もう1人のイレギュラーは反逆の覇王   作:伊達 翼

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第十三話『フェアベルゲンにて』

濃霧の中を虎の亜人…『ギル』というらしい、の先導でフェアベルゲンへと向かう。

 

ハジメ、ユエ、忍、ハウリア族、アルフレリックを中心に周囲を亜人達で固め、一時間ほど歩いている。

そうしてしばらく歩いていると、霧の晴れた場所に出る。

但し、晴れたと言っても霧が完全に晴れたわけではなく、一本真っすぐな道が出来ていてまるで霧のトンネルのような感じである。

よくよく見れば道の端に誘導灯のように青い光を放つ拳大の水晶が地面の半分に埋められている。

そこを境界線に霧の侵入を防いでいるようにも見える。

 

「それは、フェアドレン水晶と言って、あれの周囲には何故か霧や魔物が寄り付かない。フェアベルゲンも近辺の集落も、この水晶を囲んでいる。まぁ、魔物に関しては"比較的"という程度だが…」

 

「なるほど。そりゃ、四六時中霧の中じゃ気が滅入るよな」

 

「確かに…移動するならともかく、住んでるんだから霧くらい少しは晴らしたいわな」

 

周期的に次に大樹の下に行けるのは十日後だったので、一行はフェアベルゲンに一時的に滞在することになったのだ。

そうしてフェアベルゲンの入り口たる巨大な門まで辿り着くと、ギルが門番に合図を送る。

 

ゴゴゴ…

 

そんな重たい音を立てて門が開く。

周囲の樹からハジメ達に視線が突き刺さる。

人間族を招き入れるという事態に動揺が隠せないのだろうか。

アルフレリックがいなければ、門でまた一悶着あった可能性もある。

それを見越していたとしたらアルフレリックは大物に違いない。

 

「「……………………」」

 

「ほぇ~…」

 

門を潜ったハジメとユエは無言だったが、忍はなんとも間抜けそうな声を漏らす。

 

そこはまるで別世界のような様相を呈していた。

直系数十メートル級の巨大な樹が乱立していて、その樹の中に住居があるようだ。

ランプの明かりが樹の幹に空いた窓と思しき場所から溢れている。

人が優に数十人規模で渡れるであろう極大な樹の枝が絡み合い、空中回廊を形成している。

樹の蔓と重なり、滑車を利用したエレベーターのような物体や樹と樹の間を縫うように設置された木製の巨大な空中水路まである。

樹の高さはどれも二十階くらいはありそうである。

 

そんな光景にはさしものハジメとユエも驚いた様子だった。

 

「ふふ、どうやら我等の故郷、フェアベルゲンを気に入ってくれたようだな」

 

3人の反応を見てアルフレリックが嬉しげにしていた。

 

「あぁ、こんな綺麗な街を見たのは初めてだ。自然と調和した見事な街だ」

 

「空気も美味いしな。奈落の底から出てきた時よりも、こう澄んだ感じがするというか…」

 

「ん……綺麗」

 

3人の感想にアルフレリックのみならず、その場にいた亜人達も態度は素っ気ないが、どこか誇らしげだった。

 

………

……

 

「……なるほど。試練に神代魔法、古の覇王様、そして神の盤上か…」

 

そして、アルフレリックの案内してもらった最上階の部屋でハジメ、忍、ユエの3人はアルフレリックと向かい合って話をしていた

内容はオスカー・オルクスに聞いた"解放者"達や神代魔法のこと、ハジメと忍が異世界から来たこと、七大迷宮の攻略のために旅をしていることなどだ。

ちなみにアルフレリックはその話を聞いても特に顔色を変えなかったので、ハジメが問うたところ『この世界は亜人に優しくないから、今更だな』ということらしい。

そのため、神への信仰心はなく、あっても自然への感謝の念だという。

 

「そういや、さっきも言ってたけど、古の覇王様って結構有名なのか?」

 

「いや、口伝で伝わっていた中に覇王様のこともあっただけだ。曰く『中心の"解放者"と共に七体の覇王が常に傍らにいた』と…その存在がどういうものかまではわからなかったが、我等は"古の覇王様"と呼んでおる。まぁ、口伝を知っている長老とごく一部の側近しか知らぬがな」

 

「ふ~ん…」

 

アルフレリックの言葉に忍はオスカー・オルクスの隠れ家に通ずる扉に描かれていた七体の獣の絵を思い出していた。

 

そして、アルフレリックもフェアベルゲンの長老達の座に就いた者に伝えられる掟を話した。

それはこの樹海の地に七大迷宮の紋章を持つ者が現れたなら、それがどのような者であれ敵対しないこと、それとその者を気に入ったのなら望む場所に連れていくことという、なんとも抽象的な口伝だった。

これはハルツィナ樹海の大迷宮の創始者『リューティリス・ハルツィナ』が自らを"解放者"という存在であることと仲間の名前と共に伝えたものだという。

ちなみに"解放者"がどのようなものかまでは伝えなかったようだ。

フェアベルゲンが出来る前からこの地に住んでいた亜人達の一族が代々口伝として伝えてきたのだとか。

 

そして、アルフレリックがハジメ達を案内したのにも理由があった。

それはオルクスの指輪の紋章が、大樹の根元にある七つの紋章が刻まれた石碑があり、その内の一つと同じだったというのだ。

 

「つまり、それで俺達は資格を持ってることになったのか」

 

そう言って妙に納得した様子のハジメ。

 

しかしながら、そんな情報が末端まで行き届いてるはずもなく、当然反発が起きることは目に見えている。

それをこれから話そうとした時、下の階から騒ぎが起きる。

 

どうやら他の長老がハウリア族に対して思うところがあるようだ。

しかもそこにハジメ達も現れるのだから険悪な状況と言ってもいいだろう。

あと、カムとシアも殴られた後のようだったが…。

 

「アルフレリック……貴様、どういうつもりだ? 何故、人間を招き入れた? こいつら、兎人族もだ。忌み子にこの地を踏ませるなど……返答によっては長老会議にて貴様に処分を下すことになるぞ」

 

そう言っているのは大柄な熊の亜人だった。

 

「なぁなぁ、狼の亜人っていないの?」

 

「お前、ホント狼が好きな…」

 

そんな場違いな反応を見せる忍にハジメは呆れていた。

 

「……なに、口伝に従ったまでだ。お前達も各種族の長老の座にあるのだ。事情は理解出来るはずだが?」

 

そんな忍の言葉を無視してアルフレリックが熊の亜人…『ジン』に答える。

 

「何が口伝だ! そんなもの眉唾物ではないか! フェアベルゲン建国以来、一度も実行されたことなどないではないか!!」

 

「だから、今回が最初になるだろう。それだけのことだ。お前達も長老なら口伝には従え。それが掟だ。我等長老の座にある者が生きてを軽視してどうする?」

 

「なら、こんな人間族の小僧共が資格者だというのか?! 敵対してはならない強者だと!?」

 

「そうだ」

 

あくまでも淡々としたアルフレリックの返答にジンの怒り心頭と言った視線がアルフレリックに向くが、そぐにその視線をハジメと忍にも向ける。

 

フェアベルゲンには種族的に能力の高いいくつかの各種族を代表とする者が長老となり、長老会議という合議制の集会で国の方針を決めており、裁判的な判断も長老衆が行う。

この場にいるのは当代の長老達のようだったが、明らかに口伝に対しての認識度が違いそうだった。

 

「……ならば、今この場で試してやろう!!」

 

いきり立ったジンが、ハジメに向かって突進した。

 

ブンッ!

 

が、その前に一瞬でハジメの隣から移動した忍がひょいっとジンの足を引っ掛ける。

 

「なっ!?」

 

いきなり勢いが殺され、転びそうになるもジンは拳をハジメへと向けるのをやめなかった。

転びそうになっても拳を引かないのは戦士故の矜持か、それとも意地か?

 

「……………………」

 

そんな弱った拳とは言え、殺意を未だ向けてくるジンに対してハジメは…

 

ガシッ!!

 

あっさりとその拳を義手である左手で受け止めていた。

 

亜人の中でも熊人族は耐久力と腕力に優れた種族だ。

その豪腕はちょっとコケた程度で生温くなるようなものではない。

にも関わらず、ハジメは片手でそれを受け止めていた。

 

「忍が転ばしたのもあるが…温い拳だな? それに殺意を持って攻撃してきたんだ。覚悟は出来てるよなぁ?」

 

そう言うと、ハジメは左腕の義手を操って握力を高める。

 

「ぐぅ!? は、放せ!!」

 

必死にジンがハジメの手から抜け出そうとするも一向に抜け出せない。

それどころか…

 

バキッ!!

 

「ッ!?」

 

ジンの腕から鳴ってはならない破壊音が響いてくる。

声を出さなかったのは流石長老といったところだろうが、その隙を見逃すほどハジメも甘くはない。

 

「ぶっ飛べ」

 

一旦、ジンの拳を放すとすぐに距離を詰め、左腕で正拳突きでもするかのような構えを取ると…

 

ドガンッ!!

 

ハジメが保有してる技能『豪腕』も発動しながら義手で正拳突きを放つ。

それと同時に肘の部分から衝撃が発生し、飛び出した薬莢が宙に舞った。

 

容赦の欠片もない拳を受け、身体をくの字に曲げながら壁を突き破って虚空へと吹き飛ぶジン…。

しばらくして下方から悲鳴が上がってくる。

 

「それで? お前等は俺の敵か?」

 

それを尻目にハジメは長老達に問うた。

無論、それを見て頷ける者など、いはしないが…。

 

 

 

ハジメがジンを吹き飛ばした後、アルフレリックの執り成しと忍の説得によってハジメの殲滅タイムは回避された。

ちなみにジンは内臓破裂、ほぼ全身の骨が粉砕骨折という危険な状態であったが、一命は取り留めたようだった。

高価な回復役を湯水の如く使った結果だとか…。

但し、ジンはもう二度と戦士として戦える体ではなくなった、ということをお伝えしよう。

 

そして、現在…当代の長老衆である虎人族のゼル、翼人族のマオ、狐人族のルア、土人族(要するにドワーフ)のグゼ、そして森人族のアルフレリックが、ハジメや忍と向かい合って座っていた。

さらにハジメの左右にはユエとシア、忍の右ちょい後ろにカムが座り、その後ろにはハウリア族が固まって座っている。

長老衆は…アルフレリック以外が緊張感で強張っているが…。

 

「それで? アンタ達は俺等をどうしたんだ? 俺は大樹の下に行きたいだけだ。そっちが邪魔しなければ敵対することもないが……"亜人族"としての意思を統一してくれないと、いざって時にどこまでやっていいのかわからないと不味いよな? アンタ達的に。殺し合いの最中、敵味方の区別に配慮するなんぞ、俺もお人好しじゃないしな」

 

「ハッハッハッ、親友。だからそれ、悪役の台詞だって」

 

ハジメの言い分に忍は笑いながらツッコミを入れる。

しかし、今のハジメの発言に身を強張らせる長老衆だった。

忍の冗談も華麗にスルーされてしまった。

それに忍はやれやれと言った具合に肩を竦める。

 

「こちらの仲間を再起不能にしておいて、第一声がそれか。それで友好的になれるとでも…?」

 

長老の1人…グゼが呻くような声で呟く。

 

「あぁ? 何言ってんだ? 先に殺意を向けてきたのは、あいつだろ? 忍も邪魔はしたが、俺はそれを返り討ちにしただけ。再起不能になったのは…自業自得だろ?」

 

「き、貴様! ジンはな! ジンは、いつも国のことを思って!!」

 

「それが初対面の相手を問答無用で殺していい理由になるのか?」

 

「そ、それは……しかし!!」

 

「勘違いするなよ? 俺は被害者で、あいつは加害者だ。長老ってのは罪科の判断も下すんだよな? なら、そこんところ、長老のアンタらが履き違えるなよ?」

 

ハジメの正論にぐうの音も出ない様子のグゼ。

その様子からグゼはジンともかなり気心の知れた仲なのだとわかる。

そのグゼが立ち上がりそうになるのをアルフレリックが止める。

 

しかし、"だからどうした?"と言わんばかりのハジメの態度に…

 

「ふぅ、親友。あんま挑発するな。話が長引くぜ?」

 

「……………………」

 

忍に言われてハジメも黙る。

 

それからルアがハジメ達を口伝の資格者だと認め、他の長老も渋々といった感じで認める。

ただ…ジンはそれなりに尊敬されていたらしく、報復に出る者が現れる可能性が高いとのこと。

そうした場合、手加減してほしいともアルフレリックに頼まれた、ハジメは…それを断った。

殺意を向けてくる相手に手加減など出来ないからと、そうした事態に陥りたくないなら死ぬ気で抑えろとも言い放った。

 

だが、そこでゼルが口を挟む。

 

「ならば、我々は大樹の下への案内を拒否させてもらう。口伝にも気に入らない相手を案内する必要ないとあるしな」

 

そこでハジメは訝しげな顔になる。

 

「ハウリア族に案内してもらえるとは思わないことだ。そいつらは罪人。フェアベルゲンの掟に基づいて裁きを与える。何があって同道していたのか知らんが、ここでお別れだ。忌まわしい魔物の性質を持つ子とそれを匿った罪。フェアベルゲンを危険に晒したも同然なのだ。既に長老会議で処刑処分も決定している。つまり、貴様が大樹の下に行く手段はない。どうする? 運良く辿り着ける可能性に賭けるか?」

 

そこまで聞き…

 

「お前、アホだろ?」

 

「な、なんだと!?」

 

ハジメはゼルの言葉をアホと断じた。

それに目を丸くするのはゼルだけではなく、他の長老達やハウリア族も同じだった。

付き合いの長い忍は肩を竦め、ハジメのことなら何でもわかるユエはすまし顔だった。

 

「俺は…お前らの事情なんて関係ないと言ってるんだ。俺からこいつらを奪おうってんなら…つまるところ俺の行く道を阻むってことと変わらないだろう?」

 

そう言って泣きべそかいてたシアの頭をポンと撫でる。

 

「俺からこいつらを奪おうってんなら……覚悟を決めろ」

 

そう言って威圧を発動させて長老達を睥睨するハジメに…

 

「ハジメ、さん…」

 

シアは目を見開いていた。

ハジメとしては単純に自分の邪魔をするなら許さない、というニュアンスで言ったんだが…。

どうにもシアには別の意味でその言葉を捉えたらしい。

 

「(あ、これ…フラグ立ったか?)」

 

横目で見てた忍は内心で笑う。

 

「本気かね?」

 

アルフレリックの今までにない鋭い眼光がハジメを貫くが…

 

「あぁ、当然だ」

 

それでも揺るがないのが、今のハジメだ。

 

「フェアベルゲンから案内を出すと言っても?」

 

「何度も言わせるな。俺の案内人はハウリアだ」

 

「何故、彼らに拘る? 案内だけなら他の者でもよかろう?」

 

アルフレリックの言葉にハジメは…

 

「約束したからな。案内と引き換えに助けてやるってな」

 

「親友…」

 

奈落の底で生死の境を彷徨い、弱肉強食の中を生き抜いてきたハジメだが…それでも忘れてはならぬ仁義はあった。

それを繋ぎ止めたのは…間違いなく、忍とユエだ。

だからこそ、ハジメは譲らない。

その約束を破ってしまったら…繋ぎ止めてくれた親友と最愛に顔向け出来ないと考えているから…。

その姿に、忍はかつての温厚だった頃のハジメを重ねていた。

 

「長老方。我が親友は"敵"と認識した者に容赦はしない。だからここは引いてほしい。俺だってむやみやたらの殺戮は好まないのでね。そっちにも国としての威信もあるだろうけど…そんなん捨てた方が身のためだよ? これは覇王の魂を継ぐ者としてからの忠告、かな?」

 

「古の覇王様の魂を…!?」

 

「継ぐ者だと…?」

 

忍の発言に長老衆も驚きの声を上げる。

 

「そ。俺の天職は反逆者であり、固有技能は七星覇王。オルクス大迷宮の隠れ家にあった宝玉で『覇狼』って覇王の能力も継げたんでな」

 

「おい、忍」

 

あまり情報を開示するなという意味で忍に声を掛けるハジメだが…

 

「その覇王にも言われてるんだよ。立ちはだかる者は神だろうと噛み砕けってな。だから、親友の道を邪魔しないでやってほしい」

 

忍は構わずに続けた。

 

『……………………』

 

ハジメの決意と忍の言葉に長老衆は黙っていたが…

 

「……よかろう。ならば、南雲 ハジメの奴隷ということにでもしておこう。フェアベルゲンの掟では、樹海の外に出て帰ってこなかった者、または奴隷として捕まったことが確定した者は…死んだものとして扱うことになっている。樹海の深い霧の中なら我等にも勝機はあるが、外では魔法を扱う者に対して勝機はほぼない。故に、無闇に後を追って被害が拡大しないように死亡として見なし、後追いを禁じている。既に死亡と見なした者達を処刑には出来ないよ」

 

「アルフレリック! それでは!?」

 

アルフレリックの言葉に他の長老達もギョッとする。

ゼルに至っては身を乗り出して抗議する。

それはやがて他の長老も巻き込んでの議論になっていく。

 

そんな中…

 

「あ~、盛り上がってるところ悪いが、シアを見逃すことについては今更だと思うぞ?」

 

その場の空気を敢えて読まないハジメは右腕の袖を捲って自ら魔力操作と纏雷を見せたのだ。

詠唱も魔法陣もなく魔法を発動したことに長老衆も目を見開いていた。

ついでにユエや忍もその化け物の類だと知らせるとより一層の動揺が広がった。

 

さっきまで不通に議論してたのに、今ではヒソヒソ話で議論している。

そして、結論が出たのか…。

 

「はぁ~、ハウリア族は忌み子シア・ハウリアを筆頭に、同じく忌み子南雲 ハジメの身内と見なす。そして、資格者南雲 ハジメに対しては、敵対はしないが、フェアベルゲンや周辺の集落への立ち入りを禁ずる。以降、南雲 ハジメの一族に手を出した場合は全て自己責任とする。以上だ。何かあるか?」

 

盛大な、深い溜息と共にアルフレリックが代表して答える。

 

「いや、何度も言うが、俺は大樹の下に行ければいいんだ。こいつらの案内でな。文句はねぇよ」

 

「そうか。ならば、早々に立ち去ってくれるか? ようやく現れた資格者を歓迎出来なくなったのは心苦しいが…」

 

「気にしないでくれ。全部譲れないこととは言え、相当な無茶を言った自覚もあるしな。むしろ理性的な判断をしてくれて助かったよ」

 

そんなハジメの言葉に苦笑するアルフレリックと、渋い表情をする他の長老達。

 

そうして結果的に助かったハウリア族を引き連れてフェアベルゲンを後にするハジメ達。

 

だが、全てが解決した訳ではない。

ハジメの庇護を失った後のハウリア族のこと、恐らくはジンの報復に来るだろう者達への対処など…ハジメはそれらの状況を把握しながら苦笑するのだった。

 

「狼の亜人と交流したかった…」

 

忍の嘆きは無視して…。

また、その忍にも色々な視線が向けられてることに忍自身も気付きながら…。

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