気がついたら名も無きパイロットになってた   作:ボートマン

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第8話

『X100プロトストライク、応答せよ!』

 

「こちらプロトストライク、聞こえています」

 

通信機から聞こえる声にフィルはすぐさま返事する。

 

『はぁ・・・無事か?』

 

「はい、問題はありません」

 

『わかった。こちらの位置はわかるか?』

 

フィルはすぐにアークエンジェルの位置を確認する。

 

「はい、確認しました」

 

『よし。それならすぐに帰投しろ』

 

「了解」

 

通信を切り、フィルは視線を崩壊したヘリオポリスに向ける。

 

「やっぱりこうなってしまったか」

 

フィルとしてはコロニーの被害を最小限にとどめ、崩壊を防ぎたかった。

 

だが、結果は原作通りに崩壊してしまった。

 

「原作を知っていても変えることは出来ないのか?」

 

自分ではどうすることも出来ないという事実に、悔しく思いながらもアークエンジェルに帰投した。

 

帰投したフィルが機体を降りた後、一基の救命ポッドを抱えたストライクが帰投してきた。

 

「あれって・・・?」

 

フィルはストライクの抱える救命ポッドが誰が入っているのか予想はすぐに出来た。

 

「マードック軍曹、あれは?」

 

「ああ、坊主がデブリで推進部をやられて漂流してたのを見つけて拾ってきたようだ」

 

「成る程。まあ、確かに見捨てたくないとは思うけど今の状況ではな」

 

現在この艦はザフトに追われているため、救助したはいいが危険に晒してしまう可能性があるというより絶対に晒してしまう。

 

「それよりも今は機体の整備をしとこう」

 

そうしてフィルが機体の整備に取り掛かっていると、キラがコックピットから顔を出して救命ポッドから乗組員の手を借りて外に出た少女に注目していた。

 

キラが少女に注目していると、胸元から小型の鳥のロボットのトリィが出て少女の方に向かっていった。

 

少女は自分に近づいてくるトリィに気づき、そのトリィを追うキラに気付くと嬉しそうな表情に変わった。

 

「あれがフレイ・アルスター・・・か」

 

確かに美少女である。

 

アニメでも見たが本当に美少女である。

 

「羨ましいな・・・」

 

フレイに抱きつかれているキラを見て、思わず呟いてしまう。

 

フィルとしてもああいう美少女に抱きつかれて欲しいという思いはあるが、フィルにはそんな出会いがないため無理な話である。

 

これ以上は虚しくなりそうな気がしたため、機体の整備に集中しようとしたがこれから先のことを思い出し艦橋に急いで向かうのであった。

 

艦橋に向かう途中、艦が大きく揺れた事でフィルはヤバイと思った。

 

「艦長!今すぐ進路をアルテミスから変更してください!」

 

艦橋に入るや進路変更を提言する。

 

「フィル少尉!どうしたの急に?」

 

「このままアルテミスへ向かえばザフトに挟み撃ちにされてしまいます!」

 

「何故そう言い切れる?」

 

当然の様にナタルがフィルの言葉の根拠を尋ねる。

 

「敵も宙域図からこちらがアルテミスへ進路をとることは予想できます」

 

ヘリオポリスから近い友軍の基地はアルテミスのみだ。

 

「それだけでは進路変えることは出来ん」

 

「相手はクルーゼ隊です。こちらの考えを先読みすることは造作もないはずです。ほかにこのままアルテミスに入っても彼方が味方になるとは思えません」

 

「何故だ?国は違えど同じ連合軍だぞ」

 

ナタルは必ずアルテミスが味方するはずと思っているが、実際は味方どころ利用しようとしていた。

 

「確かに同じ連合軍ではありますが、彼らにとって見れば我々は貴重な極秘兵器を届けてくれた愚かな友軍としか思わないでしょう」

 

アルテミスの方からしたら、わざわざ水や弾薬を補給して送り出すより自分達の物にしたいと考えるはずだ。

 

ナタルもその考えがあるのか否定できないでいた。

 

「また、入港出来たとしてもアルテミスは陥落してしまいます」

 

「どうしてだ?」

 

アルテミスには全方位光波防御帯という装置があり、この装置によって傘のアルテミスと呼ばれるようになった。

 

とはいえ戦略的に何の価値もないため、ザフトの侵攻は受けていない。

 

「ザフトに強奪された四機のGの内の一機、ブリッツには特殊な機能がついています」

 

「特殊な機能だと?」

 

「はい、私もデータでしか見たことはありませんが、ミラージュコロイドと呼ばれるステルスシステムがあります。アルテミスが防御帯を解除したところを狙われれば、あっという間に陥落するでしょう」

 

フィルの説明に誰も何も言えずにいた。

 

もし、フィルの言う通りこのまま進めばザフトが待ち受けているだけでなく挟み撃ちのあうかもしれない。

 

それをどうにか突破しても、アルテミスがこちらに味方してくれるかわからない。

 

それどころか先ほど言われた通り、ブリッツによってアルテミスが陥落する恐れがある。

 

「だが、どうする。月本部までに物資が持つかどうかわからないんだぞ」

 

「分かっています。ですからあまり気は進まないかと思いますがデブリ帯に向かい、現地調達をするべきだと提案します」

 

「な!それは!」

 

ナタルだけでなく、マリュー達も驚いていた。

 

確かにデブリベルトには撃沈された艦船が多いため、残骸からまだ使える物資が見つかるかもしれない。

 

だが、やろうとしている事は墓荒らしも同然の行為なのだ。

 

「なるほどね。確かにその進路なら物資を補給できる上に奴らの追跡を逃れるわけか」

 

ムウは驚きながらも感心し宙域図を確認する。

 

「艦長、俺はフィルの案に賛成だ」

 

「私は反対です。確かに彼のいうことには一理ありますが、それが絶対であるというわけではありません」

 

ムウは賛成してくれたが、ナタルは反対する。

 

二人の言葉に暫く考え、マリューは頭を上げる。

 

「わかりました。ここはフィル少尉の提案で動きましょう」

 

「艦長!」

 

「ありがとうございます!」

 

ナタルは苦言を呈し、自身の提案を聞いてくれたことにフィルは頭を下げた。

 

「ノイマン曹長、進路をアルテミスからデブリベルトに」

 

「りょ、了解」

 

こうしてフィルの提案により、どうにか戦闘を避けることができたのであった。

 

 

 




ストライクよりデュエルにした方がという感想があったので、どちらにすべきか迷っているのでお手数ですがどうかアンケートにご協力いただければありがたいです。

オリ主の乗機

  • プロトストライクのまま
  • デュエルに変更
  • 作者の好きなように
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