「もう、こんなに怪我をしてーー!!」
「済まない。」
キンジはレスティアから文句を言われながら治療を受けていた。
李 藤駿から受けた傷の治療なのだが打撲程度ならよかったのだが・・・
そう言うレベルではなかった。
「全く、右腕打撲に右わき腹内出血だなんてどんな相手だったんですか!」
「いや・・・俺もまさかここまでとは思ってもいなかったんだよなあ。」
現在キンジは再生カプセルの中でそう言っていた。
そしてそれが終わると部屋から出たキンジに対してレスティアはこう注意した。
「とにかく、今日はその腕は使わないで下さいね!夕ご飯は万が一を考えて消化の良い物を用意いたしますから!!」
そう注意した後にレスティアはか細い声でキンジに向けてこう言った。
「・・・心配・・・するじゃ・・・ないですか。」
それを聞いてキンジは少しバツが悪そうな顔で頭を掻いていた。
そして治療室から出て行くとキンジはレスティアに対してこう言った。
「ありがとうな、レスティア。それにしてもあいつは何の目的で俺に戦いを
挑んだんだ?」
キンジはレスティアにお礼を言いながらそう考える中・・・少し離れた場所で
レティシアが腕を組んでこう答えた。
「『曹操』よ。」
「・・・『曹操』?」
キンジはレティシアの言葉を聞くとこう答えた。
「今度は『三国志』の末裔かよ・・・。」
「そ、あんたも見たんでしょう?あいつを」
「・・・まあな。」
キンジはレティシアの言葉を聞いてそう答えた。
事実、キンジは僅かであるが『イ・ウー』にて見たことがあるので
そう答えたのだ。
するとレティシアは曹操についてこう説明した。
「あいつは『藍幇(ランパオ)』って言う中国大陸の裏社会の一員で『山西』を
中心に表向きは航空産業、裏では外国の裏物を売買する組織『鳳蓮』の首領よ。」
「とにかく頭がいいだけじゃなく人を見る目も十分に合って自身も武勇を
誇っているわ。」
「だからこれだけは言えるわ。・・・あいつが何の理由もなしに部下をあんたに嗾けるような事はしないはずだから気を付けなさいよ。」
レティシアはそう締めくくった。
裏路地の何処かの店。
学園島にはある裏商店がある。
あまり表向きでは手に入りづらい銃弾や武器の売買が出来るので武偵がよく使う店である。
無論教職員も使う為酒が飲める場所もある。
そんな中でキンジと戦ったあの中国武偵『李 藤俊』がそこで床に座っていた。
「以上が俺が戦って感じた遠山キンジに関することです。」
そう言うと仮面を付けていた男性が制服を着乍ら酒を嗜んでいた
男性に対してこう言った。
「主、次は私に命令を。遠山キンジの真の実力を見極めさせて貰いたいと。」
「おいおいおい、手前俺じゃあ薬不足ってかよ!?」
「そこまで入っておりません。ですが・・・武器無しであるにも関わらずに
敗北するとは修行不足だなと思っただけです。」
「『高』!!もう容赦しねえ!!ぶっ殺してやる!?」
「良いでしょう。身の程を弁えさせて」
「止めろお前ら。」
「「!!は!!」」
二人が武器を取ろうとすると男性の一声でそれが止まった。
そして男性は酒を飲み干すとこう続けた。
「『高』、そう言えばあの『緋弾』とやりあったそうだが感想は如何だ?」
そう聞くと高と言う男性はこう答えた。
「は、武力は大したものですがあれを使いこなすことは出来ないと
判断いたします。」
「まだ時期尚早かもしれないな・・・取り合えず要注意だけしとけ。」
「御意」
「李、その悔しさは今はとっとけ、もしかしたら再戦があるかもしれねえぜ。」
「おお!」
「それで次に戦う相手はそうだなあ・・・。」
男性はそう言いながらある女性を見て・・・こう言った。
「『楊』。」
「ハイ。」
男性がその女性を呼ぶとその女性の姿が露わとなった。
ツインテールにした黒髪の・・・絶世の美女がそこにいた。
見た目のスタイルも正に1級品と呼ばれるほどの美女がそこにいた。
「京都に着いた後奴とコンタクトを取る。内容次第では戦うかもしれねえから
気を付けろよ。」
「御意。」
すると男性は全員に向けてこう言った。
「さあてと、始めようぜ。『戦争』の準備にな。」
「「「ははああ!!!」」」
そう言っていた。
「それでアンタ、これからどうするの?」
場所は戻ってキンジ達サイド。
レティシアがそう聞くとキンジはこう答えた。
「そうだなあ。まあ、取敢えず対策ぐらいはしとかねえとな。」
と言うとキンジは何処かにへと向かって行った。
「どちらに行かれるんですか?キンジさん」
レスティアがそう聞くとキンジはこう答えた。
「ああ・・・アムドにだよ。」
装備(アムド)棟地上1階から地下3階までの4段階になっており
下に行けば行くほど腕のいい整備士がいるのだ。
キンジはそこから入ってある部屋にへと向かった。
「ええと・・・ここだな。」
部屋には『A210』と書かれていた。
そしてキンジは扉をノックして開けるとそこにいたのは・・・。
「あれ~~。キンジじゃないっすか!?どうしたんすかこんな所で」
作業所でキンジの仲間である『巫神楽 華毘』が・・・胸元が丸見えの
タンクトップを着ていた。
「おいお前なんつうもん着てんだよ!」
キンジはそれを見て慌てながらもそう言うと華毘はこう答えた。
「えええ!こうしなきゃ暑くって仕事できないんすよ~~!!」
「だったらエアコンぐらいつけろよ!!」
「付けても火花とかで暑いんす!!」
お互いそう言い合いしながらもキンジは頭を掻きながらこう言った。
「もう良いわ・・・仕事の依頼なんだが。」
「おや、何の依頼っすか?」
華毘がそう聞くとキンジは懐からある物を出した。
それは・・・。
「ほほう、『ピースメーカー』に『デザートイーグル』ですか・・・中々の物を出してくるっすね!」
そう、今や兄と父の形見となっている二丁の銃、『ピースメーカー』と
『デザートイーグル』である。
するとキンジは華毘に対してこう頼んだ。
「こいつを俺用に整備してほしいんだ。『ピースメーカー』はリボルバーから
マガジン型に、『デザートイーグル』は重量を軽くしてほしいんだ。」
それを聞くと華毘は『ピースメーカー』を見てこう答えた。
「そりゃあ良いっすけど何で『ピースメーカー』をマガジン型にするんすか?
それだったら最初っからそう言うタイプのを買えば良いじゃないっすか?」
そう聞くとキンジはこう答えた。
「確かにそうかもしれねえが・・・頼む。」
キンジは頭を下げてそう言うと華毘はこう答えた。
「良いっすよ。」
「本当か!!」
「勿論っす!何時もキンジには御贔屓してもらってるっすからね!!」
そう言いながら華毘が準備している中キンジに向けてこう言った。
「ああ、そう言えばキンジのお兄さんについてなんすけど」
「!!」
キンジはそれを聞いて少し険しい表情になると華毘はこう答えた。
「飛鳥からもう聞いてるっすから言わなくて良いっすよ。」
「・・・そうか。」
キンジはそれを聞いてほっとしていると華毘はこう続けた。
「あたしにも姉がいるんでそう言うのは分かるっすからねえ。・・・ま、もうどうしようも無くなったときは頼ってくれっすよ?あたしらはチームなんすから」
そう言った後に華毘は二丁の拳銃に手を付けようとするとキンジは更に
こう頼んだ。
「それとこれもだ。」
そう言うとキンジはもう一つの物をあらかじめ持っていたバッグから出した。
「・・・なんすか?この武器。」
「こいつをだな・・・・・・・。」
そしてキンジが部屋から出て行くと華毘はそれをじっと見ながらこう言った。
「珍しい武器っすねえ?」
それは夜色に塗装された・・・バラバラになっている鎌であった。
次は恐らく修学旅行だと思います。