予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 た~~かい所はこわ~~い~~!!


天の見える場所にて。

目的を達成したキンジは部屋の戻った後、武偵校の制服に着替えて紅鳴館を後にしようとしていた。

 「それでは小夜鳴先生、お世話になりました。」

 「「「お世話になりましたー。」」」

 「はい、皆さんも帰りには気を付けて下さいね。」

 小夜鳴先生は門の前まで見送ってくれた後キンジ達はタクシーに乗って出て行った。

 そしてキンジ達が向かうのは学園島ではなく・・・。

 横浜駅にほど近い横浜ランドマークタワーである。

 理子が持っているアジトの一つで近代的な建物を拠点にしているようだ。

 

 

 

 

 「それで・・・遠山キンジ。例の物は?」

 「ああここだ。」

 アリアの言葉にキンジは懐から十字架を出すとアリアはそれを見てこう言った。

 「それはアタシが持っておくわ。あいつが心変わりしないようにね。」

 アリアはそう言いながら分捕るかのように取った。

 「それにしても何で屋上なんでしょう?」

 「そりゃあアタシ達は盗みを働いた訳だから。人目の付かない場所で交換させた

かったんじゃないの?」

 レスティアの言葉にレティシアがそう返した。

 キンジ達は現在最上階から関係者以外立ち入り禁止の扉に入って階段で屋上に

向かっていた。

 そして屋上に着いて周りを見ていた。

 周りはフェンスすらない場所でヘリポートしかなかった。

 そしてそこに・・・理子がいた。

 「おー、キー君。よく来てくれたねぇ。」

 待ってたよーと言うとアリアは理子にこう聞いた。

 「理子!これを奪ってきたわ!!約束覚えてるわね!!!」

 「勿論だよォ。お母さまの十字架の代わりに証人として裁判に立ってあげるって言う約束でしょ。」

 忘れないよォと言っているがアリアはまるで信用していなかった。

 まあ仕方がないと言えば仕方がないのだが・・・。

 「それじゃあ・・・はい。」

 そう言って理子に十字架を渡すとアリアにこう聞いた。

 「ねえアリア・・・『繁殖用牝犬(ブルード・ビッチ)』って・・・

呼ばれたことある?」

 「はあ?・・・!!」

 アリアは何事だと思っていると下から小さなナイフがアリアに襲い掛かったのだが

アリアはそれを紙一重で躱した。

 そしてアリアは側転して避けると二丁のガバメントを速攻で出してアリアは理子に

こう聞いた。

 「何するのよ!理子!!」

 そう言うと理子はこう返した。

 「ナニッて決まってるじゃあん?・・・アンタをぶっ潰してキンジと戦うためさ。」

 すると理子は「武偵殺し」の目付きになってそう言った。

 「やっぱアンタハ根っこ迄泥棒って事ね。目的の物が奪えればハイさよならって言う最低な所業をしてくれるじゃない。」

 「それにブルード・ビッチってナニソレ?」

 意味わからないというと理子はこう言った。

 「ほらあ、よくあるじゃない?悪質な犬のブリーダーがさ、人気の犬種増やしたいってさ狭い檻に入れられて腐った肉と泥水しか与えないっていう話。」

 ニュースにもなったよねと言うとアリアはこう答えた。

 「ええ有ったわね。それで、それとこれが何の」

 話ヨとアリアが言いかけると理子は悪魔の表情になって大声を上げた。

 「ふざけんな!アタシはただの遺伝子かよ!アタシは『4』かよ!!違う!!!

アタシは峰 理子 ルパン四世だ!!『5世』を産むための孕み袋なんかじゃねえ!!」

 理子は大声を上げながら・・・視点を合わさずにそう言った。

 そして理子が十字架を持つとこう言った。

 「こいつは只の十字架じゃねえ。こいつに使われてる金属は特殊でなア。

前にアンタらに使った技を使うことが出来るんだぜェ。」

 「前に・・・まさかあの髪!!」

 キンジは飛行機で見た理子の髪が蛇のように動いていたことを思い出すと理子は

満足そうな表情でキンジに向かってこう言った。

 「そうさ!この力でアタシはアイツから逃げれたんだ。」

 そう言うと理子はキンジに向けてこう言った。

 「さあ!遠山キンジ、アンタを倒してアタシは峰 理子として」

 

 

 

 

 

 

 「全く・・・恩知らずとは酷いですね。理子」

 バチッッッッッッー!!

 小さな電気のような音がした途端理子の顔が強張って前のめりに倒れて行った。

 そしてその後ろには・・・一人の男性がいた。

 「小夜鳴先生・・・!!」

 レスティアがその男、小夜鳴先生を見ると本人は持っていた大型のスタンガンを

捨ててギプスからある物を出した。

 それは・・・。

 「!!・・・ミニマムガトリングガン。」

 それは連射機能を持った大型兵器「ミニマムガトリングガン」である。

 然しそれを何故武偵でもない科学者が持っているのだと思うとその後ろから・・・

 「今度はあいつらかよ。」

 キンジはマジかよという表情で小夜鳴先生の後ろから出てきたトルーパーを見て

そう言うとキンジはある事に気づいた。

 それは・・・。

 「成程・・・これで全てが繋がったぜ。」

 「?」

 アリアはキンジの言葉に何だと思っている中キンジは小夜鳴先生にこう聞いた。

 「小夜鳴先生、少し時間貰えるか?」

 「ええ良いですよ。貴方方が動かない限り私も彼らも何もしません。」

 小夜鳴先生はそう言うとキンジはある事を説明した。

 「先ずそいつらだがそいつらはブラドの手下。つまりは奴の尖兵だ。だけどあんたを襲わねえとなるとあんたと奴は中々の友達だろうと思うがそうなると疑問が

出てくる。」

 「何です?」

 キンジの言葉に小夜鳴先生は何だと聞くとキンジはこう答えた。

 「知っての通りだと思うがオオカミは群れで生活し、その中にあるリーダーに対して絶対忠誠を誓っている動物だ。幾らあんたと仲が良いからってここまで

従う訳がねえ。」

 「そこで出るのがあんたとブラドの関係性だ。」

 「アンタはこう言ったな。『彼とはとても親密なんですがねぇ』と言ったがその前にアンタはこう言ったな。『彼とは一度も会ったことが無い』これが飛んでもねぇ

矛盾何だよ。」

 「・・・何がいいたいんです?」

 小夜鳴先生は眼鏡を直しながら聞くとキンジはこう続けた。

 「アンタと会ったことがねえならこいつらはどうやってあんたに従っている?

どうしてアンタハこいつらに襲われねえ。あんたの匂いを覚えてたとしてもそれだけで忠誠を・・・それも無関係に等しい人間に従えられるんだ!!??」

 キンジはそう大声を上げた後こう続けた。

 「そしてアンタのルーマニア語だ。」

 「アンタのルーマニア語は現地の人となんら遜色ねぇ程鮮やかだ。日本出身だと

言っているがあそこ迄流暢に話せるか?それもたった数週間で!?」

 「それは不可能だ!アンタが本物の日本人である限りな!!」

 「だけど中にはある手段を使えばそれは可能だ。」

 「どういう意味です?キンジさん。」

 レスティアは何だと思って聞くとレティシアは・・・。

 「成程ね。確かにそれなら不可能じゃないわね。」

 「ねえ!どう言う意味よ!!」

 アリアはじれったいという風に大声で聞くとキンジは小夜鳴先生に向けて

こう言った。

 「こいつは・・・いやコイツラハずっと俺達を監視していたんだ。ずっとな。」

 そしてキンジは小夜鳴先生にこう聞いた。

 「アンタの中にいるんだろう?ブラドが・・・・。」

 「もう一つの人格でもあるアンタの分身がな!!」

 「如何だよ!?二重人格者さん!!!」

 そしてその瞬間・・・

 ピシャアアアという雷鳴が・・・屋上に響き渡った。




 今・・・その正体が導かれた。

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