更に暫く時は過ぎてある雨の日・・・
「はあ・・・はあ・・・はあ・・・。」
学園島の裏街である少女が歩いていた。
紫と黒のドレスのような衣装をして端から見れば仮装大会の帰りかと思われても
不思議ではない。
然しその恰好は何故か殺風景な感じがした。
両手には銀の手甲。
頭には銀のティアラのような物があった。
紙は金色の足元まで届くかのような長さを三つ編みにしていた。
全身ずぶぬれになっており息も絶え絶えで歩くことでさえやっとであった。
「ああ・・・アアア・・・。」
そしてとうとう目の前の世界が回り始めよろけてそのまま倒れた。
「ふぁ~あ、早く戻らねえとなあ。」
この時キンジは焔達と指定任務(指名された)がありその任務が終了して帰っている所であった。
武偵校では学校の単位以外で学校から持ち出された任務がありその中でも指名されている任務は単位が多い分危険が付き物であり仲間と受ける際にはそれ相応に
強さがなければいけないのである。
そんな中キンジはある物を見かけた。
「ん?猫??」
キンジの目の前で猫が通り過ぎて行ったのだ。
一匹なら未だしも何匹かの猫が通って行くので変だなと思ったキンジは猫が入っていった脇道をみるとそこには・・・。
「何だこりゃ!?」
倒れている金髪の少女の周りで猫がすり寄っていたり顔を舐めていたのだ。
いったい何の撮影だと思うくらいの状況であったがこのままでは風を引きかねないと思ってキンジは金髪の少女に手を伸ばそうとすると・・・、。
フギャアアア!!
「痛--!!」
猫がキンジの手を引っ掻いたのだ。
それでもキンジは親切心でやっとのことで救出した。(本人は傷だらけ)
そしてキンジは彼女を背中に乗せると・・・。
「(うわあああ!!まじい!!マジイ!!服で分からんかったがこいつ
胸デカいぞ!!)」
キンジは背中越しで分かる柔らかい二つの物体に驚愕しながら自身の部屋がある
アパートまで走って行った。
「ただいまー!」
キンジはアパートに入るとそこにいたのは・・・。
「お帰りなさいキンジさん。」
雪泉がエプロンを付けて部屋に入っていた。
すると雪泉はキンジの背中にいる少女を見てこう言った。
「あらあら・・・キンジさん。」
「は・・・はい?」
キンジは雪泉の声色が変化した事に恐怖すると雪泉はキンジに・・・目のハイライトが消えているにもかかわらず笑顔でこう聞いた。(目は笑っていません)
「ソノジョセイハイッタイダレナンデスカ?コタエテクダサイ。」
「え・・・エート・・・・。」
何でこうなったのだろうと思うキンジであった。
この少女の正体(ヒント 「Fate」シリーズキャラです。