羽丘学園2年生、瀬田薫をメンバーにした弦巻達。
弦巻のやつはバンドの勉強していたはずが、ベースがいないと成り立たないと知り、ベーシストを探すために今行っていることは……
こころ「う〜んっ!いいわ!その調子よ!
最高ねっ!」
薫「ふふ。また私の儚い写真が出来上がってしまうね」
花音「こ、こころちゃん………っ。
コレで、いいかな……?」
こころ「……………うんっ!
とーっても素敵ね!ありがとうっ!」
薫「八幡。君の意見も聞きたい。どの私がいいと思うかい?」
八幡「どれでもいいと思いますよ、はい。」
こころ「コレで完成よっ!
バンドメンバー募集用・瀬田薫ポスター!」
はぁ。本当に何やってんだろ俺…………
このポスターは、弦巻が提案したもので、
最初は瀬田さんの写真が一面に貼られただけのポスターで、バンドの情報が無かったため、俺が「せめてバンドの事を書け!」と伝えると、弦巻が「あたしたちとバンドを楽しみましょーっ!ベース出来る人来たれ〜い!」とデカデカと書いてあり、その下に瀬田薫さん1人のアップ写真が貼られてあるポスター。
やっぱりそのアップ写真は辞めないのな…………
そして、これを作るのに昨日の放課後と、今日の昼、放課後までの時間を費やした。
こころ「今から学校に戻ってこのポスターを貼ってくるわよ!」
八幡「は?いや、無理だから。生徒会が黙ってないぞ」
こころ「そんなのやってみなくちゃわからないわ!
それに、生徒会の人に許可を取ればいいんでしょ?それじゃあ、あたしと八幡は先に生徒会室に行ってるわね!」
八幡「ちょ、俺も?なんで?
……おい!?急に走んないで!頼むから!」
花音、薫
「……………………」
花音「……い、行っちゃったね………」
薫「……儚いね」
×××
こころ「なんでダメだったのかしら?」
八幡「……去年の生徒が無理矢理学校で部活勧誘してて、問題になったらしいから、今年からそういうのは学校ではダメって言われたからだよな?」
いまさっき生徒会から聞いたよね?
生徒会の人たち、「なんで瀬田さん?」みたいな顔してたけど、俺にも分かりません。
こころ「あんまり聞いてなかったわ!それよりも学校がダメなら商店街で配ればいいのよ!」
聞いてなかったのかよ。
それでいいのかよお嬢様……
花音「……あ、こころちゃん。比企谷くん。
ど、どうだった?」
こころ「何故か学校ではダメと言われたわ。
だから商店街で配りましょ!」
こころ「それじゃあ、れ〜っつごー!」
×××
学校から商店街は以外と近く、あまり時間がかからずに着く。
ココでポスター配るの?なんで?
俺は関係な…………くはないか
でも、俺はバンドメンバーじゃないからやらなくてよくない?
………ん?………なんだアレ。
クマ?ピンク色の着ぐるみのクマが見える。
周りには子どもが沢山いる。
この商店街のマスコットか?
まぁ、どうでもいいや。
こころ「さぁ!来たれい〜〜っ、ベーシスト!!
あたし達と一緒に、楽しいことしよーっ」
薫「さあおいで。子猫ちゃん達。
万物はすべて、等しく愛おしい………」
「ままー、なにあのひとたちー」
「しっ、見ちゃいけませんっ。
ほら、あっちにクマさんがいるわよ!」
4人
「………………」
うわー、確実にあのお母さん、俺たちを変人認識しやがった。
いや、間違ってはないんだけどさ。
でも俺と松原さんは少なくとも常識人のはずだ。
花音「あ、集まらない……ですね……」
こころ「不思議ね。なにがいけないのかしら?」
薫「やはりそうか………
すまない……また………!
私の近寄りがた過ぎる美しさのせいで…」
八幡「多分違うから謝んなくていいっすよ。」
この人マジでナルシストだよな………
まぁ、割と事実だから否定出来ないけどさ。
こころ「うーん?だったら…………
…………近寄り………?」
花音「…………やすい……?」
×××
美咲side
お、重い…………
高時給の理由はコレか!!
暑いし、死にそう……
「わー、ミッシェル!!ねえ、握手して!」
「ぼくもぼくもー!」「わたしもー!」
このバイト、めちゃくちゃブラックだ。
抱きつかれると衝撃がぁー。
ん?あれ?あそこにいるのって……げ!?
弦巻こころ!?あと、比企谷くんもいる。
最近あの二人毎回一緒にいるなー。
他にも羽丘の制服来てる人と、もう1人は……わからないな。
てか、すごい見られてる気がするんだけど気の所為だよね…………?
ミッシェル「………………」
こころ「…………………」
ミッシェル「…………………!」
……まずい。まずいまずい、
弦巻こころにガン見されてる…………っ
に、逃げないと…………っ!?
こころ「ミッシェル!!
あなた、このポスターを配って!!」
え、何言ってんの!?
ポスター?なんの?
た、たすけてー!!
バイト担当者「え。ちょっと……
それはうちの商店街のマスコット………!?」
あ、このバイトの担当者の人!
た、たすかったー。
弦巻こころを止めて!!
side out
×××
なんかとんでもない事になってきてるぞ……
急に弦巻が走り出したと思ったらクマに突撃するし。
このクマは商店街のマスコットキャラ、ミッシェルというらしい。
ポスターに書いてあった。
こころ「ミッシェル!!
あなた、このポスターを配って!!」
ミッシェル「!!!???」
やばい。ミッシェル……というか、中の人がめちゃくちゃ困ってるような気がする。
オロオロしてるし、止めるか。
バイト担当者「え。ちょっと……
それはうちの商店街のマスコット………!?」
あ、ミッシェルの関係者的な人もいたのか。
たすかった。てか、あの人どこ見て驚いてんだ………!?
謎のスーツの軍団「ちょっと、よろしいですか。商店街の広告部の方ですね、」
おいおいおーい?何が起きてんの?
謎らしき3人が担当者らしき人と話をしてるんだけど……
てか、この人たち誰!?
サングラス掛けて、黒い服を来てるけど…
…………ん?黒い服……?
こころ「はいっ、これね!たくさん刷っちゃったの!あたし達も頑張るから、よろしくね!」
そう言って弦巻はミッシェルにバンド勧誘ポスターをどっさり渡した。
ミッシェル (いや、あたしバイト中だから…!!
……あれっ!担当者がいない!?)
八幡「おいやめろこのバカ。
………いや、本当にすいません。仕事中に邪魔しちゃって。」
美咲 (比企谷君と会話したことなかったけど、意外と優しい?)
「ミッシェルー!!なにそれーー!!」
「僕にもちょーだーい!!」
「私も私もー!!」
弦巻がミッシェルに渡したポスターが、子どもたちにどんどん渡されていく…
こころ「ほら八幡!大成功よっ!!!」
弦巻は俺に向けてVサインして、計画通りとドヤ顔を見せてくる。
殴りてぇー。
八幡「あの、本当すいません。
ポスターありがとうございました。
………おい弦巻、後でちょっと話がある」
ミッシェル、そして中の人にお礼をいい、弦巻を睨みつける。
???「あ〜〜!!
見つけた!サボり魔あかりっ!!
さっさと練習………って、クマ!!」
走ってきたオレンジ色のショートカットの髪の子が勢いよく止まり、ミッシェルの周りに集まっている1人の女の子に指をさし、声をかける。
ていうか、花咲川の制服来てるな。
あかり「げっ。はぐみキャプテン!!」
はぐみ「クマ!クマ!わーーいっ!
かわいいねこの子っ。
なんて言う名前っ?」
急にテンションMAXで喜ぶオレンジ少女。
あかりって子はいいのか………?
こころ「ミッシェルよ!
あたしたちと一緒に、
バンドのメンバーを探してるの!」
お前が答えるのかよ……
てか、探してるというか、無理矢理ポスター渡しただけだろうが……
美咲 (えっえっ、待った待った!
一緒じゃないっ。
あたしはただバイトの研修中で………!)
はぐみ「クマのいるバンドなんて珍しいね!」
美咲 (違うってだから!メンバーじゃない!)
八幡「あー、アレだ。ミッシェルはバンドメンバーじゃないぞ。
このバカが、無理矢理メンバー募集を手伝わせてただけだ。」
はぐみ「うわっ!ビックリしたっ!!
でも、そうなんだー!てっきりはぐみ、ミッシェルもバンドメンバーかと思ったよー!」
美咲 (うんうん。
良かったぁー、比企谷くんがいてくれて。
この中だと声もあんまり通らないし、担当者さんいなくなっちゃうし。
止めてくれなきゃ終わってたかも……)
こころ「あら?首をふってる………?
もしかして、メンバーになりたいの?
言ってくれればいいのにっ!
じゃあ、クマ枠で採用!」
八幡、美咲
「「えっ???」」
美咲 (や、やめろ〜〜っ!!
ていうかクマ枠ってなに!?)
八幡「おい、ミッシェルが首をふった意味は違うからな!
ていうかクマ枠ってなんだよ!」
こころ「八幡っ!コレで5人よ!
とーっても順調ねっ!」
俺の話聞けよ。
それと、4人な。………あ、ミッシェル入れてたわ。
まだ3人だろ。
薫「ふふふ。こんなにはしゃいで。
とても愛らしい。
君もそう思わないかい八幡。」
いちいち俺を挟まないでください。
ていうか、マジでどうするんだ……
弦巻を止めるのは無理だぞ……
美咲 (こ………この中じゃ声が伝わらない……)
はぐみ「あれ?ていうか………
えっと、C組のこころちゃんだよね?
A組の北沢はぐみだよっ、同じ学校だねっ」
こころ「んっ?
…………本当だわ、見たことあるっ。
花咲川の生徒だったのねっ。
なら話が早いわ!あなたバンドできない?」
呑気に話を始めやがったコイツら。
てか弦巻は、花咲川の生徒って今気づいたのかよ。
制服着てただろうが……
そして、勧誘が早い。
はぐみ「バンド……?うちの兄ちゃんがやってるよ!はぐみも最近、気になってたんだよね!
でもバンドって、どんなことするの?」
あかり「バンドだから………音楽じゃない?
キャプテンは、ソフトボールとかスポーツ以外なんにも知らないの?」
うわぁ……すごい攻撃的。
多分年下だよなこの子………
俺は、バンド知らない高校生は結構多いことを最近知ったからあまり驚きはないな。
はぐみ「そ、そんなことないもんっ。
う〜〜〜。
でもバンドのルールとか、戦い方とか、全然知らないなぁ。」
こころ「ルールはないし、戦わないわ!
だってとにかく、楽しいことをするから!!
それがなにかは、これから自由に決めるの」
はぐみ「ルールがない………戦わない……
…………自由な…………楽しい…こと……?」
こころ「ええっ!そうよっ!
とーっても楽しそうでしょ!!」
はぐみ「ーーじゃあやるっ!!はぐみも、メンバーになりたい!
あ、でも、もう募集してない…?
5人もいるんだよね……?
兄ちゃんのバンドは5人だったから…」
段々悲しそうに声を小さくしていく北沢。
安心しろって。俺がいるからな!
これはチャンスだ。
八幡「大丈夫だ。俺はメンバーじゃn「大丈夫よ!!」ない………」
こころ「言ったでしょ?
バンドにルールはないのよ!人数も決まりなんてないわっ!
みんなで楽しむのよ!」
わざとだよね?人の話は最後まで聞かなきゃダメって教わらなかった?
………人数増やすのは構わないけど、目的を忘れてないよな…?
はぐみ「うんっ!!わかった!!
じゃあ、改めてよろしくねっ!」
こころ「ありがとう!!」
花音「あ、あのっ。
はぐみ………さんはベースが弾けるんですか?
私達、ベースを募集してるんです………」
………松原さん。
その聞き方だと、弾けなきゃいらねぇって聞こえるのは俺だけですよね!そうですよね!
天使がそんなこと言うわけないですよね!
ちょっと疲れてるみたいなので帰っていいですかね?
はぐみ「え。はぐみ、ベースやるの?
たしか……………ギターより弦が少ないやつだよね?」
いや、確かにそうだけど、弦だけじゃないぞ?
はぐみ「ギターは兄ちゃんに教わったことあるから、弦少ないし行けると思うよ。
根性根性だねっ!!」
花音「げ、弦の数だけの問題じゃ……」
こころ「決まりね!!
入りたいって気持ちがあれば、何も要らないわ!」
なるほど。
じゃあ、入りたいって気持ちがない俺はどうすればいいんですかね?
おしえてー。
薫「首尾よくメンバーが6人揃った……
八幡、残ったポスターは、私のファンのために貰っても?」
八幡「あぁ。どうぞどうぞ。
はいこれ全部です。」
ファンに配るのか。
まぁ、用済みで捨てたら瀬田さんショックだろうしな。
花音「ほ、本当に、すごい速さで揃えちゃった……」
こころ「ふふん。それはそうよ!
あたしはいつも、楽しいことしかしてないもの!
楽しくなりたくない人なんて、いないでしょ?」
花音「そ、それは…………たしかに……?」
ダメだ!騙されるな松原さん!
コイツは楽しむためなら方法は問わないぞ!
俺がめちゃくちゃ疲れることを全く気にしないから!
………自覚ないだけだと思うけど。
美咲 (いや…………あたしはなりたくない…
弦巻こころと楽しくなんて、
なりたくないよ………!!)
×××
今日は人数が集まったからバンドのことは明日話しましょう!と弦巻がいったので、商店街で解散となった。
残念ながら俺は明日からバイトだ。
やっと、抜け出せそうだな。
「お兄ちゃんが思いっきり投げたから木の上に乗っちゃったじゃん!」
「わ、悪かったって!今から取るから!」
「でも、危ないよー!」
帰宅中に公園を通りかかり、男の子と女の子の話し声が聞こえる。
なるほどな。
木にボールが引っかかってるから困ってたのか。
…………見ちまったから取ってあげるか。
八幡「あ、えーと、危ないから俺が取ってやるぞ」
「あ、ありがとうござ…ヒッ!?」
「どうしたさな!?……うわっ!?目が…目が…」
「お、お兄ちゃん……!!」
「お、おい!さなになんの用だ!!
これ以上さなに近づいてみろ!許さないからな!」
…………Oh。
え、マジ?俺ってそんなに怖い?
もう泣きたくなってきた………
目が………目が………って…なんか聞いた事あるセリフだし。
そんなに酷いですかね。
もういいや。ボールだけ取って帰ろ。
落ちていたそれなりに長い木の棒を拾い、木に引っかかっていたボールを木の棒で押す。
すると、木に挟まっていたボールが押し出されそのまま地面に落ちる。
よし帰ろ。すぐ帰ろ。ここで泣いたら今度こそ通報されそう。
×××
ガチャ
???「あ、おかえりー。2人とも今日は楽しかった?怪我とかしてない?」
「……おねーちゃん、さなね。酷いことしちゃったの……」
???「え、どういうこと…?
何かあったの??」
「さなたちね、ボールで遊んでてね、そしたら木に引っかかってね、それをね、取ってくれた人にね、酷いことしちゃったの」
???「え、えーと、そ、そうだったんだね。じゃあ今度会ったら謝ろうね。
………純、後でちゃんと説明できる?」
「うん。おれも悪い人かと思って色々言っちゃった。」
???「じゃあ、まずはお風呂入っちゃいな。話はそれからね」
×××
???「え、そんなことがあったの??」
さな「うん……
だからね、さな、あのお兄ちゃんに謝りたいの!」
じゅん「お、おれも………
見た目で悪い人って決めつけちゃったから。」
???「そっか………よし、わかった。
じゃあ、お姉ちゃんはお客さん達にその人のこと聞いてみるね。」
さな「うん!!ありがと!!お姉ちゃん!!」
???「見つかるかは、わからないけどね。」
じゅん「あ……!」
???「純?どうしたの?」
じゅん「あの人、そう言えば姉ちゃんと同じ学校の制服着てた!」
???「ホント?なら一気に見つけやすくなったね。
その………目がちょっとアレなんだよね?」
さな「……う、うん。ちょっと……怖い。ちょっとだけだよ!」
じゅん「怖いっていうか、印象的というか……うん。」
???「そ、そっか。それなら何とかなるかもね。
でも、すぐ見つかるわけじゃないからね?
お姉ちゃんが時間ある時に探すからそれまで待っててね。」
さな、じゅん「「わかった!」」