彼ら彼女らは青春を謳歌する……?   作:えーく。

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あいさつ・えがお・せかい

 

 

はぐみ「…………よしっ!

みんな準備はできたー??」

 

 

 

薫「いつでも大丈夫だよ」

 

 

 

花音「う、うん………っ」

 

 

ミッシェル「準備完了」

 

 

 

八幡「はいよ。」

 

 

キーボードに触れる手が少し震えてるのが分かる。

練習でコレなら本番どうなっちゃうの?と心配になるな。

 

 

 

こころ「さぁ!!アレから2週間よ!!

それじゃあみんな、自主練の成果を見せてちょうだい!

せーのっ!!」

 

 

 

\ ♪♪ /

 

 

 

ミッシェル「えっ。なんだ、結構…………」

 

 

 

こころ「いえーーいっ♪︎」

 

 

 

はぐみ「えいっ。そいやっ!」

 

 

 

薫「言葉は宙に舞い、思いは地に残る………

………儚い……」

 

 

花音 (が、がんばらなきゃっ………!)

 

 

 

八幡「………………」

 

 

 

ミッシェル「信じられないけど………

割とちゃんとバンドしてる………」

 

 

 

 

ミッシェル (はぐみは本当に、かなりベース練習してきてる。

根性だよって言うだけある……)

 

 

 

ミッシェル (薫……さんはまだそこまで安定してないけど、

とにかく華があるし)

 

 

 

ミッシェル (でも、なにより………

花音さん、全然叩けてるじゃん)

 

 

 

こころ「やっほーーーーーーっ♪︎

ミッシェルも盛り上がってるっ?

るんるんいえーーいっ!」

 

 

 

 

ミッシェル (うん。こころはいつも通り。

スタジオでバク転ね)

 

 

 

 

八幡「……………」

 

 

 

 

ミッシェル (それにしても………ふふっ。

比企谷くんは…………)

 

 

 

 

 

×××

 

 

 

 

~♩♩

 

 

演奏が終わりスタジオには一瞬の静寂が訪れる。

 

 

 

こころ「すごいわみんな!

コレでライブ本番も完璧ね!」

 

 

 

はぐみ「すごいよ!このバンドって、最強だよ!」

 

 

 

薫「音楽とはなんと美しいのか。

素晴らしき新世界…………!」

 

 

 

ミッシェル「………って、まだ1曲しかできるようになってないから」

 

 

 

こころ「1曲できたってことは、何曲だってできるってことよ!!」

 

 

 

ミッシェル「………本当、スーパーボジティブ。

まぁでも、結構よかったかもね」

 

 

 

八幡「…………………」

 

 

 

割と俺はキーボードの練習をしていた………つもりだ。

だけど、今日演奏を合わせて気づいた。

コイツらも…………かなりの………

 

 

 

こころ「どう??はちまんっ!!

あたし達は、少し前からはちまんを驚かせようと練習してたのよ!」

 

 

 

はぐみ「うんっ!そうだよ!!

はちくんのおかえりパーティーの前から、楽器の練習だけはしてたんだよ!!」

 

 

 

薫「あぁ!陰の努力とはなんて儚いものなんだ!!」

 

 

 

ミッシェル「あたしは、DJの使い方から調べてましたよ………」

 

 

 

八幡「………はぁ。

正直言ってめちゃくちゃ驚いたわ。

ミスも全然あったけど…………演奏になってて結構いいと思った。」

 

 

 

花音「比企谷君、本当っ?

わ、私、ちゃんと叩けてた?」

 

 

 

八幡「松原さんは、もっと自分に自信を持った方がいいと思いますよ。

みんなの演奏を、しっかりと支えてましたよ。

まぁ、俺個人の意見ですけど……………」

 

 

 

松原さんはやっぱり上手い。

経験者だからってのもあるかもしれないけど、一生懸命さがすごく感じられる。

 

 

 

八幡「……………松原さん、ドラムすごく良かったです。」

 

 

 

花音「はわ…………!?///

う、うん…………っ」

 

 

 

松原さんはドラムを辞めようとしてて、ドラムを売りに行く途中に弦巻に出会った。

一応俺もいたけど…………

 

 

そこで、弦巻は勇気を与えた。

あたしの勇気をあげる!なんて言って。

 

 

辞めようとしていたのに、その日から始まってしまった。

最初は松原さんも戸惑っていたけど、今じゃ立派なドラマーになっていってる。

だから俺は「ドラムを辞めなくて良かったですね。」とは言わない。

 

 

きっと弦巻なら、

「花音はドラムを辞めようとしてないわ!ドラムを持ってあたし達に会いに来てくれたんでしょ?」なんて、本心で言いそうだな。

 

 

 

はぐみ「よーしっ!!この調子で、

このバンドでライブハウスを盛り上げちゃうぞーっ

………って、このバンド??」

 

 

 

こころ「バンドがどうかしたの、はぐみ?」

 

 

 

はぐみ「………ねぇ、こころん。

このバンドの名前ってなーに?

まだ決めてなくない?」

 

 

 

花音「そ、そう言えば…………?」

 

 

 

薫「そうだったね……」

 

 

 

 

ミッシェル「ふー。あっつ。

キグルミって蒸すわーやっぱり」

 

 

 

ミッシェル「あ。ようやくお気づきのみなさん。

あたしと比企谷くんが気を利かせて、バンド名は未定で出演申請してますから、どうぞご心配なく。」

 

 

 

…………弦巻のやつ、まだバンド名を言ってなかったのか?

 

 

 

こころ「バンド名ならもう決まってるわっ!

ねっ!はちまんっ!!」

 

 

 

ミッシェル「決まってるなら言おうよ!

…………え、比企谷くん?」

 

 

 

はぐみ「………はーくんは知ってたの?」

 

 

 

おっとー。なんかすっごい見られてるー。

ミッシェルだけは本当に怖い。

 

 

八幡「え、えっと、まぁ、一応………?」

 

 

 

ミッシェル「なんで、黙ってたのかなー?」

 

 

 

圧が!!

口調と勢いが違うっ!!

 

 

 

八幡「い、いや、既に弦巻が伝えてたと思ったんですよ。はい。」

 

 

 

こころ「あたしはまだ、誰にも言ってないわよ?」

 

 

 

首を傾げるな。

決まった日から即言いなさい。

 

 

花音「………えっ?

じゃあなんで、比企谷君は………?」

 

 

 

こころ「それは、あたしとはちまんで考えたからよっ!!」

 

 

 

八幡「おい!嘘をつくな嘘を!

決めたのはお前1人……………です。」

 

 

 

ミッシェル「へー、それで?バンド名は?」

 

 

 

黙ってて悪かったって。

俺だけ知っててごめんなさい!

 

 

 

こころ「『ハロー、ハッピーワールド!』

世界を笑顔に!って意味よ」

 

 

 

はぐみ、ミッシェル「「ハロー………………」」

 

 

花音、薫「「ハッピーワールド…………」」

 

 

 

こころ「誰かを笑顔にするには、

まずは自分から笑顔になって、話しかけないとってこと。

『ハロー!』ってね!」

 

 

八幡「そうそう。

俺は弦巻が言った言葉を英語にしただけだから一緒に考えてない。」

 

 

 

はぐみ、薫「「うん、すごく………!!」」

 

 

 

花音「こころちゃんらしいし、私も好き、かな………」

 

 

 

ミッシェル「うん、いいんじゃない?

なんかそのままって感じだけどね。

あっつ。

ちょっとあたし、コーヒー飲むから、これ、脱ぐわ」

 

 

 

奥沢がミッシェルの首に手をかける。

まぁ、やっぱり着ぐるみは暑そうだしな。

でも、ライブ中はやっぱり脱ぐことは出来ないと思うから大変そうだ。

…………待てよ?

3バカって奥沢=ミッシェルって公式を知ってるっけ?

一一!?今それ脱いだら!!

 

 

 

八幡「お、おい!ちょっまっ」

 

 

 

 

美咲「ぷはっ…………………ん?」

 

 

 

3バカ「う……………

うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

遅かった…………

だけど、奥沢の姿を見れば分かるんじゃないか……?

 

 

はぐみ「ミ、ミッシェルの頭が女の子になっちゃった!!

ミッシェルって頭は女の子で身体はクマだったの!?」

 

 

 

こころ「違うわ、中に女の子が入ってる!!

いつの間にかミッシェルと入れ替わったんだわ!!」

 

 

 

薫「じゃあ本物のミッシェルはどこだ?

これは魔法か!?」

 

 

…………ダメかー。

ここまでくると、もう感動するわ。

天然にも程があるだろ。

いや、コレはもうただのアホか…………

 

…………というか、お、女の子って………

 

 

 

こころ「大変だわ!

本物のミッシェルを見つけないと…………

……………ん?」

 

 

 

美咲「…………お。ようやく理解して…………」

 

 

 

弦巻が奥沢をガン見している。

コレで気付けば後々のミッシェルについての話し合いも楽にはなるんだけど………

嫌な予感。

 

 

こころ「そう言えばあなた、誰だったかしら?

どこかで見たことあるのに、思い出せないわ?」

 

 

 

美咲「いやこの前一緒に作戦会議したし、

同じクラスで毎日会ってるよ!?」

 

 

俺の想像を遥かに超える酷さだった…………

誰かしら?は鬼畜すぎないか……?

中学生の頃言われたことあるけど、意外とグサッとやられたよ?

 

 

 

花音「こ、こころちゃん達、

ミッシェルは美咲ちゃんで…………!」

 

 

 

美咲「いや、花音さん、もういい………」

 

 

 

こころ「ミッシェルに何かあったら大変だわ!

すぐに本物を探しに行きましょう!!」

 

 

 

3バカ「ミッシェルを助けよう!おー!」

 

 

 

美咲「………この3バカに何を言っても無駄だ」

 

 

 

スタジオを飛び出す3バカ。

状況が混沌としすぎて固まる松原さん。

何かを諦めるような表情をした奥沢。

 

 

 

八幡「……………『ミッシェルの中の人』の次は、女の子か。

ランクダウンした?」

 

 

美咲「花音さん。比企谷くん抑えといて。

いまやるから」

 

 

 

花音「え……………えぇっ!?」

 

 

 

そ、そんな馬鹿な!?

この空気を変えるために言った、ちょっとしたジョークですよ!

てか、やるってなに!?

殺る方のやるだとしたら即逃げなくちゃ行けないんだけど!?

 

 

 

美咲「よし、脱げた。

比企谷くん覚悟してください。」

 

 

 

八幡「い、いや、ジョークだから!冗談ですって!

だから少し落ち……………!?!」

 

 

 

美咲「なに、急に顔を背けてるの。

後ろめたいことがあるから」

 

 

 

花音「み、美咲ちゃんっ!!

服っ!服見て………っ」

 

 

 

美咲「服………?あ…………///」

 

 

そう。ミッシェルの中は暑い。

キグルミの中は蒸してしまうものだ。

なので、当然中に入る人は薄着じゃないと辛い。

冬はわからんけど。

 

まぁ、つまり奥沢も薄着を着てたんだ。

白いタンクトップを。

………だが、汗をかいていたため、白のタンクトップは当然透けてしまうわけで………

 

 

美咲「こ、この変態っ!!」

 

 

『バチンっ!!」」

 

 

 

と、このように顔をビンタされるまでが確定演出である。

…………結局やられなきゃ行けないんだな。

 

 

 

 

 

 

×××

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「訴えれば勝てるぞコレ」

 

 

 

奥沢に叩かれた左頬を、抑えながら呟く。

松原さん曰く、俺の左頬は真っ赤だそうだ。

まぁ、100%俺が悪くないとは言わないけども………

 

 

美咲「う…………それは…………ごめん」

 

 

 

あれから奥沢も落ち着いたらしく、今はパーカーを着ている。

反省もしてるようなのでこれ以上掘り返すのはよくないな。

 

 

 

花音「え、えっと…………こ、こころちゃん達帰ってこないね!」

 

 

 

さすが松原さんだ。わかってらっしゃる。

さっきの事は忘れた方がお互いのためなのだ。

 

 

 

八幡「まぁ、アイツらは絶対に見つけられない本物のミッシェルを探しに行きましたからね。そのうち帰ってくるんじゃないんすかね」

 

 

 

入れ替わったミッシェルなんていないのだから見つけられるわけがない。

てか、アイツらはどこまで探しに行ってるんだ?

 

 

 

美咲「…………そろそろスタジオも終了時間なので、外で話しますか。」

 

 

 

 

×××

 

 

 

 

美咲「それで、これからどうします?

帰ります?」

 

 

スタジオを出る時に黒服がミッシェルを持っていったので、今日はもう本物のミッシェルが出ることは多分ない。

 

3バカもいないし、解散でいいと思う。

 

 

 

花音「う、うん……………

でも、こころちゃん達大丈夫かな………?」

 

 

 

八幡「黒服の人たちがきっと何とかすると思いますよ。」

 

 

多分だけど、弦巻の服かどこかしらに発信機付けてると思うし。

まぁ付けてないとしても、絶対に追跡はしてる。

 

 

 

美咲「じゃあ、今日はもう解散しちゃいましょう。」

 

 

 

花音「そう………だね。」

 

 

 

八幡「じゃあ、俺はこっちなんで。

お疲れ様でした。」

 

 

 

自転車で来ていたので、止めた場所に足を運ぶ。

鍵を挿してロックを外し、自転車に乗ると………………

 

 

八幡「……………えっと??」

 

 

 

美咲「女の子2人を置いて、先に自転車で帰るんだ?」

 

 

花音「あ、あはは…………

た、たまには一緒に帰ら……ない?」

 

 

 

松原さんと奥沢に話しかけられた。

てか、奥沢のやつは何が言いたいんだ…………

「はい。そうです」とか言えばいいのだろうか。

 

 

松原さんは…………うん。

一緒に帰りましょう。

 

 

 

 

 

×××

 

 

 

 

トコトコ歩いて数十分。

基本は松原さんと奥沢の2人が話してて、話題を振られたら俺も答えてる。

…………俺いらなくない?

 

 

 

花音「じゃあ、比企谷くんは首席で入学試験合格したんだね………っ!」

 

 

 

八幡「え、えぇ、まぁ。」

 

 

 

自転車があるというのに、今は降りて、前を歩く2人の後ろについて行く。

自転車の価値が……………

 

 

 

美咲「………ん?でも、入学式の時に生徒代表の言葉で出た人って女の子じゃなかった?」

 

 

あー、そうらしいな。

その女の子がどんな奴かは知らんが、悪いことをしたと反省してなくもない。

 

 

 

八幡「あ、まぁ、それはアレだ。

色々あったんだよ。色々」

 

 

 

美咲「色々………?」

 

 

 

いや、話すと長くなるからめんどいんだけど…………

 

 

 

 

八幡「そうそう。色々だ。

まぁ、簡潔的にいうと入学式を休んだから出れなかった訳だ。」

 

 

…………最初からこう言えば良かったじゃねーか。

 

 

 

 

美咲「ふーん………

まぁ、どうでもいいんですけどね。」

 

 

 

奥沢さん?

俺に対してちょっと遠慮なくなってない?

最初の方敬語だったよね?

距離の縮め方が大胆すぎません?

 

 

 

決して口には出さない。

決して怖いから言わないのではない。

決して…………

 

 

 

などと考えていると、前を歩く2人が突然止まる。

 

 

 

花音「あ…………私の家、あそこだから……

2人とも………送ってくれてありがとう………っ。

比企谷くん………美咲ちゃんも、家までちゃんと送るんだよ……?」

 

 

松原さんの家に着いたのか。

結構CiRCLEから近いんだな。

 

奥沢は嫌がるだろうから送らなくてもよろしいでしょうか?

 

 

 

 

美咲「じゃあ花音さんお疲れ様でした。」

 

 

花音「うん…………っ。

2人ともお疲れ様。………バイバイ」

 

 

八幡「お疲れ様でした。」

 

 

 

 

×××

 

 

 

 

松原さんと別れを告げ、今は奥沢と2人で歩いているのだが…………

 

 

 

美咲「……………………」

 

 

八幡「……………………」

 

 

 

 

5分くらい無言を貫いてる。

何か話した方がいいのか?と思ってた時期もあったけど、考えるのをやめた。

なんか考え事してるみたいだし。

 

 

 

美咲「あたし…………少しおかしいのかな?」

 

 

 

八幡「………は?」

 

 

 

突然の事で、まだなんも話は聞いてないけど、少しおかしいと思ったぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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