺に何か衝撃があったのに気づいて見てみると・・・。

 「銃が!!?」

 ガバメントのトリガーが壊されていたのだ。

 「どうして居場所が!!」

 アリアは何故だと思っていると少しずつ煙が晴れていくのが分かり

目を凝らすとそこにいたのは・・・。

 肩にザビーを乗せているキンジがそこにいた。

 「居場所はこいつの赤外線情報を俺の携帯に送信して教えてくれたんだ。

それでだよ。」 

 キンジはザビーの頭を撫でながらそう言うとザビーもその通りだというかの

ようにブ~~ンと羽音を鳴らしていた。

 それを見ていたアリアは最早怒り心頭でこう言った。

 「アンタ!アタシに『武偵の面汚し』って言って挑んだくせにそいつに

頼るなんて卑怯よ!!インチキよ!!!正面から戦いなさいよ!!!」

 そう言うとキンジは( ゚д゚)ハッ!と鼻息吹かしてこう言った。

 「馬鹿かお前は?こいつは決闘じゃねえ、只犯罪者を逮捕するための策だよ。」

 「犯罪者ですってえ!!!」

 アリアはその言葉を聞いて顔を真っ赤にするがキンジはこう続けた。

 「そうだ、お前はこの『イ・ウー』を継ぐと決めた時点で同じ穴の貉なんだよ。それとも何か?お前はここを継ぐことこそ武偵の真骨頂とでも言いたいのか?」

 「そ・・・それは。」

 アリアはそれを言われて口をもごもごとさせた。

 心の底では分かっていたのだ。

 自分は悪党に・・・これまで逮捕してきた連中と同等になるのだと

理解しているのだ。

 だが・・・。

 「それでも・・・・それでも私はママの」

 ガウガウガウン!!!

 アリアが言い終える前にキンジはアリアの武偵服の肺と心臓目掛けて

1発ずつ当てて失神させた。

 「がはあ・・・!!」

 ドサッとアリアは倒れていくのを見てキンジはアリアに向けてこう言った。

 「お前は母親のためだといってるが実際は・・・手前の自己満足のため

だろうが。」

 そう言ってキンジはアリアを一瞥した後に周りを見ていた後にレスティアに

向けてこう聞いた。

 「兄さん達は?」

 「金一さんでしたら防人さんと獅堂さんと一緒に奥の部屋に!!」

 「行きましょう!!」

 一夏がそう言って防人達が向かった奥の扉に向かうと・・・。

 「見事に壊したな。」

 「そうね。」

 キンジとレティシアがそう言ってその扉であったものを見ていた。

 誰がやったのか分からないがどうも馬鹿強い力で無理やりこじ開けた感が

あるからだ。

 キンジ達はそのまま奥に進むとそこで目にしたものは・・・。

 「・・・嘘だろ。」

 その通路に書かれていたのはラジオハザード。

 ・・・放射性物質に対する注意喚起マークであった。

 そしてその向こうにあるのは巨大な柱・・・いや、・・・柱じゃなかった。

 「これって・・・ミサイルか」

 「只のミサイルじゃないです。ICBM(大陸間弾道ミサイル)です」

 「この数から見ると大国一つを丸々焼き尽くすほどはあるわね。」

 キンジ、レスティア、レティシアがそう言っていたが一夏は驚いてこう言った。

 「それじゃあこいつらが全部爆発したら!!」

 「日本は・・・終わりよ。」

 一夏の言葉にレティシアは恐怖するかのようにそう言った。

 日本は4発の水爆で消えてしまうぐらいの国だ。

 それが8発。

 最早日本は跡形もなく吹き飛ぶであろう。

 すると何か・・・音が聞こえた。

 「・・・皆静かに。」

 「キンジさん?」

 キンジが全員に向けてそう言うと何かが聞こえていた。

 ブツ・・・ブツ・・・ブツと何かが聞こえた。

 その音が聞こえる方角に向かうとそこにいたのは・・・。

 「音楽の世界には、和やかな調和と甘美な陶酔がある。」

 「グウウ・・・。」

 うつ伏せになって倒れている獅堂と・・・。

 「それはここにいる全員が繰り広げている戦いと言う混沌と美しい対象を

描くものだよ。」

 「畜生が・・・・」

 ICBMを背にして立ち上がろうとする防人と・・・。

 「そしてこのレコードが終わるころには・・・戦いの方も、終わっている。」

 「・・・貴様あ。」

 シャーロックホームズの手によって首を絞めつけられながら

ぶら下がられている・・・金一の姿があった。

 「兄さん!!!!」

 「さあ、いよいよ『序曲の終焉(プレリュード・フィーネ)』に移ろうか。」

 




 次回 予測不可能者  遠山キンジ
 〈推奨BGM  仮面ライダーエグゼイド〉
 明かされる真実!
 「アンタが姉さんを!!」
 託される力!!
 「こいつを使え!!」
 力をも超える奇跡!!!
 「止めろおお!!!」
 次回予告
 混ざり合うソウル/奇跡と思いのブラザーズ
 『Change W 仮面ライダーモード』

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