気がついたら名も無きパイロットになってた   作:ボートマン

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第7話

ヘリオポリスに着地したアークエンジェルのすぐ側で、フィルにOSの改良を頼まれたキラがプロトストライクのコックピットの中でOSの書き込み作業を行なっていた。

 

「・・・すまないな」

 

「え?」

 

淡々と作業を行なっていたキラはフィルの声に手を止める。

 

「本当なら休ませてあげたかったが、外の連中が何もしないわけないからな」

 

軍人でもないキラにとってジンとの戦闘は肉体と精神共々相当疲労したはずだ。

 

だが、敵がこのまま何もしないという保証があるわけでもないし、必ず攻撃を仕掛けてくる。

 

その時にこの機体を少しでも動かせるようにしなければ、これから生き残ることは出来ない。

 

「いえ、別に。・・・あの、本当にジンを撃退したんですか?」

 

「こんなOSで撃退出来たことがやっぱり信じられないか?」

 

「そんなわけじゃ・・・」

 

「まあ、君の言いたいこともわかるよ」

 

ナチュラルでこんな酷いOSでジンを撃退出来たなんて、誰に話しても信じてはくれないだろう。

 

「あれは運が良かった。ただその一言に尽きるだけだ」

 

「運・・・ですか?」

 

「ああ。正直あの戦闘は勝てると思えなかったよ」

 

実際に操縦して戦ったが、動きは鈍くこちらの攻撃は一切当たらなかった。

 

あの戦闘は敵の注意がミサイルトレーラーに引かれていたから勝てたようなものだ。

 

でなければジンの攻撃を食らい続け、フェイズシフトがきれて撃ち落とされていただろう。

 

「長々と話してしまったな。どうだいOSは?」

 

「あ、一応改良は出来ました」

 

「そうか。すまないが少し変わってくれ」

 

シートに座っていたキラと交代し、レバーを握り操縦する。

 

片膝をついていた状態のプロトストライク先程に比べ、多少だが動きが良くなっていた。

 

「短時間でここまでとは・・・!」

 

短時間でここまでOSを改良したキラの技術に、フィルは驚くと同時に流石だなと思った。

 

何せ最初はおぼつかない足取りに加え、ノロノロとした動きだった。

 

それを短時間で問題無く歩かせることが出来たのだ。

 

これを流石と言わずにはいられないだろう。

 

「ここまでで十分だ。君は艦に戻って休んでいてくれ」

 

「・・・はい」

 

キラはロープに足をかけて機体から降りて艦に戻って行った。

 

「さて、ここまで頑張って貰ったんだ。あとは俺が頑張る番だ」

 

次にどう戦うべきか考える。

 

「確か・・・D装備で来るはずだ」

 

原作では拠点攻撃用であるD装備を装備したジンが来るはずだ。

 

「スナイパーパックでは改良されたとはいえジンの動きについてこれるか」

 

フィルムはトレーラーにあったファイルを開く。

 

「他に何か・・・これだ!」

 

あるページに書かれているデータに目つける。

 

「ストライカーパック・・・これなら」

 

ストライカーパックと書かれているページには、プロトストライクに最低限の装甲とエールストライカーを装着し、脚部にスラスター・バーニアを増設して高い機動力を発揮する。

 

今は問題無く歩けるが、高機動戦闘となるとうまく動かせれるかわからない。

 

なら高い機動力で無理矢理にでも戦わせるしかない。

 

そう決めたフィルはすぐさま機体を艦に戻す。

 

「マードック軍曹!バックパックはストライカーパックをお願いします!」

 

「おし!わかった」

 

そうしてザフトが再び攻撃を仕掛けにきた。

 

プロトストライクは頼んでいた通りストライカーパックが装備される。

 

「標準武装はビームライフルにビームサーベルか」

 

バックパックの装着が終わり、フェイズシフトを作動させ発進準備が完了する。

 

『プロトストライクを発進させろ』

 

「プロトストライク、フィル・レオルド発進する!」

 

カタパルトが起動し、プロトストライクが発進する。

 

「ぐっ!やはり発進のGはきついな!」

 

発進時のgに呻きながらも、フィルはどうにか機体を安定させる。

 

コロニー内にはD装備のジン四機に強奪されたG、X303イージスが侵入していた。

 

「ん?ジンが四機だと!」

 

原作ではジンは三機のはずだったが、侵入してきたジンは四機だった。

 

その内の肩に大きなビーム砲を持つジンが突っ込んできた。

 

「っ!」

 

ビーム砲をこちらに向け、後ろのコロニーにお構いなく撃ってきた。

 

「っつ!なんて事を!」

 

ギリギリで回避するもビームはコロニーに命中してしまった。

 

イージスともう一機のビーム砲を持ったジンは遅れて発進したソードストライカーを装着したストライクを攻撃し、残った大型ミサイルを持った二機のジンはアークエンジェルを攻撃する。

 

「ええい!無茶苦茶に撃ってきて!」

 

キラにOSを改良してもらったお陰でどうにか戦闘することが出来るが、動きは相手のジンの方がこちらより上だ。

 

現にビームライフルで狙い撃っても簡単に避けられてしまう。

 

それに対してこちらはペダルを踏んで全力で回避しないと命中してしまうほどだ。

 

「しかし、何でこっちを集中して狙うんだ?」

 

こちらを集中して狙うことに不思議に思ってしまったが、今はそれどころではないため後で考えることにする。

 

「それよりもバカスカ撃ちやがって!」

 

ジンのビーム砲によりコロニーの被害は更に大きくなっている。

 

「一か八か好きじゃないんだけどな!」

 

相手のビーム砲が撃つ同時にアンチビームシールドを前に出し、ビーム砲を受け止めながらジンへと突っ込む。

 

「いけぇぇぇ!」

 

そのままジンに体当たりする。

 

体当たりで怯んだジンにビームライフルを突きつける。

 

「この距離なら避けきれまい!」

 

そのままトリガーを引き、ジンはビームに貫かれ爆散した。

 

「はぁ・・・はぁ・・・よし!」

 

今回もギリギリでどうにか出来たが、戦闘はまだ続いているため気を引き締める。

 

ストライクはビームブーメランをジンに投擲し、ジンは回避するも後ろから戻ってきたブーメランに気付かず右脚を斬られた。

 

そして、体勢を崩した隙を見逃さず、ストライクは対艦刀“シュベルトゲベール”で斬り裂いた。

 

残る敵はイージスとジン二機だが、アークエンジェルの主砲により一機のジンを打ち落とした。

 

だが、その一撃によりコロニーの被害は更に大きくなる。

 

「これ以上コロニーを傷つけるわけにはいかない!」

 

最後のジンに向けて突撃し、ビームサーベルで斬りかかる。

 

ジンはビームサーベルを回避するも、その行動を先読みしたアークエンジェルの主砲が命中する。

 

だが、その際にミサイルが発射され、そのミサイルがシャフトに命中してしまった。

 

「くそっ!」

 

シャフトが完全に破壊され、コロニーは切り取られるように分解されいく。

 

「このままでは!」

 

コロニーが分解されていくと同時に空気の急激な流出による乱気流により、フィルは機体のコントロールする事ができなかった。

 

「うわぁぁぁー!」

 

バーニアを噴射して抵抗するも、プロトストライクは気流に押し流され宇宙に押し出されたのであった。

 

 

 

 

 

クロスアンジュの主人公の機体

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