緋緋神
それは恋と戦を好む色金。
それに憑りつかれた人間は闘争心と恋心の2つを激しく荒ぶらせて
戦争を起こさせるという厄介な存在で妖怪とも違う全く別の存在。
「現にだけど今から700年前にそれに憑依された人間が当時の帝を蠱惑して
戦を起こしたから当時の遠山様の先祖である侍と星伽の巫女によって
討ち取ったんだけどその死体から摘出された金属がこれまた厄介だって事が
分かってね、当時の巫女達が数週間祈祷した後に造られたのが《殻金》。」
「それがアリアの体内にある《緋弾》だっけ?シャーロックが
そう言っていたな。」
キンジは赤璃の言葉に続いて思い出すかのようにそう言うとこう続けた。
「《殻金》は鍍金の様に被せて《法結び》、つまり体内に《緋弾》の持つ
強力な力のみを使えるようにして《緋弾》の中にある意志の様なナニカを
《心結び》、つまり憑依を妨害するように出来ていてね。まあ大体三年もすれば
完了出来るんだけど・・・時間が足りなかったのかしらね?どっかの誰かさんが
それを解いてしまったのよねえ~~。」
赤璃はそう言いながら曹に向けてジト目で睨みつけるが曹はそれに対して
笑ってこう答えた。
「いやあ、俺もまさか成功するなんて思わなくてな。出来なかったら
出来なかったで《緋弾》に関係する資料やシャーロックがかき集めた各国の
アンダーグラウンドな情報を景品にするつもりだったんだよ。」
アハハハハハハハハハハとそう言うがキンジはそれを聞いて頭を悩ませた。
何せアンダーグラウンドの情報など他国が知った日には目を当てられない程の
結果が待っているからだ。
それなりの国ならば外交で有効活用するかもしれないが独裁政権ならば
それらを使って世界を思い通りに出来るんじゃねえのかと
そう確信してしまうほどである。
「あのう・・・一つ宜しいでしょうか?」
「「「???」」」
レスティアがナニカ質問があるようでなんだと思っているとレスティアは
こう続けた。
「新しく《殻金》を作ることって出来ないんでしょうか?
今なら未だ間に合うかと」
「其れは無理だな。」
それを聞いてウエイバーがこう答えた。
「《殻金》と言うのは霊媒に使用される宝石類に巫女の莫大な魔力を注ぎ、
錬成した後に百年もの間色金と馴染ませる必要があるのだ。
到底間に合わんだろうな。」
「はあ!?じゃあアリアは今何時爆発するか分からない
爆弾を持っていることで事じゃない!?」
レティシアがアリアを指さしてそう言うと赤璃はこう返した。
「だからこその奪還です。幸いにも二枚はこちら側ですから後五枚を
集めなければなりません。」
「・・・アリアが緋緋神になる時間はどれくらいなんだ?」
キンジがそれを聞くと赤璃は暫く考えて・・・こう答えた。
「勘ですが数年後と言った所と言いたいところですが彼女の精神状態次第では
早まるかもしれませんが今日明日なる訳ではありませんので大丈夫でしょう。」
「・・・そうか。」
キンジはそれを聞いて当面の危険はないなと思うとメーヤは酒瓶を開け乍ら
こう言った。
「兎に角今は奪還ですよね!散った《殻金》はこちらも教会の伝手を使って
調査させましょう!!」
そう言いながら酒を飲んでいる光景を見てキンジは何やっているんだと
思っているとレスティアがこう答えた。
「超偵の中にはⅠ種ステルスと言う上位がいましてその人たちは自分の体にある特定の物質を消費してしまうのでそれを摂取しなければ戦えないんです。
経口摂取する物質は人それぞれですけどね。」
そう言うとじゃあお前らもかとキンジはそう聞くがレスティアはこう答えた。
「いえ、私達は少量で充分なんです。例えば私でしたら《火》
つまり空気ですので偶にですが酸素を取り込む程度で良いですし
レティシアは水分ですので。」
「成程な。」
詰る所燃料みたいなものだなとそう思っていると・・・メーヤがキンジに向けてこう聞いた。
「トオヤマさん、聞いて宜しいでしょうか?」
「何でしょうか?」
「カナ先輩は今どこにおられるか知っておられますか?」
「!!!!」
それを聞いてキンジは目を見開いて驚いたのだ。
何せカナと言うワード、つまり《金一》の存在を知っているのだ。
いったい何故とそう思っているとメーヤは自己紹介した。
「カナ先輩の弟さんに自己紹介しておかないとですね、
私は《メーヤ・ロマーノ》。年齢は18歳で国籍は母と同じイタリアですが
父親は日本人のハーフでして日本では《明夜》、
『明けない夜はない』という意味で『明夜』です。カナ先輩とはバチカン市国で
二年生・・・あ、イタリアでは5年生まであるんです。それでこちらでは
中学三年生時にアサルトのカナ先輩と共に犯罪捜査をしていたのですが何と言うか気が合うと言うか・・・波長が合うと言うかそんな感じでして、そういえば聖書の暗唱法を教えたら直ぐに覚えたのに驚いたのを今でも覚えていますけど
今どちらに?」
メーヤはそう聞いていた。
だがキンジにとってはどういえば分からなかったがキンジは・・・
暫くしてこう答えた。
「あのなメーヤさん、よおく聞くんだ。」
「?」
「カナは・・・姉さんはもういない。今年の夏に任務で・・・殉職した。」
そして次の日。