予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 第二巻 これにて終了。


新たなる日常。

 時は流れてアドシアード最終日

 「あ、遠山君!!こっちこっち!!」

 キンジは閉会式の会場に来ていた。

 よく見るとバンドミュージシャンが楽器を打ち鳴らしていたが・・・問題は

そこではない。

 『『『『『~~~~~♪』』』』』

 何せ武偵校の恐らく・・・CVR辺りを中心にした面子とIS学園の応援部の

キレイどころをかき集めてチア服で踊っていることだ。

 IS学園の少女達は見た目も麗しい人間が大勢おり(まあ・・・国際学校だから結構

多国籍であるが)また武偵校では雪泉達がチアダンスを披露していた。

 武偵校は胸元に弾丸の形に切り取ったタイプ。

 IS学園は鳥の羽を模ったタイプ。

 どちらも色々と見えてしまうためキンジははあと溜息ついていた。

 然しよく見るとその中には・・・・。

 顔を真っ赤にして前列で踊っている白雪がそこにいた。

 如何やらあれが綴先生の言っていた罰であろう。

 元々反対派であった白雪はまあ踊るにしても後列辺りならと妥協したが今回の

誘拐騒動で公にしない代わりに最前列にさせたのだ。

 無論白雪は星伽の決まりを破りたくないといって断固拒否したのだが綴先生の一言がそれを覆させた。

 『あんたー・・・親御さんにー・・・伝えてー・・・退学とー・・・

決まりをー・・・破ってー・・・残るかー・・・どっちが良い?』

 この言葉である。

 本来なら決まり事を守るという教えがあるのだが想い人(あっちにその気なし)と

離れたくないという恋する乙女は何と言うかである様子でそうなった。

 更に言えば今回のペナルティーにてキンジの周辺にいる少女達に対して一切の接触、攻撃を禁じ、破れば今回の事を武偵校全員に報告させたうえで退学させるという誓約を課せられてしまった。

 それを聞いた白雪は真っ青になり最早成すすべ無しという顔でサインしたという

情報だ。

 それを綴先生から聞いたキンジはもう大丈夫だと思い、ホッとしていた。

 「それにしても驚きだねぇ・・・カナメちゃんに双子の妹がいたなんて。」

 飛鳥はそう言ってキンジの隣を見ると・・・。

 「こらレティシア。ソースが口に!」

 「ちょ、姉さん後にしてよお。」

 駄目ですと白い薄での服にカーデガンを着たレスティアが同じく黒い薄手の胸元が

見えるカーデガンを身に纏ったレティシアの口についているホットドッグの

ケチャップを拭いていた。

 彼女達については既に飛鳥達にはデュランダルの事も含めて説明してある。

 始めは全員驚いていたが最終的には受け入れてくれた。

 まあ、キンジが出場する予定であったコンバット戦においては代わりに蘭豹先生が

アリアの相手をしたのだがこれがまた強かったらしく周りの障害物を蘭豹先生は

破壊しながらアリアと戦い、勝利したのだ。

 それを見ていたキンジはと言うと・・・。

 「戦わなくてよかった。」

 そう言ったようだ。

 更に言えばIS学園ではトーナメント試合の際に暴走事故があったことから一回戦までは全て行ったが後は中止となった。

 防人たちによればこの間性別訴訟で転入してきた奴がウイルスを使って暴走させたらしく下手人は既にフランスに引き渡されたようだ。

 『『『『『Who was the person,id like to hug the body』』』』』

 キンジは今回の事を思い出している中如何やらチアはフィナーレに差し掛かろうと

していた。

 チアの彼女達はポンポンを投げると中に仕込んでいた拳銃が打ち鳴らされた。

 無論空砲であるが・・・少し打ち過ぎのように思える。

 「あれは完全にやり過ぎじゃの。」

 夜桜は持っていたりんご飴を舐め乍らそう言った。

 「まあ良いじゃないっすか?今回ぐらいは」

 華毘はそう言いながらポップコーンを食べていた。

 「それにしてもお前ら良いよなア。デュランダルと戦えてさ。」

 「・・・私達、仲間外れ。」

 そうぶつくさと焔と紫が文句を垂らしていた。

 「まあまあ、良いじゃない?焔ちゃんは上位ランクに入れたからさ。」

 けどなあと飛鳥の言葉に焔がむすっとしていた。

 焔は近接格闘の部門で上位ランクになったのだがやはり焔は実戦派なのか

そう言う事がしたいと文句たらたらであった。

 そして女子たちが組体操のように集まって決めると舞台にセットされていた花火が

打ちあがり・・・こう締めくくった。

 『『『『id makes my life change at all dramatic』』』』』

 そして花火が美しく咲き誇ると・・・隣にいたレスティアがこう呟いた。

 「『それが私の人生を一変させたんだから』か・・・。」

 「?どうしたレスティア??」

 レスティアが何か呟いたのでキンジは何事だと聞くとレスティアはこう返した。

 「私の人生は・・・キンジさんの御蔭で・・・楽しい物でした。」

 「レスティア・・・。」

 「だからこれからも・・・いっぱいいっぱい楽しい事をしましょ?

キンジさん。・・・私と・・・一緒に////」

 そう言って顔を真っ赤にしながら手をキンジに近づけるとキンジはこう返した。

 「ああ・・・こっちこそ。」

 そう言ってキンジも手をレスティアの手を重ねるように握った。

 その花火はまるであの時見た花火とは違い・・・二人を祝福するようであった。

 

 

 

 

 

 「キンジさん。早く起きないと皆さん来ますよ!」

 「早く起きなさいよ!!」

 アドシアードが終わった次の日の朝、キンジは二人分の声で目を覚ました。

 キンジは服を着替える終わって外を見ると・・・飛鳥達も準備していた。

 「おはよう、遠山君!!」

 「おはよう、キンジ。」

 「おはようなのじゃ。キンジ。」

 「・・・おはよう。」

 「オハヨウっす!」

 「おはようございます。キンジさん。」

 いつものメンバー全員が来ていた。

 そしていつも通り席に着くが違うことがあるとすれば二つ。

 一つはレティシアもいる事。

 もう一つは・・・。

 「これから学校でも一緒だね。レティシアちゃん!」

 「はい、よろしくお願いいたします。」

 レスティアも武偵校の制服を着ていることである。

 そして食事が終わると全員が外に出る瞬間・・・。

 「キンジさん!忘れ物!!」

 「ああ・・ザビ―!!」

 キンジはザビ―を来させるとザビ―はキンジの肩にちょこんと乗った。

 そしてレスティアが扉を閉めるのを確認した後、全員が外に出た。

 これから始まる新たな日常。

 その日常を守るためにキンジは・・・その手に武器を持つ。

 然し今彼が持っているのは・・・。

 「キンジさん!早く早く!!」

 「分かってるって!レスティア!!」

 こんな自分を想ってくれている女性の温かな手であった。

 




 レスティア「皆さん、『遠山カナメ』改め『レスティア・J・ダルク』です。
これからも皆さんよろしくお願いいたします。」
 レスティア「それでは次回予告ですがキンジさんの前に再び現われた
『峰 理子ルパン四世』。彼女から依頼が言い渡されました。それはある物を
盗み出してほしいという事です!それって犯罪ですよ!!然も謎の狼が現われたり
化け物が現われたりと一体どうなるんですか~~??私の初仕事!!!」
 レスティア「次回予測不可能者 遠山キンジ 
       第三章 蜂蜜とオイルのマシントラップ」
 レティシア「次回は私と姉さんの大活躍よ!!」
 キンジ「俺の出番もあるぞ!!」

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