気がついたら名も無きパイロットになってた   作:ボートマン

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第6話

シグーがアグニによって開けられた穴から後退し、地表に着地させたアークエンジェルにフィルはどうにかプロトストライクを着艦することが出来た。

 

「ふぅ〜やっと着艦できた」

 

発進デッキにはキラ達の他にナタル達など爆発から生き残っていた士官にパイロットスーツ姿のムウがいた。

 

「さて、どうにか誤魔化さないとな」

 

ハッチを開け、フィルはロープに足を掛けて降りる。

 

「お前フィルか!?」

 

「・・・ども」

 

プロトストライクに乗っていたパイロットがフィルだと気づき、予想どおりムウが驚いていた。

 

「何でお前がそれに乗っていたんだ?確か着任挨拶に行っていたはずだろ」

 

「えっと、実物のGを見たくて」

 

「・・・お前だったのか、着任挨拶に遅れているというパイロットは」

 

ナタルがフィルに対し、物凄く機嫌悪そうに睨んでいた。

 

軍人気質の彼女にとって、着任挨拶に来ず勝手な事をしたフィルをよく思わないのだろう。

 

「はぁ・・・まあそのお陰で貴重な一機が守られたんだ。そこまで睨んじゃ可哀想だろ?」

 

ムウが睨まれているフィルをフォローしてくれた。

 

「だからと言って着任挨拶を遅れていいことにはなりません」

 

しかし、ナタルの言っていることも一理あるため、フィルとしては何も言うことはできない。

 

「今は彼について議論するより、私達にやるべき事があります」

 

そこへマリューの言葉でフィルの事より今やるべき事に話は戻る。

 

「フラガ大尉、どこまで話されたんですか?」

 

フィルはここでの話の内容は知っているが、どこまで話されているのかわからないためムウに尋ねた。

 

そして、ムウから現在の状況を教えてもらった。

 

状況は原作通り艦の主だった士官は爆発によって戦死し、アークエンジェルの現在の責任者はマリューであること。

 

また、ストライクに乗ったキラがコーディネイターである事を判明した所で、プロトストライクが着艦したのであった。

 

「そうですか、ありがとうございます」

 

「それよりお前の方は何ともなかったのか?」

 

「いえ、こっちの方にもジンが来て大変でしたよ」

 

「ん?まさか・・・ジンを退けたのか?」

 

「ええ、とは言っても運が良かったと一言につきますが」

 

フィルの言葉にこの場にいたトール達以外の全員が驚いていた。

 

フィルにとってはこの驚きようは当然だと思っていた。

 

ムウやマリューにキラは最初に設定されていたOSの粗悪さは知っており、ナタル達はジンを撃退したという事実に驚いていた。

 

「へえ〜これは驚いたな。よくやったなフィル」

 

フィルの肩を叩きムウが誉めてきた。

 

「あのノロクソな動きでよくやったな」

 

「いえ、本当に運が良かっただけですよ。それでキラ君・・・だっけ?」

 

「な、何ですか?」

 

突然自分が呼ばれたことにキラは身構えていた。

 

「ああ、そんな身構えなくていいよ。実は君にお願いしたいことがあるんだ」

 

「お願い・・・ですか?」

 

「君もこの機体に乗ったのなら知っているだろう。設定されているOSの酷さを」

 

「・・・はい」

 

キラ自身もストライクのOSを見た時、あまりの酷さに驚いていた。

 

「おそらく敵はまた攻撃を仕掛けてくる。その前にあれのOSを少しでも改良してまともに動かせるようにしたい。そのためにどうか力を貸して欲しい」

 

そう言ってフィルはキラに頭を下げる。

 

フィルはこのヘリオポリスに来るまで何度もOSの改良を試みたが、OSに関する知識が少なすぎたため改良することは出来なかった。

 

この後の戦いをあのOSで乗り切ることはハッキリ言って不可能だ。

 

敵も本腰を入れて攻撃を仕掛けてくるため、あの動きでは撃ち落としてくださいと言っているようなものだ。

 

実際、先程のジンとの戦闘では的になっていた。

 

「待て、民間人に軍の重要機密を見せるつもりか!」

 

答えを迷うキラにナタルが待ったをかけてきた。

 

「すでに四機のGはザフトの元にあります。重要機密云々言っても無駄だと思われます」

 

「だからといって民間人に重要機密を触らせるなど!」

 

「まあまあ、そうカッカすんなよ」

 

ムウがフィルとナタルの間に入り、場を落ち着かせる。

 

「俺としてはフィルの案に賛成だな」

 

「な!ですがフラガ大尉!」

 

「外にいるのはあのクルーゼ隊だ。あいつはしつこいぞ〜」

 

攻撃を仕掛けてきた敵がラウ・ル・クルーゼだとわかり、マリュー達は動揺していた。

 

「そういうわけであまりのんびりしている暇はないんだよね」

 

そう言ってムウは自身の乗機の整備と補給に向かう。

 

「聞いて通りだ。頼む、君の力を貸してほしい」

 

フィルは再度キラに頭を下げて頼み込む。

 

「・・・・・・わかりました」

 

少ししてキラはOS改良を了承してくれた。

 

「ありがとう。それで疲れていると思うがすぐに取り掛かろう」

 

時間も限られているため、フィルとキラはOSの書き換えに取り掛かるのであった。

 

 

 

 

クロスアンジュの主人公の機体

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