「ウヲォォォォ!!」
「ハアアアアア!!」
キンジと楊はお互い拳檄の応酬であった。
拳と拳。
足と足。
互いに防御、攻撃をしながら戦っていると楊のかかと蹴りがキンジに迫った
その時にそれは起こった。
「きひぃ」
楊の靴から・・・短刀が出てきたのだ。
「ちぃ!!」
キンジはそれを見て振り上げかけた拳を下ろすのではなく振り上げた時の
重心の移動を利用して交わした後にもう一方の拳を使って殴ろうとした。
「はあ!」
然し楊はそれを逆に利用してその拳を・・・手に乗せて上に高く舞い上がって
躱した。
そして彼女は着地するとキンジに向けてこう言った。
「やりますね!」
「そうかよ!!」
キンジは楊の言葉を聞いてそう答えるとお互い下がった。
そしてまたお互い構えを戻した。
「「・・・・・」」
お互い正に千日手さながらであり然もキンジはこう思っていた。
「(間違いなく前に戦った李より拳法は強いとなると・・・どうやって
倒すべきか)」
キンジはそう思いながら楊を見ていると楊はこう言った。
「中々ですね、本当でしたら剣の腕も見たいところですが・・・如何やら
時間のようです。」
そう言うとキンジは楊が上空を見ていたので自身も見るとそこに
映っていたのは・・・。
「あれは!!」
それは巨大な輸送機であった。
すると後ろから何かが出てきた。
恐らくはと思っていると楊はこう言った。
「それではここで失礼してもらいます。貴方の戦術機における腕と拳法の腕とリーダーとしての才能を完全に見させてもらいましたので。」
そう言うと楊は何処かにへと去っていった。
それを見ていたキンジは何だったんだと思っていると戦術機から通信が来た。
「飛鳥か・・・。」
キンジは通信機を取ると向こうから声が聞こえた。
『遠山君!大丈夫だった!?怪我とかしてないよね!??』
何やら慌てながらそう聞くとキンジは普通にだがこう答えた。
「ああ大丈夫だ、あいつは何処かに消えて行ったよ。」
『そっか、良かったーー!!』
飛鳥はそれを聞いて何やらほっとしていたようであった。
そしてキンジはそのままもう一度戦術機に乗って帰投した。
篁技研戦術機・IS格納庫。
「よう、キンジ。大丈夫だったか?」
防人は何やら佑唯と話している様子であったがキンジはずかずかと入って
こう言った。
「おい、どういう事なんだ防人さん!あんたなんつう依頼を
ここで吹っ掛けてんだ!!もしかしたら俺達死んでたぞ!!!」
そう言うと防人はしれっとこう答えた。
「何言ってんだ?誰も死んでないから良しとしようじゃないか。」
「そういう意味じゃあねえんだろうが!!」
キンジは流石に怒ったのか拳を振り上げるも・・・防人によって往なされて
そのまま床にたたきつけられた。
「ぐお!!」
「阿保いうな、だから死なないためにここを宿泊所にしたんだろうが。」
防人はそう言うとこう続けた。
「ここなら武器がありったけあるし何かあったとしても
ここには俺達国連軍特務隊の協力者として必要な救急器具が山ほどあるんだ。
何があったとしても仲間を死なせない様にしているからこそここを選んだし
俺はな・・・何があっても仲間を見殺しにはしない!絶対にだ!!」
最後に防人はそう怒鳴るとキンジに向けてこう言った。
「さっさと仲間の下に戻れ、心配してるからさっさと見させに行ってこい。」
「おう。」
キンジはそう言って部屋から出ようとすると防人はキンジに向けてこう言った。
「キンジ・・・済まなかった。」
「!!・・・別にもう良いよ。」
そう言ってキンジが部屋から出て行くのを確認すると防人は佑唯を見て
こう言った。
「スミマセン、お見苦しい所を。」
「いや良いさ。私の方こそ気を使ってくれたことに対して感謝したいし
彼らの報酬は色を付けて払うさ。・・・それでだが今回の襲撃者達についてだが」
「まあ・・・大体結論は分かってるんでしょ?」
「ああ・・・・」
「「中国!!」」
防人と佑唯は最後にお互い指揮したであろう国家の名を述べると防人は
こう言った。
「恐らくは第1に『一夏の戦闘データ』、第2に『戦術機関係』でしょうね。」
「そして私の命もそれに含まれるでしょうね。そして恐らくは
『中小企業連合』も該当されますね。」
「だが今回の1件でこの国で暗殺するには手間がかかると思い知らしめる
いい機会でしょうな。『中小企業連合』の方は常に『ジャイビス』の衛星から
マークされてますから無理でしょうしね。」
そう言いながら防人は扉を見てそう言うと佑唯はこう続けた。
「だがそれでも決行しなければいけないと言う過激派が動き出しそうですね。」
すると防人はこう言った。
「だが連中の存在は既に『中国支部』に密かに確認させている。無論党の圧力を考えてだがな。分かれば速攻で『外務省』に引き渡すさ。」
そう言って防人は部屋から出ようとすると佑唯はこう言った。
「ああ、そうだ。一夏君何だがどうもIS学園の学園祭で・・・
『彼女に会った』と言っていたようだよ。」
「!!」
防人はそれを聞いて驚くも何時もの口調でこう言った。
「そうですか・・・だったらこう伝えて下さい。」
「・・・・『必ず連れ戻せよ』と伝えておいて下さい。」
「分かったよ。」
そう言って防人は部屋から出て外に浮かぶ月を見ながらこう言った。
「はあ・・・まだまだ問題は増えそうだな。」
そう思いながら防人は捕虜を飛行機に積み込む手伝いをしに行った。
やっと・・・6巻目終わった(前半だけど)