予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 ここから見た目は『Fate』キャラが出てきます。


路地裏での決闘。

「ウォォォォ!!すげええ!!」

 始業式、各国の重鎮や企業、民間人が揃って見ているのは・・・。

 「綺麗!」

 「可愛いなやっぱ!!」

 上空を飛行しているIS部隊と地上で踊っている武偵校生である。

 これらは学園島でのイメージアップ(大体は武偵)を目的とし、専用機乗りが

これを行うのだ。

 今年は更に多くの人間がそこにいた。

 その目的はと言うと・・・。

 「あ、『織斑一夏』だぞ!」

 「『東丈 刃更』もいるぞ!!」

 二人の男性IS操縦士見たさである。

 雑誌でしか見たことがない客にとっては見ることが出来る機会なのである。

 そんな中で写真を撮ろうとしている人が・・・武偵に捕まっていた。

 「いててててて!何しやがる!!」

 「スイマセンがこちらでは写真は現金だと書かれているはずですが・・・!?」

 「煩い!俺は客」

 「喧しいわ!!!」

 「げふう!?」

 ぶん殴って大人しくさせた。

 そういう所でイメージダウンに繋がるんだろうなあと思っていると・・・。

 「お前が遠山キンジカ?」

 後ろから声が聞こえた。

 するとその人間はこう言った。

 「裏路地に来イ。」

 それだけ言って何処かにへと消えた。

 キンジは何があっても良いように武器を構え乍ら裏路地を歩いているとある男性がそこにいた。

 キンジよりも背が少し高い程度の赤髪の男性が槍を持って裏路地のごみ箱の上で座っているとキンジをみてこう言った。

 「おお、来たカ?何セああいう所は性に合わなくてサ。こういう所が性に合ウ」

 そう言いながらキンジを見てこう続けた。

 「お前、俺と戦エ。」

 「何でだ?」

 キンジはそれを聞いて何言ってんだと思っていると男性はこう続けた。

 「お前現役相手に勝ったんだろウ?お前の実力がどれほどなのかを大将は

知りたくてネ。」

 そう言うと男性は槍を壁に置かせてこう言った。

 「ああ、大丈夫ダ。今日は確か『水投げ』ってつう遊びなんだロ?遊びに武器は使わねえヨ。」

 そう言って拳法家の様に構えた。

 水投げとは元々は校長の母校で始まった『始業式の日には誰に水をかけても

大丈夫』だと言う習慣を武偵風に改造され『徒手でなら誰が誰に喧嘩

吹っ掛けても良い』とされたのだ。

 なんでまたそんな風になったんだと思いたいところであるがまあしょうがないと思って諦めよう。

 そしてキンジもファイティングポーズをとって・・・先ずは男性が攻撃した。

 「おらあ!!」

 「おうわ!」

 男性の鋭い蹴りに対してキンジはそれをさっと避けてから・・・その足を

掴んで振り投げた。

 「おおット。」

 然し男性は壁を蹴って体勢を整えると・・・壁を走りながら殴りかかった。

 「シュオ!!」

 「甘ェ!!」

 キンジはその攻撃を受け止めて・・・殴り返した。

 「ぐぼ!」

 男性は咄嗟の事で当たるも壁を利用して飛び立って地面に着地した。

 「・・・へえ・・・『雅尔贾内埃卡约(ヤルジャネエカヨ)?』

 途中男は中国語でそう言うと口から血を吐き出してこう言った。

 「さてト・・・你真的要这么做吗?(本気出すか)」

 そう言って男性は両腕を奇妙な構えで構えた。

 右手を後ろに左手を前にした。

 「来吧,我们走(さあ、行くぜ)!!」

 男性は中国語でそう言うとキンジ目掛けて突出してきた。

 先ずは左手で張り手のような感じで突きだすのでキンジはそれを

避けるも・・・。

 「ごぼお!!」

 隠してた右手でキンジの右腹に掌底を叩きつけた。

 「仍然(まだまだ)!!」

 男性はそう言いながらキンジに肘打ちをお見舞いさせようとすると

キンジはそれを右手で防御し左手で攻撃してきた。

 「甜(甘い)!!」

 男性はそれを分かっていたのか顔面に殴りかかるのを寸でで避けるも

キンジの狙いはそれではなかった。

 「?・・・!!」

 男性は突如頭に何かが掴まれた感触がしたので後ろを向こうとすると・・・

引き寄せられるようにキンジに目掛けて行きそのまま・・・頭突きを咬ました。

 「!!!」

 あまりの事に男性はフラフラになって離れようとすると・・・膝から崩れた。

 すると男性はキンジに向けてこう言った。

 「まさカ・・・頭突きとハ・・・恐れ入ったゼ。」

 「こっちも・・・ヤバかったがな。」

 キンジもそう言って右腕と右腹を摩っていた。

 すると男性はフラフラになりながらも路地裏に入っていきながらこう言った。

 「俺の名ハ・・・『李 藤駿(リ・トウシュウ)』」

 「また縁があったラ・・・今度ハ・・・自分ノ・・・獲物デ・・・

やりあおうゼ。」

 そう言って男性はそのまま路地裏にへと入っていった。

 それを見ていたキンジは小さな声でこう言った。

 「もうやりたかねえよ。」

 そう言ってキンジは路地裏から出て行った。




 この戦いは更なる戦いの・・・序章である。

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