予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 その力は・・・誰の為の物か?


力の解放。

姉さんは私を裏切った。

 カシャンと手甲が音を鳴らしながら落ちて行った。

 何で私を裏切ったの?

 そう思いながら剣を構えた。

 如何して姉さんは私に向けるの?

 最後の頭に付いているティアラを手に取るとこう結論付けた。

 アイツノせいだ。

 そしてティアラを投げ捨ててこう決心を固めた。

 アイツガ姉さんを汚した。

 姉さんを変えた。

 「さああ・・・修正するわ。」

 アンタヲコロシテ姉さんを元に戻す!!

 

 

 

 

 「キンちゃんには手を出させない!!」

 白雪はそう言いながらレティシアに剣を頭から斬り捨てようとした。

 然しそれは・・・。

 「遅いわ。」

 軽々と受け止めた。

 「!!」

 白雪はそれに驚いているとレティシアが白雪にこう言った。

 「今のあんたにアタシが負けると思ってんの?・・・思い上がらないでよね!!」

 後ろから受け止めた白雪の斬撃を弾いた後、レティシアは剣を振りぬく際に

こう言った。

 『オルレアンの磔!』

 すると白雪の足元が・・・氷に包まれた。

 「そんな!」

 白雪はそれに驚きながらも何かぶつぶつと唱え始めた。

 「幾ら貴方でも動けるようになるには・・・まあ氷を解かすのも加えれば15分ってところかしら?」

 「そこで見てなさい。アンタガ守ろうとした男が殺される姿を。」

 レティシアがそう言いながらキンジに近づこうとすると・・・。

 「あんたの相手はあたしヨ!!」

 アリアがそう言いながらレティシア目掛けて突撃してきた。

 ダン!ダン!とガバメントから発砲音が聞こえた。

 幾ら超偵であっても銃弾の姿を捕らえれるのは至難の業だと確信していた。

 確かにこれまでも同じタイプとアリアは戦っていたが敵が全てそうとは・・・

限らない。

 「ちょろまかしい!!」

 レティシアは『オルレアンの磔』を空中で使って銃弾を・・・氷漬けにした。

 「な!!」

 アリアはそれに驚いた瞬間・・・レティシアはアリア達がいる床目がけて剣を

突き刺した。

 『オルレアンの十字架!』

 そしてアリア、華毘、夜桜のいる床が・・・凍り付いた。(無論白雪の足の氷も

追加)

 「ウニャアアアア!!」

 そしてアリアはそのまま・・・すってんころりんとなった。

 「ちょっとこれは・・・。」

 「・・・動けないのじゃ。」

 華毘と夜桜も動けなくなってしまった。

 「そこでじっとしてなさあい。」

 そう言うとレティシアはカナメ目掛けてこう言った。

 「さてと・・・姉さん、最後通告よ・・・どいて。」

 そう言うとカナメは・・・キンジの方に体を向けるとそのまま歩いていった。

 「・・・カナメちゃん。」

 飛鳥はカナメに何をするのかと聞こうとすると・・・カナメはキンジの頭に自身の

でこを当てるとこう言った。

 「主よ、どうか私の愛する人に・・・私の思いを。」

 そう言いながら自身のティアラを取ると飛鳥と雪泉にこう言った。

 「後をお願いします。」

 「・・・カナメちゃん」

 「カナメさん」

 飛鳥と雪泉がそう言うとカナメはレティシアの方に向き直すと・・・こう言った。

 「レティシア、私は貴方を・・・倒します。」

 するとカナメの持っていた剣から・・・炎が出てきた。

 その焔はまるで・・・カナメの意志其の物のように・・・朱く・・・美しかった。




 次回は超偵姉妹対決。

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