予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 33話目の開始です。


33-1

 ある日の事。

 「ふ~~、不法投棄されているヒューマギアを運んでへとへとだぜ。」

 「ありがとうキンジ。」

 或人はそう言って目の前にあるラケットを持ったヒューマギアを見ていた。

 リヤカーに積まれている其れはキンジがここ迄運んできたことの証である。

 そしてイズがそのヒューマギアについてこう説明した。

 「このヒューマギアは『ラブちゃん』と言うテニスコーチ型のヒューマギアと

言う事が判明いたしました。」

 「テニスコーチ、教導用のヒューマギアと言う訳ですね?」

 「はい、既に持ち主は判明しております。」

 そう言って映像を出した。

 「持ち主は『梅津 和子』、使用者は『梅津 圭太』。所在も

判明いたしておりますので『ラブちゃん』をどうするか決めるだけです。」

 そう言っている間に或人が『ラブちゃん』を起動させると・・・『ラブちゃん』は起動するや否やラケットを振りかざしてこう言った。

 「良し行くぞ圭太!先ずは・・・あれ?ここ何処?」

 『ラブちゃん』はそう言って周りを見渡していると・・・或人を見て握手して

こう言った。

 「社長初めまして!私は『ラブちゃん』と言いますって・・・此処は一体?」

 そう言うと或人は取敢えずとして説明すると・・・『ラブちゃん』はこう返した。

 「そんな事はありません!『圭太』が私を捨てるなどありえません!!

直ぐに行きましょう!!」

 そう言うと或人はちょっと待ってと言いながら追いかけるのを見て洸は

こう呟いた。

 「何だか・・・真っすぐすぎてある意味人間めいたヒューマギアですね?」

 あれもシンギュラリティに達しているんでしょうかと呟くとキンジは

イズ達が出て行ったのを見て自身も向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あ・・・ありがとうございます。」

 そう言うのは使用者である『梅津 圭太』であった。

 大人しそうな少年であると言う印象が強そうなタイプだなとキンジは

遠巻きで見てそう思っていると或人はこう聞いた。

 「どうして不法投棄したんだい?呼び出してくれれば引き取って貰うのに?」

 何か理由があるのかいとそう聞くと『圭太』はこう答えた。

 「・・・彼女が言ったんです、『怖い』って。」

 「へ?」

 「電源を落とされて機能不能になったんでその・・・僕の部屋に

置いていたんですけど彼女がそれを見て・・・座っている姿を見て『何だか

気味悪くて怖い』って言ってそれで」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「嘘だろ?」

 『!?』

 それを聞いて全員がキンジに目を移すとキンジはこう説明した。

 「お前は社長との話の時に目を見らずに喋っている、それはお前が社長に対して申し訳ない嘘を言っていることに対する後ろめたさで言っているんだ。それとヒューマギア何だがあの重い奴を誰も気づかれずに・・・親にさえ気づかれずに持っていくのには無理があるぜ?親もグルって言うならあの重さで運べたにも

合点がいくが・・・何か言い逃れする事あるか?」

 キンジがそう聞くと或人は『圭太』に向けてこう聞いた。

 「『圭太』君、正直に話してくれないか?俺は怒らないから。」

 そう言うと『圭太』は暫くして・・・観念してこう答えた。

 「・・・あの人の言う通りです、僕は『ラブちゃん』の・・・

あの性格が嫌で嫌で堪らなくて家族と相談して廃棄したんです。」

 『あの性格?』

 それを聞いて或人達は『ラブちゃん』に視線を向けると・・・『ラブちゃん』はテニスしている生徒に向かってこう言った。

 「君のサーブには・・・熱が籠ってないー-!!」

 そう言ってフルスイングのサーブで生徒を風圧で飛ばすと『ラブちゃん』は

こう言った。

 「もっと強く!情熱をテニスに注ぐんだ!!夢を掴み取るために!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『あああ・・・納得。』

 それを聞いて成程なと納得した。

 どう見ても熱血スポ根漫画に出て来そうなタイプだよなあと思っていると

『圭太』はこう続けた。

 「僕は只楽しくテニスが出来ればそれで良いのにそしたら『ラブちゃん』

ああいうセリフを普通に吐くし『夢はグランドスラム』だとか言って僕の夢を

勝手に決めないでくれよってそれで親と相談して・・・・スミマセン!」

 『圭太』はそう言って頭を下げて謝る中で『ラブちゃん』は『圭太』を見て

こう言った。

 「『圭太』!一緒に練習しようぜ!!」

 「ちょっと待ってて『ラブちゃん』!もう少しだけ!!」

 或人はそう言って『ラブちゃん』を待たせると或人は『圭太』に向けて

こう聞いた。

 「分かった・・・『ラブちゃん』はこっちで引き取るって事で良いね?」 

 「ハイ・・・スミマセン、本当は引き取って貰った方が良いのに。」

 「良いよ、君が何をしたいのか?本当に自分が何したいのかは君自身が

決めるべきなんだから。誰からも強制されずに自分の夢を見つければそれでさ。」

 或人は『圭太』に向けてそう言うと今後どうするべきかと考えていた。

 「(『ラブちゃん』はあの性格データを何とかしないと他に受け入れ先なんて

出来ないよなあ・・・けどどう見たってシンギュラリティに達しているし消すのもはばかるなあ。)」

 そう思いながら或人は『ラブちゃん』の今後を考えながら『ラブちゃん』の下に向かって行った。




 次回は『ZAIA』から。
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