そして中間考査が始まった。
午前中は二日に分けて一般科目テスト。
昼休みを挟んで午後からはスポーツテストが行われた。
スポーツテストの場所は第二グラウンドで行われており見た目は普通だが武偵らしく武器を所持したままテストをしていた。
その理由は・・・。
「武偵は武器を持ちながら色んなところを縦横無尽で走り回らなけりゃいけないから自分の獲物持ったままどれくらいできるのかを試す。」という理由である。
尚キンジはそれなり(Sランクとしては普通)の成績を修めた後に他のメンバーを
見ていると・・・。
「あ・・・SSR浮いた。」
キンジはそう言いながらマントを付けたSSRの生徒を見てそう言った。
この人間は走高跳の際に浮遊して飛んでいるかのように見せるが・・・無理だった。
「何浮いてんだ貴様は---!!!」
何処からともなく木刀がその生徒目がけて一直線に向かって・・・命中した。
「ぎゃいん!!」
「やるなら相手妨害する方に使えやあ!!」
「・・・それでいいのか?」
木刀を投げてきたのはアサルトの鬼教官事蘭豹先生であった。
他にも綴先生。
愛称がゴルゴと言われるスナイプの南郷先生
一説によればオネエや女性、悪魔や獣人族かという謂れを持つチャン・ウー先生
などと言った面子が監視に来ていた。
当てられた生徒は失神してそのままメディカの生徒が連行していった。
あのまま補修だなと思ったキンジであった。
-パアン!!
という音がしてキンジはその方向を見ると・・・。
レスティアが走っていた。
・・・胸を結構揺らして。
「!!!」
キンジはそれを見てさっと横に向き直した。
何せ色んな意味でヤバいと悟ったからだ。
「お疲れ様姉さん。少し鈍ってるわね?」
「はい・・・やはり少し走り込みをしなければいけませんね。」
そう言いながらキンジの所に向ってタオルを頭にふさっと被っているレスティアと
喋りながら歩いているレティシアがキンジの所に来た。
「お疲れ様ですキンジさん。やはり現役は違いますね。」
私も頑張らないとと言いながらスポーツドリンクを飲みながら座るとキンジに
こう告げた。
「後で私は生物の小テストを受けるので帰りは暫くかかります。」
「分かった。正門前で待ってるから一緒に帰るか?」
「はい!」
キンジとレスティアのこの言葉にレティシアは顔を剥れながら見ているが
他の連中はと言うと・・・。
「くそ・・・何でキンジばかり」
「羨ましいぜ。」
「良いなア。私もああいう甘酸っぱい」
「けっ、餓鬼がイチャコラと」
「相変わらずー・・・だねえー・・・。」
「・・・・・」ちょっとチラ見
「あらあ・・・青春だわーー。」
十人十色であるがそれなりに羨ましいようだ。
甘い空間・・・ブラックコーヒーを!