イナズマイレブン『黒山羊の意思』   作:mr.?

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それとお気に入りが約170と益々作者へのプレッシャーが高まる……!!




だいきゅうわ

歓喜で包まれる雷門の面々、中には電話までしてエイリア学園を倒したと報告するもの達までいる。

誰かが、これで終わった等とまるで見当違いなことを呟いた時、レーゼは項垂れながら告げる。

 

「お前らは……まだ本当のエイリア学園の恐怖を知らないんだ……!!」

 

円堂と鬼道がレーゼへと顔を向ける。

レーゼを初めとしたジェミニストームの面々の顔に映る恐怖に、嘘がないことを彼らは薄々気づいたのだろう。

そして、鬼道はその言葉に過去にあった事件を思い出した。

エイリア学園による襲撃はジェミニストームだけではない。

 

「我々は所詮セカンドランク……イプシロンの前にお前らはまた自らの無力さを嘆くこととなるのだから……!」

 

突如、ジェミニストームとは別に紫色の歪みが発生した。

驚きに歪む雷門、そしてそこから現れたのは別の11人の影。

 

「ふん……ニグラス様の助言がありながらなんという失態だレーゼ……!!」

 

黒い髪をまるでマフラーのように首に巻いた長身の少年が目を開くと、その目は白目が黒く染っており、なにより暗く光を感じられない。

その顔を見たレーゼが震え始める。

 

「デザーム様……!!」

 

デザームはジェミニストームも使っていた黒いサッカーボールを蹴り出すと、それは真っ直ぐにジェミニストームへと向かい、そして闇が生まれジェミニストームを飲み込んだ。

 

「地球人如きに負けた貴様らにもう居場所など無い……」

 

デザームの言葉に、ニグラスは立ち上がった。

 

「さーてと、雷門の皆さん」

 

彼女の口が弧を描く、その瞳の紅さはまるで血のようで、その髪の黒さはまるで闇のようだ。

 

「いつからジェミニストームが我々エイリア学園の最高戦力だと思い込んでたんですか?」

 

その言葉に先程まで歓喜の表情を浮かべていた雷門やマスコミまでもが驚愕に包まれる。

何人かが、そういえばと口を開いた。

エイリア学園による襲撃はジェミニストームのみならず、イプシロン、ダイアモンドダスト、プロミネンスも行っていた。

しかしながら、初回の襲撃以降姿を見せなかったチームがたった今現れた者達以外にもまだ2つある。

 

「彼らはイプシロン、エイリア学園のファーストランク……はっきり言いましょうか?

ジェミニストームより数段上の実力者たちです」

 

イプシロンと、それに歩み寄るニグラスの周りが再度歪み始めた。

 

「それではまた、面白い戦いを期待していますよ?」

 

歪みと共にイプシロンとニグラスの姿が消える。

まだ、エイリア学園による侵略は終わっていない。

そんな事実が白恋中のグラウンド周辺の空気をまた重く沈めていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白恋中から少し離れた雪原にレーゼたちジェミニストームとデザーム、そしてニグラスは項垂れていた。

 

「すまないなリュウジ……父さんのシナリオ通り、お前たちは暫くの間吉良財閥の施設で待機してもらう」

 

「……あぁ」

 

エイリア学園……否、吉良財閥におけるお日さま園のメンバーにとっての敗北とは。

吉良財閥の用意した施設での強制的な軟禁を意味する。

ジェネシス計画において、ジェミニストームやイプシロンは最高のチームであるザ・ジェネシスを作るための捨て石であり、彼らはその捨て石の座ですら追われることになった。

そして、エイリア学園として顔の割れてしまった彼らを自由に行動させる事は、お日さま園、ひいては吉良財閥への足掛かりとなってしまうため、それも許されない。

 

「それと、秀子」

 

デザームこと治は秀子へと向き直ると一通の手紙を差し出した。

 

「父さんから私にお前へと渡してくれとの話だ、受け取れ」

 

秀子がその手紙を開くと、中身を簡潔を見た秀子の顔が少し曇る。

 

「……ガイアが正式にザ・ジェネシスを襲名、ザ・ジェネシスのキーパーとしてグランに従え……ねぇ」

 

イプシロンが雷門へと波紋をうみ、そして秀子自身も渦中へと投げ出された。

 

歯車が、かけるような、音が、すル。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暗い部屋にて、再度彼らは集まった。

紅い光を浴びるバーン、蒼い光にはガゼル、白い光にグラン。

そして紫は光らず、グランの影からニグラスは現れた。

 

「待たせちゃったねグラン、あとガゼルとバーン」

 

悪びれる様子もなく、ニグラスはグランの後ろで大きく欠伸を1つした。

その様子を見てガゼルとバーンの顔が曇り、舌打ちをしたバーンがグランへと苛立ち混じりに声をかける。

 

「なんで……ニグラスがてめぇの後ろにいるんだよ……グラン」

 

「まだ父さんから聞いてなかったのかい?」

 

呆れた様子のグランを見て顔を歪めるガゼル、そして彼はまさかと呟くと強く拳を握りしめさらに続けた。

 

「まさか……ガイアがザ・ジェネシスに選ばれたとでも言うのか?」

 

「ガゼルは察しが良くて助かるよ」

 

わなわなと震えながら拳を握りしめるガゼルに対し、グランはやれやれと言いながら手を左右でヒラヒラと揺らす、その態度が気に触ったバーンがテメェ!と声を荒らげるとニグラスが2人を睨みつけた。

 

「君らが大好きな父さんの決めたことだよ、諦めなよバーン、ガゼル」

 

「ニグラス……!」

 

バーンから視線を外し、ニグラスは柱から飛び降りた。

彼女はそれ以上何も言わず、部屋から去ろうとする。

 

「ニグラス!おい!逃げんのかよ?!」

 

バーンの言葉にニグラスが立ち止まる、バーンへと1度振り向くと彼女にしては珍しく冷淡な声が部屋に静かに響いた。

 

「黙りなよバーン、私は今気が立ってるんだ……これ以上無意味な会話に付き合ってるほど時間に余裕はないし、それに私が聞かなくても『キャプテン』のグランが通達してくれるし、私がここにいる必要なんてない」

 

じゃあね、と手を振りながら彼女は退室した。

静まり返る部屋、グランは呆れた顔のまま。

 

「まぁ今回は僕たちがザ・ジェネシスに至ったって話しをする必要があったから、彼女がいた方が説得力があるだろうって僕が呼んだだけだよガゼル、バーン」

 

じゃあ、とグランが続ける。

 

「マスターランクチーム、ダイアモンドダストとプロミネンスはイプシロンが敗れた時のために再度調整期間に入ること……そしてイプシロン」

 

柱の遥か下にスポットライトが当たると、そこにはデザームが膝まづいていた。

 

「はっ……」

 

「君たちにはジェミニストームに代わって計画のために動いてもらう、次のターゲットは漫遊寺中、FFには未出場とのことだが……実力はニグラスたちのリサーチによるとジェミニストームと同等といったところらしいが……」

 

「ジェミニストームと同等とか雑魚じゃねぇかよ、んなチームも今まで通りサクッと潰してこい」

 

グランの言葉を遮るバーン、グランはバーンを睨み付けてから続きを喋る。

 

「他者との関わりを極力持たない漫遊寺は恐らく君たちとの試合を放棄するだろう、だから1度引いてくれ」

 

「おいおい、何故見逃す必要があるんだいグラン……そんなことでは漫遊寺なんて弱小のチームにエイリア学園が舐められるだろう?」

 

今度はガゼルの言葉に遮られ、グランは最後まで話させてくれよ、と言ってから再度デザームへと向き直る。

 

「雷門中は襲撃予告をすれば漫遊寺に絶対に現れる、そこを2チームまとめて潰せばいいのさ」

 

「はっ、わかりました……イプシロンの力を持って雷門と漫遊寺中、どちらも潰してみせましょう」

 

グランが最後に頼んだよ、と告げると部屋の光は消え、闇へと包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある病院に彼女の姿はあった。

黒髪に紅い瞳、珍しくスーツではなく軍服のような趣向を凝らしたワンピースにブーツを履いた彼女は生命維持装置に繋がれたその人をじっと見ていた。

 

「こんにちわ」

 

だが、勿論それは返事をする事は無い。

 

「あなたを、助けに来ました」

 

歯車は狂ったままでも回り続ける、軋みながら、傷つきながら。

 




今回はかなり短めな上にジェミニストームの退場とかそういった所が少し書きにくかったです。

Q.世界編はやりますか?
A.侵略者編の後は世界編も予定していますが、主人公は女の子なので全く違ったものになってしまうと思います。

皆さんの感想とても励みになります。

追記、設定上ありえない矛盾が出来ていたため修正しました。
それと本作品への質問などありましたら、感想などで書いていただけると上記のように後書きや前書きで書くネタになるのでドンドンして欲しいというのが作者の本音ですが、それよりも本編を書けって話ですよね……頑張ります。
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