予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 某飛行機ドラマのタイトルです。


Goo○ L○ck!!

 キンジは操縦室に入って操縦桿を握ろうとするとある事に気づいた。

 それは・・・。

 「俺、飛行機操縦したことなかったな。」

 ヤバいなと思っている中インカムを付けると声が聞こえた。

 『--31--で応答を。繰り返すーーこちら羽田コントロール。ANA600便、

緊急通信周波数127・631で応答せよ。繰り返す、127・631で応答せよ。』

 「こちら600便だ。当機は『武偵殺し』による『ハイジャック』が発生し機長と

副操縦士が負傷。今は東京武偵校2年『遠山キンジ』が操縦している。」

 『何!二人は無事か!?』

 「二人とも麻酔弾で眠らされているだけだ。いつ起きるか分からねえがな。」

 キンジの言葉に羽田コントロールの管制員はほっと安堵しているがキンジは

ある事を告げた。

 「それと厄介ごとがもう一つ、『ハイジャック』犯は逃げられ、然もミサイルが

機体の内側のエンジンに命中し、残ったエンジンは外側だけだ。」

 それを聞くと管制員が驚いてこう言った。

 『何だと!!今燃料系『EICAS』分かるか!?2行4列になっているはずだ!!』

 そこの『Fuel』と『Total』を見てほしいと言われキンジはそれを見た。

 「ああ、今540から更に減ってる。」

 『それは恐らく燃料が漏れているようだ。』

 「止められねえのかよ!!」

 『無理だ。先程整備室の連中に聞いてみたがどうやらその飛行機のエンジンは

燃料系の門も兼ねているようだ。そこが壊れると何処をどうしても漏出は

止まらないようだ。』 

 キンジはその言葉にマジかよと思っていると管制員にある事を聞いた。

 「後どれくらい持つんだ?」

 『その速さだと後15分て所だ。今その機体は相模湾上空を飛行していて

浦賀水道上空を飛行しているから距離的に見てもこっちに戻ってガガガガ』

 「おい!如何したんだ!!もしもし!!」

 くそっとキンジはインカムを投げ捨てると取り敢えず羽田に向かおうとした。

 

 

 

 

 

 「隊長、先程国防大臣がIS部隊に発進命令を出しました。然も爆弾所持で。」

 「連中は飛行機を爆破させる気ですね。」

 「糞!!あそこには民間人がいるんだぞ!!」

 「全員聞いてくれ。」

 「「「「「!!!!”!」」」」」

 「俺達は此れよりステルス改造した輸送機に乗って600便を強襲する連中を打倒し、

民間人と・・・新しい仲間を救援する!!」

 「「「「「了解!!!!!」」」」」

 

 

 

 

 

 『こちら国防省、航空管理局だ。ANA600便聞こえるか?』

 「防衛省?」

 キンジはインカムから声がしたのでそれをとって聞いた。

 『現在羽田空港は我々自衛隊が封鎖しており使用できない。その為千葉迄

飛んでほしい。』

 「千葉?」 

 キンジはそれを聞くと疑問に思えたのだ。

 後13分で燃料が切れてしまうため千葉迄行くにはギリギリ無理な距離であるのだ。

 すると外にはIS部隊が操縦室から見えるぐらいに接近しているのが見えた。

 何か違うなと思いキンジはIS部隊の一人に通信出来ないかと思い外部通信をしようとすると・・・何かが光った。

 すると下から爆発音が響き渡った。

 「何だ!?」

 キンジは外を見ると僅か2人のIS操縦者が外のIS部隊と戦っているのが見えた。

 一機は4つのスラスターをアンロックユニットで固定し、大鎌を持った黒の機体

 もう一機は大型のガトリング砲を持ち、背面部にミサイルコンテナとキャノン砲を合わせてスラスターに取り付けたピンクの機体がそこにいた。

 ピンク色の機体がガトリング砲とキャノン砲でIS部隊を引きつけながら黒い機体が

飛行機の操縦室に近づこうとしている機体をたたっ斬った。

 

 

 

 

 「あいつらは一体?」

 キンジはそう思っている中今度は飛行機のレーダーアラートが鳴り響いた。

 「今度は何だよ!!」

 キンジはそう言いながらレーダーを見ると機体反応が出たのだ。

 「一体なんだよ!?」

 キンジはレーダーを見ながらそう言うとそれは下からやってきたのだ。

 巨大な輸送機が丁度600便の下側に着くようにしていたのだ。

 するとその機体の後ろから4機の戦術機が現われた。

 その内3機はここ最近配備し始めた機体10式『陽炎』。

 そしてもう1機は見慣れない機体であった。

 『陽炎』よりも人間らしいフォルムをした青い機体である。

 すると3機ある『陽炎』の内二機がエンジンに入り込みもう1機は何やらホースの

ような物を出していた。

 「こいつら一体・・・?」

 キンジはそう思っている中上でゴンという音が聞こえた。

 「何だ?」

 キンジはそう思っているとインカムから声が聞こえた。

 『こちら国連軍第0特務隊だ。600便を操縦している武偵校生に告ぐ。今すぐ

引き返して東京に向かえ。このままいけば飛行機を堕とされるぞ。』

 「何だって!!」

 キンジはそれを聞いて驚いている中合点が言ったな思った。

 「(どんだけ俺達を信用してねえんだよ!!)」

 そしてインカムから流れる声はこう続けた。

 『現在簡単だが機体の修理と補給とIS部隊の牽制を行っている。このまま羽田空港に直行しろ。それまで俺達がここを守る。』

 そう言うと通信が一方的に切られた。

 「一体何だってんだよ!?」

 キンジはそう思いながらも機体を操作していた。

 目の前にいる黒の輸送機を見逃さないようにして。

 

 

 

 

 「糞が!!あいつらキンジごと殺す気かよ!!」

 武偵校にて武藤が拳をぶつけながらそう言っていた。

 今回の事を紫から聞いて腕の立つ「ロジ」のメンバーで救助艇を用意しようと思っていたのだが嵐の影響で使用できなくなってしまったのだ。

 そこで代用として学園島が保有するタンカーで行こうと準備している中、国防大臣の

通信を傍受して学園島が保有するIS『戦嵐』と戦術機『撃震』をスタンバイさせようとした瞬間に電話が鳴った。

 「この糞忙しい時に何処からだよ!!」

 あほな奴だったら轢いてやるぞと思いながら電話を繫げると相手は・・・。

 『よう武藤、準備できてるか?』

 「キンジ!!」

 何と相手はキンジであった。

 「お前変な電話番号だったから分からなかったぞ!?」

 『悪いな。別の奴を使ってるんだがそっちの準備はどうだ?』

 「おおよ!!学園島のタンカーと通信を傍受してこっちが持っているISと戦術機を

運び込もうとしている最中だ!!」

 『・・・悪いがこのまま羽田空港に着陸する予定だ。』

 「はあ!今そこ封鎖中で下手したらお前どうなるか!?」

 『だからだ、もし何かあったらそん時はよ』

 「阿保か!!そんなもん手前の口で生きて帰ってから飛鳥ちゃん達に

伝えておけ!!」 

 『・・・ありがとな武藤。』

 「へ、悪友の言葉でも譲らねえものぐらいあるのよ。」

 そう言って武藤は電話を切ると周りで準備しているメンバーに向けてこう声を

掛けた。

 「皆!!キンジは羽田空港に着陸するようだ!!俺達はバックアップに回るぞ!!」

 『『『『オオオオオ!!!!』』』』

 

 

 

 

 

 「サンキューな、武藤。」

 キンジは「ザビ―」を受け取った時に渡された携帯電話から通信した後正面を見た。

 「もうすぐ羽田空港だ。」

 そう言っている中キンジは最悪な物を目撃してしまった。

 空港の飛行機案内用のライトが消されて行ったのだ。

 「なああ!!」

 これじゃあ着陸できないとキンジは万事休すかと思っているとインカムから例の男の声が聞こえた。

 『そのまま進め!こっちで明かりを点ける!!』

 「どうやってだよ!?」

 キンジはその声の主にどうするのかと言うとそのまま着陸してから戦術機の一機が

輸送機の後ろから予備の燃料タンクから燃料を出していた。

 そして・・・。

 『やれ!!桜花!!』

 『了解!!』

 そのままピンク色の機体がガトリング砲で撃つと瞬く間に火が燃え始め、滑走路に

沿うような形で明かりがついた。

 「いつの映画だよ!!おい!!」

 キンジはそう言いながらも滑走路に向かって着陸態勢に入った。

 そして着陸に入る間際に誰かの声が聞こえた。

 ≪遠山君≫

 飛鳥が、

 ≪キンジさん≫

 雪泉が、

 ≪キンジ≫

 紫が、

 そして・・・・。

 「主よ、・・・どうかキンジさんを守って下さい!!」

 カナメがキンジの為に祈っていた。

 そして機体が着陸するや否やキンジは中に入っていた機体の説明書に書かれていた

着陸方法を見ながらエンジンを逆噴射させた。

 「止まりやがれええええ!!」

 そしてそのまま前方にある輸送機がどんどん近づいているのが見えた。

 「ぶつかる!!」

 キンジはそう思いながら機体を横にずらすと・・・そのまま飛行場の通路目掛けて突っ込んだ。

 「ドワアアアア!!」

 そして飛行機は・・・止まった。

 「・・・止まった。」

 キンジはそれを見てほっとすると・・・。

 『『『『『ウ(ノ・ω・)ノオオオォォォ-(ノ・ω・)ノオオオォォォ-!!!!!』』』』』

 周りで乗客や国防軍の隊員が歓声を上げた。

 これを持って『武偵殺し』のよるハイジャック事件は幕を下ろした。

 

 

 

 

 

 その外でキンジを見ている一向がいた。

 「あれが新しい能力者ですか?隊長。」

 「ああそうだ。彼こそあいつに告ぐ新たな能力者。」

 「私達の同族ですか。」

 その様子を見ていたのが一夏が所属している国連軍第0特務隊『防人隊』である。




 次回(BGMは「仮面ライダー カブト」)
 キンジ「能力者?」
 防人「そう、君は目覚めたんだ。」
 防人「ようこそ、第0特務隊へ。」
 予測不可能な世界で少年は何を統べる!?
 カナメ「お帰りなさい。キンジさん。」

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