予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 続きます。


37-②

「久しぶりだな飛電 或人君。」

 「お久しぶりです・・・福添さん。」

 或人は力なくそう言うと福添は何かあったのかと思ってこう聞いた。

 「どうした?元気がないな。」

 「いえちょっと事情がって・・・何か用でしょうか?」

 或人がそう聞くと福添はこう答えた。

 「君に依頼があるんだ。」

 「依頼・・・ヒューマギアでしょうか?」

 「そうだ、『シエスタ』を復元させて欲しいんだが君は確かプログライズキーを持っているよな?」

 「ええ退職金代わりにって・・・何をするつもりなんですか?」

 或人がそう聞くと福添はこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『シエスタ』を使って天津現社長の陰謀を打ち砕く為に飛電インテリジェンスで使いたいんだ。」

 「けど・・・ヒューマギアが飛電インテリジェンスに入れるのは

不可能なんじゃ。」

 或人は福添の提案に対してそう聞いた。

 今の飛電インテリジェンスはZAIAの管理下に置かれているがために

何か起こらない限りヒューマギアを中に入れさせることは不可能なのだ。

 そんな中に入れるなんて無理でしょうとそう聞くと福添は首を横に振って

こう答えた。

 「確かにその通りだがこのままでは・・・また死者が

増えるかもしれないのだ。」

 「またって・・・何があるんですか福添さん?」

 或人がそう聞くと福添は言いづらそうにこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「天津現社長はレイドデバイスを発売する日に・・・ZAIAスペックを

今度は人為的に暴走させると言ってきたんだ。」

 「「ええええええ!?」」

 それを聞いて丁度そこにいた洸も含めて驚いていた。

 ZAIAスペックが暴走したことで防衛省大臣が死亡したにも関わらず

また暴走させて死人を増やすのかよとそう思っていると福添は・・・

怒り心頭でこう続けた。

 「あの男はこれをショーと・・・痛みで力を見せつけると言って・・・

私が先代社長と共に飛電インテリジェンスを作り上げたのはそんな事を!

人を傷つけさせてそれで商売などして堪るか!!」

 「福添さん。」

 「だから私は立ち上がったのだ、これ以上奴に飛電インテリジェンスを

汚させない為に・・・強力して欲しいんだ!」

 そう言って福添画頭を下げるのを見て或人はこう答えた。

 「分かりました、でしたら今すぐ一機都合を付けます。」

 「・・・ありがとう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして或人はキンジに頼んでヒューマギアを取りに行かせて『シエスタ』の

プログライズキーを起動させるとホログラムで『シエスタ』が復元された。

 そして『シエスタ』は或人に向けてこう言った。

 「或人社長、私は貴方の所有者ではないためお断りを」

 「いや待て待て『シエスタ』俺だ俺!」

 福添は『シエスタ』に向けて大声でそう言うと『シエスタ』は福添達を見て・・指をさしてこう聞いた。

 「福添副社長。」

 「そうだ。」

 「山下・・・・・専務?」

 「イヤうろ覚えって私そんなに存在感無かったんかーい!」

 そう言いながらツッコミを入れると福添は或人に向けてこう言った。

 「ありがとう、これで奴のネットワークデータから奴の証拠が手に入れば

奴を株主総会で辞職に追い込めレそうだ。」

 「そうそう!これ迄のパワハラに裏金そして使途不明金の出どころ等等を出して奴をククククク。」

 「山下専務・・・嫌な顔になっていて楽しそうですね。」

 「よっぽど恨みがありそうですわね。」

 イズとベルが互いにそう言っていると福添は或人に向けてこう言った。

 「ありがとう飛電 或人君、これで奴を蹴落とせるよ。」

 「それは・・・良かったですね。」

 或人がそう言うと福添は或人に向けてこう言った。

 「飛電 或人君、ちょっと良いかい?」

 「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 或人は福添について行って屋上に着くと福添は煙草を吹かしてこう聞いた。

 「何かあったのか?」

 「・・・・・」

 「言いづらければ言わなくていいが言ってしまえばスッキリする事も

ある物だぞ?」

 聞いてやるからとそう言うと或人はこう聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「福添さんは・・・AIが怖いって思った事ありますか?」

 「怖い?」

 何がだと聞くと或人はこう続けた。

 「俺、今までヒューマギア・・・AIは人を幸福するってずっと信じて

戦って来ました。けど・・・あんな・・・アンナのがAIの力だったなんて思うと

怖くて・・・コワくて。」

 そう言うと福添は煙草の煙を吐き出してこう言った。

 「怖いか・・・だがそれが君の夢なのだろう?」

 「え?」

 「夢は甘くて残酷だ、時に優しく時に恐ろしく人々に付き纏う物だ。

だけどね飛電 或人君、君のおじいさんはどんな時でも夢を信じて

突き進んでいた。AIが造る未来がどの様な物であったとしても・・・

君はその夢に対して責任を果たさないといけないんだ。」

 「責任を・・・果たす。」

 「そうだ、君は夢を叶えようと努力している。だがその結果がどうであれ君には責任という重責がのしかかっていくだろうが・・・逃げずに全力で受け止める、

それが君がやるべきことだ。」

 「俺が・・・やるべきこと。」

 或人がそう呟くと福添はある物を或人に渡した。

 それは一枚の写真であった。

 「これは?」

 そう聞くと写っていたのは・・・父親と祖父と女性が小さな赤ん坊が

写っていた。

 すると福添はこう答えた。

 「其れは君が生まれてすぐの写真だよ。」

 「え!俺の!?」

 或人はそれを聞いて驚いていると福添はこう続けた。

 「それは先代が大事に持っていた物だ、何時か君が飛電インテリジェンスを

本当の意味で社長に相応しいと思った時に渡して欲しいと先代が

私に託してくれたんだ。」

 そう言うと福添はこう続けた。

 「君は多くの人達から祝福されて今日まで生きてきたんだ、だから君は

その人たちに・・・先代に対して恥ずかしくない人間にい続けてくれ。」

 「福添さん。」

 「さてと、『シエスタ』を連れて行かなければならないから準備しないと

いけないもんだから私は失礼するよ。」

 じゃあなと言って出入り口に行くと或人は福添に向けてこう言った。

 「福添さん!・・・ありがとうございます。」

 そう言って頭を下げると福添はこう答えた。

 「頑張れよ・・・或人社長。」

 「え?」

 「いや・・・何でもない。」

 そう言って福添は出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これが最後の会話となったとはこの時誰もが思っていなかった。




 そして・・・病院です。
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