「『デルモ』ちゃん?」
或人が目の前にいる太った男性に向けてそう聞くとその男性はこう答えた。
「そうなんですよ!今度のファッションショーに『デルモ』ちゃんが
どうしても必要なんですよ~~!!」
そう言っている中でイズがこう説明した。
「ヒューマギア『デルモ』、ファッションショー等でモデルとして活躍し
その人気ぶりからフォロワー数は50万人を言うに超える程です。
その甲斐もあって雑誌『ViWi』での刊行数は1200万部を超える程の勢いですが
『デルモ』が消えて以降業績は悪化の一途を辿っているようです。」
「そうなんですよ!いきなり飛電インテリジェンスの社長が変わったと思いきや
いきなり電源が切れてそしたら見計らったのように『ZAIA』の連中がやってきて
回収しちゃったんだからもうこっちは大迷惑だし関連企業やスタッフとかの
人件費が重なってこう言っちゃあ何ですけどね!今の飛電インテリジェンスと『ZAIA』は我々経営者がどうしてヒューマギアを重宝するのか完全に理解していない馬鹿ばかりなのかと言いたいくらいですよー-!」
そう言うがそういえばなと思っていた。
これまでヒューマギアで浮かぶことが出来た人件費などが人を新たに雇う際に
嵩んでしまい経営の収縮又は倒産等が起こっており正直な話経済が混乱しているのにあっちは何も対処していないと言う始末なのだ。
「今度始まるファッションショーに参加して欲しいんだ!頼みます!!」
そう言ってお願いすると・・・或人がこう言った。
「分かりました、『デルモ』の復元は任せてください。」
そう言うとイズとベルがこう言った。
「社長、もしヒューマギアがファッションショーに出ると分かれば『ZAIA』が
黙っていないでしょう。」
「もし彼らが何かしらの方法で『デルモ』を操って暴走させたら元も子も
無い気がします。」
そう言う反論意見があったが或人はこう返した。
「いや、ここは賭けに出よう。ヒューマギアがファッションショーに出れば
ヒューマギアの価値観を変えさせる良い切っ掛けになると思うんだ、
『Gペン』が書いている漫画の事も考慮して上手くいけばヒューマギアの
立ち位置もきっと変わると思うんだ!」
或人はそう言って疑いの眼などなかった。
成功できる確率に賭けているのだ。
それを聞いてイズはこう答えた。
「分かりました、では万が一も考え遠山様に周囲の警備を
お願いしておきます。」
「ありがとうイズ。洸さん、ヒューマギアを倉庫から一体
出しておいてくれます!?」
「分かりました!直ぐに出してきます!!」
洸はそう言って倉庫からヒューマギアを取りに行った。
「それじゃあ始めるぞ。」
或人は全員に向けてそう言うとヒューマギアの耳部分に『デルモ』の
データをインストールすると・・・或人はこう言った。
「デルモ、出るぞ、『デルモ』っとー-!!」
「貴方のギャグは一生表には出て来ません。」
「ベルさん酷い!」
或人がそう言っている中で・・・『デルモ』が目覚めると開口一番に
こう言った。
「社長~、久しぶり~~!!」
そう言いながら抱き着いてたのだ。
そして離れると或人は『デルモ』に向けてこう聞いた。
「ええとさ、『デルモ』。ファッションショーに出たい?」
そう聞くと『デルモ』はこう答えた。
「当たり前でしょう!アタシにとってファッションショーは
『夢』なんだから!」
「夢・・・。」
或人はそれを聞いて驚くがそういえばと言って或人は『デルモ』に向けて
こう聞いた。
「そういえばなんだけどさ、何で『デルモ』ってヒューマギアの耳の部分
消さないの?ドラマとかだと消してるじゃん?」
或人は『デルモ』に向けてそう聞いた。
ドラマに出演するヒューマギアは耳にある機械を普通の人と何ら変わらない
耳にへとデータを使って擬態するためそうしないのかと聞くと『デルモ』は
こう答えた。
「そんなのアタシのプライドが許さないもん。」
「・・・へ?」
「「??」」
それを聞いて或人だけではなくイズ以外の全員も目を丸くしていた。
プライド、ヒューマギアが何故そう言うのかと思っていると『デルモ』は
こう続けた。
「ドラマはさ、夢とか幻みたいに演じるんだけどアタシ達モデルはさ。
現実で皆に見せているの、だから消さないの。アタシのプライドとして、
ヒューマギアを誇っているから!」
そう言いながら顔のマッサージ器を使っているとイズはこう言った。
「或人社長、恐らくと思われますが『デルモ』はシンギュラリティに
達しているのだと思われます。なぜかは分かりませんがプライド、誇りを
自らの意思で言っているとなれば彼女は私と同じかと。」
「・・・シンギュラってるって事?」
「はい、ものすごくシンギュラってます。」
互いにそう言っている中で洸はベルに向けてこう言った。
「シンギュラリティ・・・既に至っているともなれば発表次第で世界が
大きく変わりますね。」
「ええ・・・いい意味で、悪い意味においてもですが。」
そう言っているとベルの携帯にキンジから連絡が来た。
内容はこれだ。
『《AIMS》の兵士達共がやって来た。』
そう書かれていた。
そして・・・もう一人。
「来たな。」
不破が近くにいたのだ。
続く。