「それでは白雪さんとアリアさんは明日来るんですね?」
「ああ、悪いな。色々と嫌な面子と一緒に暮らす羽目になって。」
何だったら雪泉姉か飛鳥に頼んで住まわせてもらおうかとキンジがそう聞くと一緒に食事をしていたカナメはこう返した。
「大丈夫ですよキンジさん。当面とはいえ我慢すればいいですし、
それに私がいないと遠山さんの食事がコンビニ弁当で済ますかもしれないじゃない
ですか。そう言う事をさせないでくださいねと雪泉さんから強く言われてますから。」
「雪泉姉・・・まあ確かにそうかもしれないけど。」
キンジはそう言いながらもご飯を食べていた。
明日から白雪とアリアがこの家に住むことになったことから部屋とかについての
話し合いが行われ、当面の間はキンジの部屋を二人に使わせて自身はカナメの
説得により彼女の部屋で拠点として生活することとなった。
因みに寝るときはと言うと・・・。
「えへへへへ。キンジさ~ん。温かい。」
「ね、・・・寝づらい。」
添い寝させられているのだ。(キンジを抱き枕にして)
そして次の日・・・。
「悪いな武藤、手伝わせちまって。」
「なあに、あの星伽さんと神崎さんと一緒にいられたんだぜ!それに比べりゃ
こんな労働、屁の河童だぜ!!」
キンジと武藤はアリアと白雪の私物を部屋に運んでいた。
あの後綴の内容を仕方なしに受諾(アリアの目線のきつさに屈服して)した後武藤に手伝いをお願いしたのだ。
無論文句と嫉妬の言葉が出てきたがそれでも手伝ってくれる辺り友達としての
思いやりであろう。
そして粗方荷物(大半は白雪)をキンジの部屋の前に置くと既にアリアと白雪が
待っていた。
「速くしなさいよ!!あんたが遅いからこっちは待ち惚けよ!!」
「分かった、分かったって。ちょっと待ってろ。」
キンジはアリアの催促を受け流しながら言うと部屋の前に立つと・・・コンコンとノックをした。
「カナメ。良いぞ?」
「はあい。」
奥からカナメの声が聞こえ、扉を開けてくれた。
「お帰りなさい。キンジさん。」
そう言いながらカナメが現われた。
「うおお。」
武藤はカナメを見てほうとしていた。
「ちょっと来いよ。キンジ。」
「?・・・何だ?」
武藤はキンジを少し奥に連れて行ったあとこう耳打ちをした。
「おい、お前何だよ!いつからあんな金髪巨乳と暮らしてんだよ?」
「ああ知らなかったな。あいつとはもう・・・1年くらい居候してんだよ。」
「いやそれもう同棲だろ?」
キンジの言葉に武藤がツッコミを入れた。
「キンジさ~ん。そろそろ荷物を入れましょう。」
「ああ、分かった。」
キンジはカナメの声にそう答えて向かった後武藤はキンジの周りにいる女子たちを
思い出すとボソッとこう呟いた。
「あいつって・・・巨乳専門のフラグメーカーなのか?」
それとも無自覚かと誰にも聞こえないような声でそう言った。
皆さん揃って・・・お引越し~~。