予測不可能者  遠山キンジ   作:caose

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 その秘密は正に悪夢。


小夜鳴先生の秘密。

 「・・・先生が・・・ブラド?」

 アリアは信じられない様子で言うがそれを聞いていた小夜鳴先生は・・・。

 「『フィー ブッコロス』素晴らしい推理力ですね、遠山君。」

 笑顔でそう言った。

 「まさか私の喋っていた言葉の僅か数行から真実を見つけるとは中々どうして

そこにいるアリアよりもホームズらしい推理をしますね。」

 「ナ・・・・なななーーー!!!」

 合格ですと小夜鳴先生は言うがアリアは自分がキンジよりも下と言われていることに驚愕しているが小夜鳴先生はこう続けた。

 「ええ、そうですよ。私はブラドの表向きの人格にして・・・貴方達でも知っているでしょう?『ブラド三世』を。」

 「ブ・・・ブラド三世!!」

 アリアはそれを聞いて驚いた後こう言った。

 「ブラド三世ってルーマニアの領主にして『串刺し公』と恐れられて吸血鬼だと

言われたあの!??」 

 アリアはそう言うが小夜鳴先生はそれを否定した。

 「いいえアリア。彼が吸血鬼だというのは誤解ですよ。彼はD種ではなくちゃんとした人間なのですよ。現に・・・私のような子孫ですら吸血鬼じゃないのですから。」

 「貴方が・・・ブラド三世の・・・子孫。」

 それを聞いてレスティアは戦闘状態に入ろうとするとそれを着た小夜鳴先生は

レスティアにある事を聞いた。

 「そう言えばレスティアさんは私の試験を受けていましたね。」

 「あ・・・はい。」

 「でしたら覚えていますか?あのDVDの内容に合った遺伝子でどのようなものが

おきるのかを?」

 それを聞いたレスティアは思い出しながらこう言った。

 「確か・・・『遺伝子は長所同士に遺伝することがあれば短所同士で遺伝することがある』・・・でしたよね?」

 「その通りですレスティアさん。そしてこの峰 理子はその内の後者なのです。」

 「然し遺伝子とは不思議な物ですねぇ?特定の能力を兼ね揃えられない無能も

いれば」

 小夜鳴先生はそう言いながらキンジの方を見てこう言った。

 「貴方のように類まれな才能を持った者もいる。」

 「世の中って本当に理不尽ですよねえ?理子。」

 「ガ・・・グウウウウ・・・。」

 理子は痺れている体に鞭打って立ち上がろうとすると・・・。

 「誰が立ち上がって良いと言いましたか?『失敗作』」

 そう冷たい表情で理子の頭を踏みつけた。

 「イ・・・ギィイイイイイイ・・・。」

 「全く、本物のガラクタを自分の物だと言っている貴方のあの表情は

傑作でしたよ。」

 そう言いながら小夜鳴先生はこう続けた。

 「それにしてもまあ人選は褒めてやってもいいですがその程度でしたか。」

 そう言いながら更に頭を踏みつけた。

 「ほらどうしましたか?『無能』、その十字架は確か宝物なのでしょう?今度は

無くさないように肌身離さず持たせるように口に突っ込んで飲み込ませて

ヤリマショウカ?それとも直接胃の中にねじ込んでヤリマショウカ?」

 小夜鳴先生はそう言いながら頭を踏みつけていると・・・。

 「いい加減にしなさいよ!!理子を虐めて何の意味があるのよ!!」

 アリアはそう言いながら銃を構えようとしている所を・・・レティシアがそれを

止めた。

 「!・・・何で止めるのよ!?」

 「あんたバカ!?この状況で武器を構えれば左右のあの化け物に

撃ち殺されるわよ!!」

 状況を考えなさいと言うがアリアはそれにギリギリと歯ぎしりをしていた。

 「良い考えですよレティシア。私の命令一つで貴方方を殺すことが出来るのです。」

 それとと小夜鳴先生はこう続けた。

 「彼は被虐体質でしてねえ。こうしなきゃ来ないのですよ。」

 「ああそうそう遠山君は『イ・ウー』についてどれだけ知っていますか?」

 そう聞くとキンジは少し考えてこう答えた。

 「確か・・・能力を教え合う場所だったよな?」

 そう言うと小夜鳴先生はこう言った。

 「確かにその通りと・・・言いたい所ですが△です。まあ大体半分と

言った所ですね。」

 「・・・半分?」

 キンジはもう半分は何だと思っていると小夜鳴先生はこう返した。

 「簡単ですよ。能力を写し取るのです。」

 「「「「!!!!」」」」

 それを聞いたキンジ達は驚いていた。

 教えるのではなく写すという所業などどうやってできるのかと思っていると

小夜鳴先生はこう言った。

 「まあ正確に言えば優秀な遺伝子を持つ血液に含まれているDNA情報を培養してそれを圧縮したものを体に投与させるのですけれども・・・」

 「未だ人に対しての実験段階まで進んでいなかったのですが丁度良く理子がいるので彼女を実験・・・いえここはアリアもひっ捕らえて研究データを多くとりたい所

ですねぇ。」

 そう言うと小夜鳴先生はキンジにこう言った。

 「さてと、私は少し寝ておきますが気を付けて下さいね?」

 「?」

 「ブラドには私から『生け捕りにして優秀な次世代の遠山をそこの姉妹を使って

孕ませて作りたいので三人は殺さないよう』にって言っておりますが・・・」

 「はあ!」

 「ふぇえ!!」

 「何よそれ!!」

 キンジ、レスティア、レティシアは顔を真っ赤にして抗議しようとするが

小夜鳴先生はこう続けた。

 「彼は最近出てきてないので少し殺戮衝動が強いので」

 「気を付けてクダサイネ』

 すると小夜鳴先生の声が・・・全く別の物に変わった。




 次回はブラド戦。

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