機動戦隊アイアンブラッドサーガー悪魔と少女と機甲ー 作:野生のムジナは語彙力がない
お知らせ
・ハッキリ言って今回は茶番です。
(なんでこんなことに……)
・実は前回、致命的なミスを犯していました
(まあ誰も気づいていないみたいなので一安心でしたが)
それでは、続きをどうぞ……
舞踏会の翌日……お昼休み
A.C.E.学園 新館 屋上
「三日月、昨日は助かったぜ」
昼飯代わりの甘苦をケースに収め、ベカスはその隣に立つ三日月へと声をかけた。
「何のこと?」
それに対し、三日月は昼飯代わりのナツメヤシを食べながら疑問符を浮かべた。
「何言ってるんだ? 昨日、オレは舞踏会に潜入して高橋夏美と接触することができた。これも三日月がいてくれたからこそのことだぜ」
「……それは違うよ」
静かに否定する三日月
それに反応し、ベカスは三日月へと振り返った。
「俺は何もやってない。ただ、舞踏会に行っただけ……」
「何もやってないって……お前……」
「銀の人って凄いよね。みんなが見ている中で、あんな風に踊れるなんて……俺、思うんだ……ダンスってとっても難しいって。俺も双子の人からダンスを教わったんだけど、全然上手くできなかった」
正直、踊ってる二人は綺麗だなって思った。
あんな動き、俺には絶対にできない
三日月の口からそんな言葉が放たれた。
「そうか……まあ、ありがとな」
三日月にそう言われ、ベカスはフッと微笑んだ。
「ねえ、銀の人」
「うん?」
「どうすれば、俺は強くなれると思う?」
「強くなれるかって……三日月、お前……」
ベカスは少しだけ間を置き、ため息をついた。
「もしかして気にしてるのか? 昨日の戦いのこと」
「……うん」
ベカスの言う戦いとは、三日月と佐々木光子による試合のことだった。
その結果は時間切れによる引き分けとなったのだが、三日月にはそれが気に入らなかった
「俺……本気だった。本気で倒そうって戦った……けど、倒せなかった」
三日月はベカスへと振り向き……
「ねえ、銀の人……俺は、弱くなった?」
「…………」
三日月の問いに、ベカスは深いため息をつき……
ポコっ……と、三日月の頭を軽く叩いた
「……銀の人、痛い」
「そりゃあ悪かったな」
ベカスはニシシと三日月へ笑いかけ
「弱くなったって思ってるんなら、それは違うぜ? 三日月、お前は剣使うの苦手だろ?」
「うん……っていうか、分かるの?」
「まあな。お前のぎこちない動きを見ていると、それがただ剣を振り回しているだけの初心者だってことくらいは分かるさ……って言っても、オレの剣も我流みたいなもんだから偉そうなことは言えないけどな」
ベカスは人差し指を立て、続ける。
「だが、昨日の対戦相手……佐々木光子は日ノ丸を代表すると言っても過言ではないほどの剣の使い手だ。そんなやつを相手に、剣の勝負で引き分けるなんて……中々のもんだと思うぜ」
ベカスのそんな励ましの言葉に、しかし三日月はまだ浮かない顔をしていた。
「銀の人……あのさ」
「うん?」
「もし、自分よりも強い敵が現れたら……どうする?」
三日月は実質的に敗北となった黒いバルバトスとの戦いを思い出し、そう告げた。
ロクなダメージすら与えられず、一方的に叩きのめされ、テッサをも失いかけたあの時の戦いは三日月にとって、この世界に来て初めて味わった屈辱だった。
「そりゃあ……逃げるに決まってるだろ」
「……そうじゃなくて、そいつと戦うとしたら……銀の人はどうする?」
三日月の虚ろな視線に、ベカスは少しだけ考えた後……こう続けた。
「それは、三日月……お前が一番よく分かっていると思うぜ?」
「え?」
ベカスの言葉に、三日月は驚いたような顔になった。
「昨日の戦いを思い出してみろ。剣を使って剣の達人と戦おうとして、お前はどう思った?」
「……勝てないって思った」
「そうだ。あのままでは、お前は負けていたかもしれない……それで、戦いの流れを変えるためにお前はどうした?」
「だから、剣を捨てた…………あ」
そのことに気づいた三日月は、ベカスを見つめた。
「そうだ。別に、剣を使うだけが戦いじゃない」
ご名答……とばかりに、ベカスは指で拳銃のサインを作った。
そもそも先日の試合では、三日月はその場の流れで太刀を使ってはいたものの、あの試合は別に剣の試合ではなかった。
「あの時、自分の弱さを認めて素直に剣を捨てたのはいい判断だったと思うぜ? 『勝てない戦いと負け戦は別物』ってな。それにあれは自分の得意な戦いの中に、相手を引き込んだっていうことにもなる」
ベカスは指のサインで三日月のことを撃ち抜くような素振りを見せた。
「つまり、戦い方は一つじゃない。近接戦で劣るなら遠距離から、遠距離戦で劣るなら接近戦で……相手のペースに流されて負ける前に、自分が相手よりも優れている分野で戦いを挑めばいい」
両手を使って戦い方の説明をするベカス
三日月はじっとそれを見つめる。
「さっき、俺は逃げると言ったが……言い方を変えよう。俺なら逃げて、逃げて……隙を見つけてぶっ倒す! 戦いに卑怯もクソもないのはお前だってよく分かっているだろ?あとは……分かるな?」
挑発的なベカスの視線、肩をすくめる
三日月は強く頷いた。
「どうだ? オレ、少しは先生らしかったか?」
「うん、とっても」
「そうか〜来る日も来る日も授業をしてきた甲斐があったぜ〜」
「そうだね。銀の人なら、いい先生になれると思う」
その言葉にベカスは小さく笑った。
三日月は声をあげて笑うほどではなかったが、その表情は先ほどと比べるとかなり明るかった。
「ハハッ、お前が言うんだから間違いないな…………まあ、それもあと少しだけどな」
ふと、真面目な表情に戻ったベカスを見て、三日月も頷く。
「あと少しの辛抱だ……頼むぜ、三日月」
「分かった」
それからしばらく今後の計画について話し合った後、二人はいつものように自分の持ち場へと戻るのだった。
機動戦隊アイアンブラッドサーガ
第16話:「救いの手」
(次回予告と違いますがお許しを)
突如としてA.C.E.学園に姿を現した三日月・オーガスという人物について、先に行われた編入試験以降、所属する人たちからの評価は一貫してあまり良くなかった。
元々、A.C.E.学園に所属する生徒たちは、小林真希などの特殊なケースを除いてその殆どが権力者やお金持ち、もしくは成績優秀な奨学生となっている。
そして、そういった生徒たちが共通して持ち合わせている特徴として、プライドが高いという一面があった。
学園のカースト上位に立つ権力者やお金持ちの生徒たちは基本的に一般生徒を見下している傾向があり、立場を理由にしてその気になれば一般生徒を奴隷のように扱うことができるという点で愉悦に浸っていた。また実質的に下位である奨学生にしても、親の威厳で入学を許された者たちとは違い実力だけでのし上がってきたというアドバンテージがあり、親の力でのし上がってきたカースト上位者たちのことを影ながら見下していた。
それは生徒たちのプライドが高いからこそのことだった。表側では華やかな学園生活でも、その裏側では深刻な格差社会が構築されており、カースト上位も下位も同様に相手のことを見下しているという静かなる抗争が展開されていた。
最も、それはあくまでも全体的な傾向であって当然のことながら、全員が全員このようにプライドが高いというわけではない。
権力者を親に持つ高橋夏美やソフィアなど、カーストの垣根を超えて相手と誠心誠意向き合おうとする者も中には存在する。
しかし、生徒の多くが無意識の内に「自分こそがナンバーワン」であると自覚しているのもまた事実であり、そして全ての生徒がA.C.E.学園に所属しているというアイデンティティを誇りに思っていた。
そんな彼らにとって、三日月という存在は妬ましいものだった。
三日月の受けた編入試験の内容は学園側のミスなのだが「無事に合格した」というのはあくまでも結果論に過ぎず、学園は危険な試合を実施したことに対する社会的なバッシングを防ぐため、口封じのために金を積み、その記録が関係者以外に口外されることを防いだ。
過剰とも言える、三日月の編入試験に対する情報統制……しかし、そこで思わぬ事態が起こった。
たかが一生徒のために、躍起になって情報をひた隠しにしている教官たちの様子は、生徒たちの間にある疑念を抱かせることになった。
早い話が
「三日月の編入試験はちゃんと行われたのか?」
ということだった。
その試験が手抜きで行われたのではないかと推測した奨学生たちにとっては、自分たちが必死の覚悟でA.C.E.学園に入学したのに対し、一切苦労していないという風に涼しい顔をしてA.C.E.学園で授業を受けている三日月を見ていると、積み上げてきたものを全否定されているような気分に陥ってしまうのだった。
さらに三日月は口数が少なく、周りとの協調性に欠けているくせに、その言葉がいちいち的を得ているということでも彼らの顰蹙を買った。
試験の中で、三日月が有利になるという不正が行われたというのなら、それは権力者やお金持ちの子にも度々行われていることであり、それだけならまだ問題にはならなかった。
ベカスから「学園ではなるべく平穏に過ごすように」と言われ、三日月はエディを無理矢理更生させたということ以外では律儀にそれを守り、必要な時以外はバルバトスを動かすこともなくのんびりと平和な学園生活を送っていた。
それ故、特に生徒たちといざこざを起こすことはなかったのだが、
……それは些細なことの積み重ねだった。
三日月には権力者や金持ちに対する恐れや敬意、畏怖などといったものはなく、当然のことながらカースト上位の生徒たちに遠慮することも知らない。出自不明の身でありながら我が物顔で学園を練り歩くその姿は、密かに学園カースト上位の生徒たちからも反感を買ってしまった。
さらに、小林真希との同棲の噂がまことしやかに広まったのだからたまったものではない。
こうして……いつしか三日月は、学園中のあらゆる生徒から目をつけられ、恨みや妬みといった負の感情がこもった視線を向けられるようになった。
しかし……そういった視線には無頓着な三日月は、ここぞとばかりにスルーを決め込み、その態度に憤慨した生徒たちはさらに不満を積もらせていくのだった。
三日月という共通の敵を認識し、密かに対抗心を燃やし、「ぎゃふん」と言わせるためだけにカーストの垣根を越えて団結する生徒たち。
そしてダンスパーティーから数日後……ついにその時が訪れた。
その日、三日月の所属する戦術科ではBMを使ったクラス対抗での模擬戦が行われることになった。
生徒たちは溜まりに溜まった鬱憤を晴らすべく、三日月に対して集団リンチをしようと画策していた。
この日のためだけに最高級のBMを取り寄せ、教わった戦術や技法を一から学び直し、最高のパイロットを代理人として呼び寄せ、対抗戦に望んだ。
……そこまではよかった
だが、生徒たちは皆、三日月のことを見くびり過ぎていた。
そして、模擬戦は荒れに荒れた。
いくら大げさな戦術を組もうが、最高級のBMを使おうが、所詮は実戦経験なしの学生に過ぎず、その実力もたかが知れていた。そんな生徒たちがいくら束になってかかろうが、数え切れないほどの戦場を駆け抜けてきた三日月とバルバトスの組み合わせに敵うはずもなく、たちまち返り討ちに遭い、その計画はあえなく失敗した。
三日月は計画に参加しリンチを仕掛けてきた生徒(誤射を装い背後から攻撃しようとしていたクラスメイトも含む)全員を戦闘不能へと追い込み、たった一人でそのまま決勝へと進出……見事、優勝を勝ち取るのだった。
この結果に、三日月の無様な敗北を願っていた生徒たちは愕然とするのだが……
しかし、ここで三日月はおろか生徒たちにとっても予想外の事態が発生した。
次の日、三日月は模擬戦の件で教官から指導(お叱り)を受けることになった。
その理由としては、
一、クラスメイトへのフレンドリーファイア
(正当防衛なのだが)
二、模擬戦の範疇を超えた過剰な攻撃
(十数機のBMを大破にまで追い込んだから)
三、対戦相手に強烈な心的ストレスを与えた
(トラウマ発症)
何だかんだで学生の自主性を重んじている学園側としても、模擬戦での行動には流石に問題があったと判断し、三日月を生徒指導室へ呼び出すことにしたのだ。
少なからず三日月が罰を受けると聞いて、生徒たちは内心ほくそ笑むのだった。
一方、叱られると聞いて三日月は、かつてCGSにいた時のように激しい罵声を浴びせかけられ暴力を振るわれるものだと身構えていたのだが、教師による体罰が法律で禁止されている日ノ丸においては当然そのようなことが行われることはなく、ただ言葉による形式的な生徒指導が行われただけだった。
三日月の指導役に選ばれたのは『エリカ』という名の学園のカウンセラーだった。お淑やかで学生思いのその教官は、ただキツイ口調で三日月を叱りつけるのではなく、問題を起こした生徒の心を理解しようのするかのように優しげな口調で指導を行なった。
彼女のその様子に、少なからず酷い目にあうだろうと思い込んでいた三日月は、とても意外そうな顔をしてしばらくその話を聞いていたが……その内、エリカの想いが伝わったのか、三日月は落ち着いてエリカの言葉に耳を傾け、自身の行動について改めようと考えるまでに至った。
しかし……優しげに話すエリカを見ていると、三日月は彼女の話す言葉の裏に、とても強い意志が存在していることに気がついた。
それは、彼女が元合衆国の兵士であり、教壇に立つ他の教官にはない悲惨な過去を持っていたことも影響していたのかもしれない……
彼女の優しさと、内に秘めた芯の強さを感じ取り、三日月の中でエリカの姿がとある人物と重なった。
「三日月くん、聞いていますか?」
三日月が少しだけぼんやりとしているのに気づき、エリカはその顔を覗き込むようにそう告げた。
「聞いてるよ、エリカちゃん」
そして、三日月の口から自然とその言葉が出た
「あっ…」
完全に無意識だったのか、三日月は自分の発した言葉が信じられないというように口元に手を当てるも、今更なかったことにはできない。
「え?」
その名前で呼ばれたことが意外だったのか、エリカは少しだけキョトンとした顔をするも、小さく咳をしてすぐさま調子を取り戻すと……
「三日月くん、悪いんだけど……ここでは目上の人にはちゃんと敬意を払って欲しいの。だから先生を呼ぶ時にはちゃんと〇〇先生……もしくは〇〇教官って言わないと駄目よ」
真面目な顔をして三日月へと指摘した。
「うん。ごめんなさい……エリカ教官……」
たどたどしい口調で謝罪する三日月。
その様子を見て小さくため息を吐いたエリカは…
「でも……ちょっとだけ、嬉しいかな」
そう言って三日月へと優しく微笑みかけた。
エリカは学園の中でも一二を争うほどの美人教官で、その人気は非公式ながら数百名規模のファンクラブが出来るほどだった。
その会員は男子が殆どを占めており、彼らはエリカのことを学園のアイドル的存在と讃え、高嶺の花とみなし、カウンセリングや授業での質問以外で過度な接触や会話はご法度という条約を影ながら結んでいた。
そのためエリカは終始、自分と生徒たちの間に溝があるように感じていた。まるで、生徒たちが自分のことを故意に避けているような…という
しかし、三日月は違った。
ほぼ初対面であるにもかかわらず、自分のことを「エリカちゃん」と親しみを込めて呼んだ彼からはそう言った雰囲気は一切感じられなかった。
本来ならば馴れ馴れしいと思うところなのだが、三日月の純粋な瞳を見つめていると、エリカは嫌な気持ちになるどころかむしろ三日月に対して好感を抱いた。
「ねぇ、よければまたその名前で呼んで欲しいな。今度は学園の外で……先生と生徒としてじゃなく、ひとりのお友達として……」
そしてその呼び名はまだ十分若いにもかかわらず、普段から『合衆国の老兵』と自虐するエリカにとって、自分が若々しくなれたと感じた瞬間でもあった。
一応、三日月には罰として1週間の軽い学園清掃の仕事が与えられることになるのだが、三日月は甘んじてそれを受けることにした。
しかし、話はこれで終わりではなかった。
三日月とエリカの会話を偶然にも盗み聞きしていたファンクラブの生徒が、二人のやり取りを周りに広め始めたのだ。
その結果、三日月のことをそれまでなんとも思っていなかったファンクラブのメンバーたちも三日月に対して恨みや嫉妬の念を抱き始めるようにり……三日月は学園の男子生徒の大半から冷たい視線を向けられるようになった。
三日月に制裁を与えるべく計画を練り始めたファンクラブのメンバーの中には、先に三日月を陥れようとしていた生徒たちと合流する者まで現れる始末で、A.C.E.学園は奇妙な一体感に包まれていた。(悪い意味で)
そして、三日月への嫌がらせが始まった。
ある者はモップで床を磨く三日月のすぐ目の前でゴミを投げ捨て…
時には水の入ったバケツを蹴り飛ばしてせっかく磨いた床を水浸しにし
ある者は三日月の机にスプレーで罵詈雑言の落書きを施し
ある者は三日月の教科書をゴミ箱に捨て
ある者は突然殴りかかり
ある者は小型戦車で追い回そうとした。
嫌がらせは数日間に渡って続いた。
しかし、三日月はそれでも抵抗しなかった。
綺麗になるまで何度でも掃除をやり直し、
机は学校の備品なので汚れをしっかりと落とし、
埃まみれになった教科書はゴミ収集業者に回収される前に見つけ出し、
殴りかかってきた相手は軽くいなして逃走し、
戦車に対してはバルバトスを使うことなく、狭い小道へと逃げ込んでやり過ごした。
それはこれ以上、下手にことを荒だててベカスの任務の支障になってしまうことを防ぐためというのもあったが、生徒指導の際、エリカに言われた言葉も影響していた。
どのみち、ベカスが高橋夏美と接触した時点で作戦も大詰めなのだ。あとは夏美を国外へ逃がしたら三日月が学園にいる必要もなくなる。
それまでの辛抱……
静かに怒りながらもそれを表に出すことなく、三日月は淡々と残り僅かな日々を過ごすのだった。
ーーーーー
お昼休み
A.C.E.学園ー風紀委員ー
その日……風紀委員の本部が置かれた部屋の中は、押し寄せた男子生徒たちによってちょっとした騒ぎに包まれていた。
「五十嵐さん! ですから、あの三日月って野郎は本当に危険なやつなんです!」
「そうです! 証拠だってほら……あの野郎がBMを使って校舎を破壊し、生徒に対して暴行を加えている場面もしっかりとここに……」
(エディの件、偶然通りかかって生徒によって撮影された写真を出して)
「それにあいつ女子寮に住んでいるどころか、なんと女子と同棲しているんですよ! うらやま……じゃない、これは問題ですよ!」
(三日月と白髪の女生徒が女子寮から並んで出てくる場面を隠し撮りした写真を取り出して)
「あの三日月って野郎はそれにも飽き足らず、俺たちのアイドル、エリカさんを誑かそうと企んでいるみたいなんです!」
男子生徒たちは口々に、独自の調査で明らかになった三日月の悪行を、その部屋の主人へと報告していた。
その少女……風紀委員である五十嵐命美はいつものように風紀委員会にこもって一人で静かにお昼を過ごそうと思っていたのだが、突然押し寄せてきた男子生徒たちのためにそれを中断せざるを得なくなった。
「……落ち着きなさい、あなたたち」
先程から椅子に深く腰掛け、男子生徒たちの話を黙って聞いていたが、数十名の生徒が一斉に身を乗り出して三日月のことを熱心に語るものだから、あまりの人口密度に五十嵐は暑苦しさと窮屈さを覚えた。
「あなたたちの言いたいことは分かったわ……」
五十嵐は小さくため息をつき、それから全員を見渡した。
「あなたたちが言う……三日月くんが校舎に損傷を与えたっていう件は私も知っているわ」
「そうですか! それなら話がはや……」
「でも彼がそうしたのは、とある生徒の暴走を止めるためだったと報告がきているし、報告書によるとその生徒は全面的に自分に非があることを認めている。弁償だってしっかりと支払われている時点で三日月くんに非があるとは言えないわね」
「うっ……」
五十嵐の言葉に、校舎を破壊した件で三日月を追求しようとした生徒たちは何も言えなくなってしまう
「次、この写真のことだけど」
五十嵐は三日月と小林真希の姿が収められた写真を取り上げ……
「これ、どう見ても隠し撮りよね?」
「うっ……」
痛いところを突かれたと言うように、また男子生徒たちが言葉を失う。
「あなたたちも相当暇人ねぇ。誰が撮ったのかは追求しないけど、こういうやり方は同じ学園に所属する者としてどうかと思うわね。……そう、気品に欠けているというか」
そう言いつつ、五十嵐は次の男子生徒へと視線をを送った。
「それで……エリカ教官はいつからあなたたちのアイドルになったのかしら?」
「……!」
墓穴を掘った男子生徒たちはその場で狼狽した。
「風紀委員は不純異性交遊は取り締まるけど、清く正しいお付き合いだったら応援するわ。それが教師と生徒の間柄だったとしても、学業に支障をきたさないというのなら尚更のことね」
その言葉に、膝をついて悲しむ男子生徒たち。
「……とはいえ、流石に女子寮で同棲ってのは問題よね」
五十嵐がポツリと呟くと、
「そうだそうだ!」
……と、男子生徒たちはゾンビのごとく立ち上がり、再び五十嵐の前に身を乗り出した。
「わ……分かったわ! だから落ち着きなさい!」
男子生徒たちが落ち着いたのを見計らって、五十嵐は咳を一つすると……
「この件は一度私に預けて貰えるかしら」
「五十嵐さん、それでは……!」
「ええ。どれだけやれるかは分からないけど、状況の改善は約束するわ」
「「「よろしくお願いします!」」」
五十嵐の言葉に男子生徒たちは納得したような顔をし、ぞろぞろと風紀委員会から立ち去って行った。
「はぁ……せっかくのお昼休みが台無しね」
五十嵐はそう言いつつ椅子に座りなおした。
それから机の下に隠れていた助手の『ゆきちゃん』(フェレット)を手招きし、膝の上に乗せた。
「とはいえ……副会長さんから三日月くんたちの件にはあまり関わらないようにって念を押されているし、生徒会が関わっている時点で風紀委員としても手を出しにくいのも事実なのよね……」
ゆきちゃんを撫でながら悩ましいという風に呟く
「それに水原さんのお父様は高橋重工の重役だし……あの人とも繋がりがあるって聞くからあまり面倒な事に発展しなければいいのだけど……ねぇ、ゆきちゃんはどう思う?」
そう言って膝の上に丸くなっているゆきちゃんに視線を落とすと、ゆきちゃんは五十嵐を見上げ小さく鳴いた。
「うん、うん……なるほどね」
まるでフェレットの考えを読んだかのように頷く
「うーん……まあ、話を聞くだけならいいわよね」
そう結論づけ、五十嵐は小さく背伸びをするのだった。
ーーーーー
ここで話は昨日の夜まで遡る。
女子寮
数々の妨害を受けながらもなんとか校内の清掃を終わらせた三日月が寮へと戻ると、部屋の電気はついていなかった。
先に帰っているはずの小林真希の姿はなかった。
「……?」
不審に思いつつも、自室で着替えを済ませてスーツを畳んでいると、三日月は玄関の向こうに何者かの気配を感じた。
しかしいつまで経ってもなんの動きもみせなかったので、三日月は警戒しつつも玄関のドアを開けてみる事にした。
「……メガネの人?」
「……あ」
そこにいたのは小林真希だった。
薄暗い通路に佇む真希は一瞬だけ三日月と目を見合わせると、慌てて三日月から顔を逸らした。
その瞳は、泣いた後のように充血していた。
「……おかえり」
「た……ただいま、です」
短い言葉を交わした後、真希は三日月の脇をすり抜けて逃げ込むように部屋へと入って行った。
「ねぇ」
「…………」
「それ、どうしたの」
「……!」
真希の頰は片方だけ不自然に赤くなっていた。
そして、それに気づかない三日月ではなかった。
「これは……ただ、ちょっと転んだだけです」
小さく笑ってなんでもない風を装い、真希は寝室の扉に手をかけた。
「誰にやられたの」
「……」
三日月がそう告げると、真希の体が凍りついた。
「ごめんなさい……少しだけ、一人にさせてもらえませんか」
しかし三日月の問いかけに答えることなく、真希は扉を開けて自分の寝室へと逃げ込むのだった。
悲しみで溢れたその背中を見送り、三日月は……
「……チッ」
苛立たしげに舌打ちをするのだった。
その怒りの矛先を自分自身へと向けて……
ーーーーー
そして次の日の放課後……
真希はカースト上位の女生徒たちに連行され、人気のない学園の裏通りへ連れられていた。言うまでもなく、その女生徒ひとりひとりが三日月へ深い恨みを抱いていた。
三日月への嫌がらせはいつのまにか真希へと飛び火していた。
その兆候が現れたのは三日月が指導を受けた次の日とごく最近のことで、最初はモノがなくなるといった些細なことだったのだが、三日月への嫌がらせが始まるとそれと連動して徐々にエスカレートしていき、つい先日には手を上げられるまでに至った。
薄暗い裏通りの中……
女生徒たちは三日月への恨みを発散するかのように真希のことを罵り、その体を押しのけるなどの暴行を加えた。
しかし、真希はそれに必死に耐え……
そればかりか、女生徒たちへ「あること」を必死に訴え続けていた。
「三日月さんへの嫌がらせをやめてください」
……と、抵抗するのではなく、自分よりも先に三日月の身を案じてその言葉を何度も何度も口にしていた。
しかし、真希の言葉に耳を貸すつもりはないのか……女生徒たちは無抵抗な真希を取り囲み、暴言を吐き、嘲笑い、痛めつけ続けた。
「うぅ……」
耐えきれなくなった真希が体を抱えて膝をつくと、女生徒たちは嗜虐心の溢れた視線で彼女を見下ろした。
「……何やってんの」
そして、それは姿を現した。
その声に反応した女生徒たちが振り返ると、そこにはA.C.E.学園の制服を着た小柄な少年……三日月がいた。
「……み、三日月さん……?」
真希は驚いたように三日月を見つめた。
「俺の仲間に……何してんの」
三日月の瞳はこの世のものとは思えないほど濁っていた。
「来た、三日月だ!」
女生徒のうち、まとめ役を担っていた目つきの悪い一人は三日月の姿を見るなり、何やら持っていた端末を操作した。
それは用心棒に招集をかけるためのものだった。
どこからともなく二十人ほどの男子生徒が姿を現し、あっという間に三日月のことを取り囲んだ。
集まった男子生徒の殆どが運動部出身なのか、小柄な三日月と比べると皆背が高く、そして屈強な体つきをしていた。
「まんまと引っかかったな! この女はお前を呼び寄せるための罠だよ」
「そんな……」
目つきの悪い女に言われ、真希は愕然となった。
「…………」
圧倒的不利であるにもかかわらず、三日月は冷静に周囲を見回して自分を取り囲む男子生徒たちを一瞥した。
幸いにも道は狭いので男子生徒たちがBMを出してくる気配はなかったが、逆に言えば三日月にしてみてもバルバトスを出すことはできなかった。
「遠山サン、どれくらいやってやりますか」
「二度と学校に来られなくなるくらいだよ!」
遠山と呼ばれた目つきの悪い女がそう告げると、男子生徒たちは鉄パイプやナイフ、バールのようなものをそれぞれ取り出して構えた。
一方、三日月の手には武器らしきものはない
「三日月さん……っ、逃げて下さい!」
残された体力を振り絞り、真希は三日月へと叫んだ。
「ハッ、これだけの包囲網、逃げられると思ってるのか?」
遠山は真希を嘲笑い、そして端末の先端についたカメラを三日月へと向けると……
「泣きながら『許してください』って言えよ!一部始終撮影してやる! やっちまえ、お前たち!」
遠山が唇をひん曲げてそう告げると、三日月のすぐ隣にいた二人の男子生徒が得物を振り上げ、三日月へと迫った。
しかし、体格が良いだけで戦闘経験の皆無な学生が、何度も戦場という名の修羅場をくぐり抜けてきた三日月に敵うはずもなく……
「ぎゃあああああっ!?」
あっさりと攻撃を避けられ、武器を奪われた挙句、逆に殴りつけられてしまい、あっという間に二人の男子生徒は戦闘不能に陥った。
「何!」
目の前で行われた一瞬の出来事に、その場にいた誰もが驚きを隠せなかった。
「くっ……何をしている! 早くそいつを倒せ!」
輪から飛び出した五人が、一斉に三日月へと襲いかかる。
「…………」
しかし、この程度で倒される三日月ではなかった。戦場で何度も「多くの敵に囲まれたシチュエーション」を経験していたこともあり、次に何をすればいいのかを熟知していた。
三日月が取った戦法は……まず動きの鈍い一人を拘束し、他の敵が同士討ちを恐れて攻撃を躊躇ったのを見計らって、敵から少しだけ距離を取る。
すると敵は空いた距離を詰めようと近寄る
自然と敵の密集率が上がる
三日月はボーリングの要領で、密集する敵の中心めがけて拘束していた生徒を突き飛ばした。
中心にいた二名に直撃し、計三名は仲良く転倒。
それに足を取られたのか、縺れるようにしてさらに左側にいた一名もバランスを崩す。
三日月は残った右側の敵めがけて前進……
敵は三日月のスピードに反応できていない。
敵の顔を掴み、その体を地面へと叩きつけた。
こうして、三日月は数秒という短い時間の中で五人の敵を制圧した。
「チッ…………ハァ……」
舌打ちと深いため息、
三日月はその場にいた男子生徒たちを見渡した。
「まだやるの?」
殺意に満ちたその瞳は人食い狼を思わせる色をしていた。また三日月の内側から放たれる黒々としたアトモスフィアはまるで凶暴な悪魔がそこに顕在化したかのようだった。
「ヒィ?!」
ただならぬ三日月の様子に、男子生徒たちは悲鳴をあげた。
未だに数で勝っている十三人の生徒たちは情けなくも、蛇に睨まれた蛙のように動けなくなってしまった。
「お前ら、何してんの! そんなちっこい奴、さっさと叩きのめしてやれよ!」
しかし、その様子に全く気づいていない遠山は自分から動こうとするでもなく、ただ命令をわめき散らすだけだった。
三日月と男子生徒たちの間で再び衝突が起きようとした時だった……
突如、薄暗い裏通りに眩いばかりの光が差し込まれ、その場にいた全員を明るく照らし出した。
「えっ……?」
携行型サーチライトから放たれた強烈な光は、三日月と真希を除いた全員の悪行を白日の下に晒すかのようだった。
逆光の中、屋上にいくつかの人影が垣間見えた。
『あー、あー……武装勢力に告ぐ』
その中の一人……マイクのようなものを手にした人影が何やら声を吹き込むと、地上のスピーカーから男の声が響き渡った。
『こちらA.C.E.学園奉仕部
……戦術科教官兼奉仕部部長、ベカス・シャーナム』
それは三日月にとって頼もしい仲間の声だった。
『お前たちは完全に包囲されている。即刻武装解除し、投降せよ』
高らかにベカスが告げる
「銀の人?」
三日月は驚いたように彼を見上げた。
『よお、三日月〜助けに来たぜ〜』
ベカスはのんびりとした口調で三日月へと合図を送った。
その声が終わるや否や……
「佐々木流抜刀術……『雷電』ッッッ」
その瞬間、光に照らされた包囲網に閃光が走った。
「え……うわっ!」
三日月の右側に展開していた四人がふと我に返り、それから自分の手元に目を落とすと……保持していたはずの鉄パイプやナイフが一瞬のうちに三枚下ろしにされ、破片が地面に転がっていた。
「無事か、三日月」
見ると三日月の隣には、いつの間にかビームサーベルを携えた少女が佇んでいた。
「剣の人? 来たんだ」
イナズマの如く生徒たちの武器を破壊し、三日月の背中を守るかのようにその隣へと移動したその少女……佐々木光子を見て、三日月の体から先ほどまでのオーラが嘘のように消失した。
「ああ、学園の治安を守ることも私に与えられた役割の一つなのでな」
光子はそう言ってため息を吐くと、高出力化させたことにより赤い光を放つビームサーベルを一振りし……それから男子生徒たちへと向き直ると……
「愚か者!」
心の底からの一喝に、大気が震えた。
その一声には、小柄な少女が放ったものとは思えない強烈な凄みがあった。
「武器を持たぬたった一人を痛めつけるためだけに、これだけの人数が束になってかかろうとは……なんたる卑怯者どもか! 恥を知れ!」
光子の言葉に男子生徒たちは狼狽した。
そしてようやく気づくことができた。
今まで逆光になって気づくことができなかったが、包囲網を作る自分たちのことを包囲する沢山の人影に……
ソフィア、ピー子、エディを始めとする奉仕部に所属する生徒全員がその場に集結していた。
それを見てついに観念したのか、男子生徒たちは一人、また一人と武器を捨て、手を上げてその場に両膝をついた。
「はぁああ?! テメーら、なに簡単に負けを認めてるんだよぉ!」
それを見て、遠山は憤慨し、地団駄を踏んだ。
「おい! あのチビをやるためにどんだけ高い金を払ったと思ってるのよ! やるなら男らしく最後まで……」
そこで驚きのあまり言葉を失った。
何故なら……遠山の取り巻きで、真希への暴行に加担していた数名の女生徒たちの体が、まるで糸の切れた操り人形の如くその場に崩れ落ちたからだった。
「え……?」
遠山は突如として意識を失ってしまった取り巻きたちを見て混乱した。
「これで……あなたは一人……」
「なるほどね!これが『コリツムエン』なのね!」
その声に反応した遠山だったが、首筋に冷たいものを感じ、振り返ることができなかった。その背後には……いつのまにか、嬉々とした様子で佇む双子の姿があった。
「ひっ……」
首筋に手刀を突きつけられ、遠山は短い悲鳴をあげた。それはただの手刀に過ぎなかったのだが、双子の内から滲み出る得体の知れない気配と相まって、それは鋭利な刃物と化した。
「ふふふ……高橋家のメイドを舐めないでくださいね?」
双子の内、フルが薄く笑った。
「双子の人? 何でいるの……?」
真希の元へ駆けつけた三日月は双子へと問いかけた。
「あはっ、そりゃあ三日月のピンチなんだから、助けるに決まってるじゃん〜」
その問いかけに答えたのはエルだった。
「ふーん……そっか、ありがと」
短く礼を告げ、三日月は真希へと手を差し伸べた。
「ごめん……俺のせいでこんなことに……」
「い……いえ、私は大丈夫です。助けに来てくれただけでも十分嬉しいですし……」
三日月の手を取り、真希はヨロヨロと立ち上がった。
「痛い?」
「大丈夫です。それよりも……三日月さん、お怪我はありませんか?」
「俺は大丈夫。怪我もしてないよ」
「よかった……」
真希は疲弊しながらも安心したように三日月を見つめた。
「……っ、お前! 卑怯だぞ!」
その時、遠山が往生際の悪いことに再びわめき声をあげた。
「こんな……佐々木先生や教官まで呼び出しやがって……いったいどれだけの金を積んだんだよぉ?」
「は?」
三日月が強い殺意のこもった視線を送ると……
「ひっ……!?」
先ほどまでの威勢も何処へやら、遠山の顔が恐怖に歪んだ。
「あんた何言ってるの? 卑怯? …………お前がそれ、言える?」
三日月はゆっくりと遠山へ近づく
遠山は逃げ出したい衝動に駆られるが、姉妹によって退路を断たれている為、その場で震えることしかできなかった。
「……っていうか、銀の人たちを呼んだの俺じゃないし」
三日月はチラリと屋上を見上げた。
『ああ、今回の件はオレの独断だ』
ベカスの言葉に
「自分も同様だ」とばかりに光子とエル/フルも小さく頷いた。
『三日月は俺たちにとってかけがえのない仲間なんでね。だからこそ、仲間のために立ち上がるのは……当然だろ?』
ベカスはニヤリと笑った。
『そして、仲間を助けるのに金や権力なんて関係ないね……お前、そんなことも分かんねぇのか?』
すると、情に熱い奉仕部の面々は部長であるベカスの言葉に深い感動を抱いたのか、裏通りは拍手喝采の嵐に包まれた。
『すまねぇな、三日月。本当はもっと早く気づいてやるべきだったんだが……』
「いいよ、来てくれただけでも十分……」
「……けど」
やがて遠山の目の前へたどり着いた三日月は……
その顔を片手で掴み、そして怪力と言っても過言ではないその握力を発揮した。
遠山は悲鳴をあげるが、三日月は容赦しない
「お前は……俺の仲間を傷つけた」
悪魔の形相で、遠山を睨みつけた。
「ゆ……許して……」
ユ ル ス ワ ケ ナ イ ダ ロ
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かくして、ちっぽけな戦いは幕を下ろした。
三日月への嫌がらせに関してはそれからしばらくの間も続くことになるのだが、時間が経つにつれ徐々にそれもなくなっていった。
「あいつだけは敵に回しちゃいけない」
学園生活の中で、三日月へ対抗心を燃やしていた生徒たちはようやくそれに気づくことができたのだ。
これには三日月に関する恐ろしい噂が広まったからというのもあるが、その噂の出所を辿ると最終的に奉仕部へと行き着くのだった。
誰一人の犠牲者もなく、今日も学園は平和であった。
だがその裏で、真っ白なフェレットを連れた風紀委員の少女が、密かに三日月へ接触を図っているということを知る者は誰もいなかった。
to be continued...
沢山の仲間に支えられ、三日月は強くなる
人間は異端を排除する能力においては他のどの生き物よりも優れている……という言葉を聞いたことがあります。今回、このような出来事が起きたのは、そんな悪い一面があったからではないかと思われます。
でも、異端(言うなれば「違い」)って何なんでしょうね?
人が一人一人違うのは当たり前のことです。
そんな理由では、人に危害を加える理由にはならないのは明白ですよね。
大切なのは、その人は「違う」と切り捨てるのではなく「個性」として見ることが出来るか……ということではないかと思います。
次回予告です
エル「三日月は風紀委員に会って、ある密約を交わすよ!」
フル「そして強くなるために佐々木先生の元を訪れます」
エル&フル「「次回『強くなるために』」」
フル「物語もいよいよ大詰め、もう少しだけお付き合いください」
アイサガで貴方の好きなキャラを教えてください。(回答はこちらではなく気軽にコメントの方へお願いします)
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境界戦機もっと流行れ
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鉄血・ブレットもっと流行れ
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水星の魔女×鉄血のオルフェンズ?
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あと、アイサガのエンディングも作ります