─矛盾─   作:恋音

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5.ジェームズ

 時も過ぎ去りクリスマス休暇。

 悪戯仕掛け人に入れば悪戯の被害を食わないんじゃないか…? と考えたセブルスにおねだりされたので肉壁として一緒に入った。

 

 合計6人、それとリリーでよく一緒に行動する。スリザリン1人だけ混ざって周りから何か言われないのか、というと……確かに言われていたんだけど……。

 

 

 『頼むスネイプお前だけがスリザリンの頼りだ被害を無くせとは言わないから抑えてくれ頼む』と多方面から支持があったらしい。ジェームズに流石にどうかと思うよと呟いたけど彼に、計画通り……! みたいな顔されたのでイギリス貴族めっちゃ怖い印象付いた。

 

 

「エミリーとスネイプの悪戯は綺麗だよね」

 

 グリフィンドールの談話室でワンプスキャットのワンプを撫でながら談話室で話をする。ジェームズが呟いた言葉に少し疑問に思った。

 

「性格が同じなら私は美しい人を好きになる。同じ悪戯なら美しい方が得じゃない?」

「うーん、一理ある」

 

 ワンプがスリっと甘えて来る。

 ピューマやマウンテンライオンに似たこの子の生息地が北米の山脈なだけあって冬には強い。引っ付くと暖が取れる。黄色の鋭い眼光が素敵だよ、ワンプ。

 

「でもさァ、僕はビビってる顔を見たいが為に悪戯してるんだよね。目立ちたいが為に悪戯したいんだよね」

「ここに来て悪戯仕掛け人の方向性に違いが出てきたね」

「あ、キミらの悪戯を否定してるわけじゃないよ?」

「分かってるよ」

 

 おいでおいでー、と呼んでみるとジェームズは恐る恐るワンプに近付いた。ワンプはスンスンと鼻をひくつかせて誰かを確認する。

 私の匂いと似た匂いだから身近な人間だと分かったみたいだ。偉い! 可愛い!

 

「……ワンプスキャットって催眠術とか開心術の力を持ってる魔法省分類XXXXXの、だよね」

「アメリカのマスコットらしいよ」

「アメリカ怖い」

 

 英国魔法界がどんな世界なのか知らないけどセンスいいなとは思う。母達の母校であるイルヴァーモー二ーは寮の名前が魔法生物らしい。羨ましい限りだ。是非ともワンプス寮に入ってみたかった。

 

 ワンプの柔らかな毛で覆われたお腹に背を預ける。ジェームズもそれに習って背を預けた。

 

「ねェジェームズぅ」

「なんだいミリー」

「貴方はセブルスとどうなりたいの?」

 

 悪戯の矛先にして揶揄う割りには、スリザリンと馬鹿にしている割りには、嫌悪が無い。リリーを取り合う恋のライバルだという点があるから仲良くするのは中々に難しいと思うけど。

 

「あっ、リリーには好きな子に意地悪したくなる小学生だって言っておいたから嫌われる事はないと思うよ。貴方子供ね、って呆れられるくらいで」

「それは、喜んだら喜んだで問題だよね……」

 

 はー、とため息を吐いた。

 

 

「スネイプは良い奴だよ」

「知ってるよ、ジェームズが心配だからって雑な絡み方してるの」

「バレてるんだねぇ」

「可哀想って同情を集めたら悪者はジェームズだもんね。本当に嫌がる所を見極めているの、素敵だと思うよ」

「リリーにさり気なくアピールしておいてくれる?」

「……それはちょっと。私、リリーと結婚するので」

「おっと、ここにも強大なライバルが居た。じゃあ僕はシリウスと結婚したら平和になるのかな?」

「素晴らしく平和だね」

 

 馬鹿馬鹿しい話でお互い笑い合う。談話室の暖炉の火がゆらゆら揺れて眠気を誘いそうだ。

 無言の時間がただ過ぎ去っていく。時間の中で生きている感覚に心地良さを確かに覚えた。

 

「スネイプは、良い奴だ」

「さっきも聞いたよ」

「闇の魔術が好きな所はどうかと思うけど、それを除いても、良い奴なんだ。まず女性の趣味がいい」

 

 ぽやぽやと答え始めるジェームズ。

 暖も取れるし何より私が丹精込めてブラッシングした毛並みだぞ。そこらの布団より寝心地がいいだろう。

 

「それに僕、ポッター家の次期当主だから……悪戯仕掛け人は居心地がいい……だから、スネイプも無理矢理……」

「無理矢理だったとしても、セブルスは嫌がってないよ」

「ほんとぉー?」

 

 寝ぼけ眼で目を擦りながらジェームズが聞き返す。

 

「本当だよ、二人共素直じゃないんだから。似た者同士だね」

「似てる、似てるかァ……。そんなの、嬉しいじゃないか……」

「……これは本格的に好きな子に意地悪する小学生だね」

「残念、好きではないんだよねー」

「嫌いでもないんだね、分かった分かった」

 

 もう半分以上寝ているジェームズの頭をポンポンと叩いて眠りに誘う。

 こうしてれば可愛いんだけどなぁ。

 

「魔法薬学、とか、闇の魔術が、敵わない、悔しい。秘密だよ」

「正しくライバルだね」

「僕、将来、DADAの先生になりたい。スネイプに対抗する……ライバル……」

 

 かくん、と寝落ちた。

 規則的な寝息が耳に入ってきて、愛おしくなってきたので頭を撫でる。小さく身動ぎをしたジェームズはちょっとだけ口角を上げて本格的に寝入った。

 

「……危険生物に体預けて寝れるとかコイツの心臓鉄製かよ」

「ブホッ」

 

 ゲホゲホと誤魔化す様な咳き込みがそこらかしこから聞こえてくる。流石に居るとは分かっていたけど想像以上の人数だ。

 

「他に感想ねぇのかよ」

 

 私とジェームズの反対側からズシッとワンプに体重を預けたシリウスが口を開いた。ニコーっと笑みを浮かべて私は言った。

 

「そう思ってなくてもそう思わせるようにするもん」

 

 今日ここで『スネイプの事心底嫌い!』って言われたら何故かを聞き出して本音を歪めて私が解釈して何度も言って、そう思わせるよう認識をズラしていた。

 友人と天使が仲違いって悲しいもん。両者共に得がない。

 

「迷惑そのものかお前は」

「翻訳機って言ってよ、いつかは本当の意味になるんだから」

「それもう洗脳だからな」

「あははっ、でもジェームズとセブルスの拗れた関係がまともになるならいいじゃん」

 

 ぴょこっと顔を出したリーマスが笑いながらフォローを加える。思わずチップとしてチョコをあげた。

 この2人がいるという事は……!

 

「あれ? ピーターは?」

「あいつDADA。だーいすきなトレーネ先生のお手伝いだってよ」

「あの先生好きじゃない」

「理由は?」

「20代にしか見えないのにアレで40とか女の敵! ……あとバレないように写真を撮る方法聞きにいったのに全力で止められたから」

「いい先生だな。ピーターが気に入るわけだ」

「とってもいい先生だね」

「天使の興味関心を引く所も嫌いだうわぁん!」

 

 トドメを刺しに来たシリウスなんて将来そのサラッサラの髪がキシキシのくるんくるんになってしまえばいいんだ!

 

「よォ悪戯仕掛け人」

 

 騒ぐ私たちに声をかけたのは恐らく周囲で息を潜めていたであろう上級生だ。褐色の肌にゴワゴワとした髪を持った男が片手を上げている。

 

「やぁMr.ジョンソン。聞いてた?」

「他にもいるけど聞いてたよ」

 

 苦笑いを浮かべる彼が送った視線の先にはクィディッチのグリフィンドール選手ばかりだった。

 クィディッチ大好き人間のジェームズにとって後のチームメイトに醜態を見られたわけか。

 

「ワンプは開心術の力を持ってるって言ったのジェームズなのにね!」

「あー、それで本音がボロッボロに出てきたのか」

「悪いけど()()にしておいてね」

 

 お願い、とジェスチャーで頼むと彼はニヤリと笑う。顔を伏せたワンプは完璧寝に入る態勢だ。

 

「1年生諸君に教えてあげよう!」

 

 大きく手を広げるとチラホラと同学年の生徒が顔を出した。

 

「ホグワーツでの秘密というものは、皆知ってる秘密なのだ! というわけで秘密を共有しに行くぞコーン!」

「お前最低で最高だな!」

 

 Mr.コーンを連れてMr.ジョンソンは外へ向かった。

 上級生はハハハと乾いた笑いを浮かべて2人を見送った。関わる気は無いってか。あれれー、悪戯仕掛け人と同じ構図だなー。

 

 ……私達もよく双子を見送るもんね。

 

「せめて、本人の耳には入らない事を願おうぜ」

「そうだね」

 

 この本人というのは悠々と寝ているジェームズの事である。

 ゴソゴソとスーツケースの表から毛布を取り出しジェームズにかけ、私の分も取り出す。

 

「何、お前ここで寝るの?」

「ワンプが寝落ちた」

 

 ワンプに持たれたジェームズが眠り、そのワンプ自体も眠った。ワンプが嫌がるならジェームズを起こしたんだけど。こうなったらスーツケースに戻すのも嫌だし監視と愛情を込めて一緒に眠ることにした。

 

 

「ねェエミリー」

「エミリー、ちょっとお願いいい?」

 

 私に声をかけたのはマグル生まれだから魔法の基礎を勉強するためにホグワーツに残った女の子達。意を決した様子で口を開く。

 

「私達もここで一緒に寝ていい?私もこの子も、ついでにエミリーもだけど、同室の子が居ないから少し寂しくて」

「もちろん!」

 

 アベル曰くクリスマス休暇は残る人が少ないらしく、私も同室のリリーとイヴァナが実家に戻っているから人恋しい。

 2人はパッと顔を明るくさせて部屋に毛布などを取りに行った。

 

「僕達は同室皆残ってるからそう思わなかったけど、セブルスもそうなのかな。スリザリンってどこの寮より残ってる人が少ないし」

 

 リーマスがポツリと呟いて部屋に戻っていく。多分、アレは毛布を取りに行ったんだと思うな。ワンプが私以外に懐いてるのってリーマスだし。なんというか、戦友って雰囲気。

 

 するとシリウスが明るい声を上げた。

 

「そうだコワルスキー! 他の寮の1年も全員呼ぼうぜ! ホグワーツ1年生クリスマス前のお泊まり会だ!」

「何それ最高!」

「よっしゃ勧誘は任せろ! 一人残らずブラック家の俺が連れてきてやるぜ……!」

「実家の名前を使いこなすシリウス流石! そこに痺れる憧れるぅ! 門限近いから急いでよね! 各寮の合言葉は大丈夫?」

「ハッ、俺を誰だと思ってるんだ」

「悪戯仕掛け人!」

 

 イケメンは何をしても様になる。1年生特有の無鉄砲な行動でも格好良く見えるんだから敵だわ。あの顔面宝箱が数々の可愛い女の子の視線を独り占めしてたと思うと殺意湧いてくるね。

 

「コワルスキー、俺達上級生はダメ?」

「他の寮の子の気が引けちゃうので全員と仲良い人以外禁止でーす。私のワンプも子供じゃないと警戒心強いので諦めて仲良くなることから始めてください!」

 

 薬草学が好きでよく話してくれるMr.ロングボトムが彼女と一緒に聞いてきたけどリア充に情けがあると思うなよ! そんな美人捕まえちゃってさ!

 

 残念そうな顔をしていたが理由を聞いて納得してくれたみたい。他の上級生を引き連れて部屋に戻って行った。

 

「はぁいエミリー来たよー、って、ルーピンも?」

「やぁ、僕も同伴に預からせて……ってあれ?シリウスは?」

「他の子呼びに行ったよ、毛布を抱き締めてるリーマス可愛いね! 量から見てピーターとシリウスの分もかな!」

 

 クリクリと目を丸くしてキョロキョロとシリウスを探すリーマスが可愛すぎて死にそう。サラマンダーの炎で物理的に燃え死ぬなら私はこの世に未練を残さずに天界に行ける。

 

「珍しく良い驚きを考えたね」

 

 毒舌なリーマスはこちらです! 可愛い!

 

「2人はどこで寝る? リーマスは尻尾だよね、モフモフの」

「うん。1度でいいから一緒に寝てみたかったんだぁ」

「私達は、うーん、エミリー達の反対に持たれてもいいかな?」

「大丈夫!」

 

 お邪魔します、と声を掛けてからマグル生まれの2人は背を預ける。魔法界の危険生物に詳しくない生まれの子達だからこそ出来る大胆な行動だ。

 すると便乗してグリフィンドールの1年生は次々毛布を持ってくる。しかも大量にだ。他の寮の子も来るって知ってるもんね。

 

 

 ある程度時間が経ち、もう少しで門限でもある就寝時間だという頃本陣が登場した。

 

「ただいまー! 連れてきたぜ!」

 

 シリウスが残っていた1年生を連れて戻ってきたのだ。ちゃんとセブルスも居る!

 

「ひぇあ!? ワンプスキャット!? おおおお、おいスネイプこいつら脳みそどうにかしてんじゃないのか!?」

「僕に聞くな、それにワンプは比較的大人しい気性だぞ」

「悪戯仕掛け人が! お前ら悪戯仕掛け人がスネイプという唯一の良心の認識をとことんまでズラしやがった性で俺の胃はーーーッ!」

「ノット、生きろ。俺はもうダメだ」

 

 スリザリンの1年が叫ぶ叫ぶ。

 ハッハッハ! ワンプの危険性を知ってる貴族は大変だね! 他の寮の子は知ってて興奮してるか知らずに興奮してるか知ってしまってビビってる反応に別れてる。

 

 ちなみに知ってて興奮してるのはレイブンクロー生。

 

「はぁいノット、お兄さんが大事な時期だから寮に残ってるんだってね、キミは運がいいよ! そっちはエイブリーか、キミはご両親が死喰い人ってやつで活動してて忙しいんだったっけ」

「家庭内事情を複数寮の人間が居る中で暴露するなよ!」

 

 スリザリン貴族って大体が闇の勢力に居るらしい。大変だよね。

 

 グリフィンドールは10人、ハッフルパフが4人、レイブンクローが5人にスリザリンが3人。

 グリフィンドールが多すぎたんだと思う。

 

 ハッフルパフの1人が私に軽く手を上げて挨拶をした。

 

「やァエミリー」

「ロージー、貴女の女の子を侍らすイケメンさは私が唯一女子で恨んでいるだけあるよ」

「ハハ、妬むな妬むな」

「このっ、シリウスよりイケメンがー!」

「まて俺を比較対象にするな」

 

 こう見て驚いた。私全員と話したことあるや。シリウスは全員と知り合いというわけじゃないらしく、ロージーの事をMs.ベルと呼んでいた。

 

「さぁ、上級生が机やソファーを横に避けてくれたから好きな所で雑魚寝しよう」

 

 おずおずとそれぞれが場所を取る。ワンプスキャットという脅威性を知っているスリザリンの貴族2名とそれに連れられたセブルスは1番距離を離した。

 

「クソ、この穢れた血が…!」

「ハイハイノットノット。私可愛い子に言われないとダメージが全くないから」

「ほう。──じゃあスネイプ、お願い致します」

「コワルスキー、穢れた血の存在が偉そうに」

「はぁん可愛い子の辛辣な言葉も私にとってはご褒美にしかならない世界で1番幸せ!」

「頭の中どうなってんだバーーーカ!」

 

 寝っ転がったノットは叫んだ。毛布に顔を埋め、周りの迷惑にならない様に発散する姿は教育の良さが見える。すまないなノット、脳内というより、世界が可愛い子を中心に巡っているんだから。仕方ないじゃないか。

 

「流石スリザリンの上級生が生まれをすっ飛ばして存在自体をヤバいと認識するわけだ。スネイプ大変だな」

「全くだ」

 

 スリザリン生って褒めてるのか貶してるのかよく分からない言い方をするから解読を都合のいい方向に持っていくけど、美人が多すぎてただただ眩しい。

 ガヤガヤと寮の垣根なく話す1年生を見て幸せな気持ちになる。ローブを来てないから色による識別が無いのが効いてるのだろう。

 

「ふふふ、楽しいねえ」

 

 ピーターという名の天使がワンプにもたれて花を咲かせながら笑う。可愛い。ただひたすらに可愛くて死にそう。ただその傍でマイペースなレイブンクロー生は我が子の毛という貴重な素材を堪能していた。

 

「Mr.ノット、Mr.エイブリー! この休みの最中でいいから魔法界の事を教えてくれない?」

「……グリフィンドールのマグル生まれ、お前ら分かってるのか? 俺も! エイブリーも! 純血主義!」

「純血貴族だから詳しいと思って……」

「……それと貴方達、そこにいるエミリー・コワルスキーというある意味問題児を前にしてその言葉に意味があると思ってるの?」

「「……」」

 

 反対側でもたれていた筈の2人がスリザリンの2人に絡みに行く。失礼だよそこの勉強熱心赤コンビと苦労千万緑コンビ。

 確かに主義思考は容姿に関係ないからどんな人でも愛でるけどさ!

 

「マグル学を嗜んでたり、マグルの生活取り入れてるスリザリンの上級生紹介してやるよ」

「些細な事すぎて常識だと分からない事あるし」

「Mr.ノットもMr.エイブリーもエミリーに噛み付けるだけあって素晴らしいわね」

「だよなー。あっ、その魔法界基礎知識講座にマグル生まれのハッフルパフ生も追加しておいてくれ」

 

 便乗するハッフルパフ男子生徒のワイス。1年生を呼んだの悪戯仕掛け人のはずなのにスリザリン貴族が人気とか不服!

 私はスーツケースを開けて1人の魔法生物を呼び出す事に決めた。

 

「マンティおいで!あそこのノットとエイブリーのそばで休んでいいよ!」

「やめろよコワルスキー!バーーーカ!アバダー!」

「……前のワンプスキャット、後ろのマンティコア、母さん父さん、貴方の愛する息子は一足早く天に向かいます。地獄で見守っていてください」

 

 ノットとエイブリーなんて私が飼育している中で1番の危険性を持ってるイギリス魔法省分類XXXXXの2匹と同じ空間で過ごせばいいんだ!

 

「1年!そろそろ寝ろ!特にスリザリン生うるさ…──おい嘘だろこの騒ぎの中、ほぼ中心にいるポッターはまだ寝てられるのか?」

 

 5年の監督生が部屋から降りてきて注意をした。迷惑かけてごめんなさい。もう大人しく寝ようと思います。

 

「ジェームズなのでズレてるんですよ」

「それ絶対コワルスキーにだけは言われたくないと思う」

 

 レイブンクローの男子生徒がそこだけは見逃せないとばかりに顔を上げて発言した。全員が頷いたのを見て虚しくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ、なにこれなにこれなにこれーーー!? ねェシリウス!? どういうことこれーーー!?」

 

 ジェームズの叫びで皆が目を覚ました。朝の五時だったので思いっきり毛布をぶつけられたみたいだがセブルスが言うにはプロテゴという盾の呪文で防ぎ切ったらしい。ムカついた。

 




【コワルスキーさんのスーツケースにいる魔法生物さん】
・ワンプスキャット(ワンプ)xxxxx←new

原作みたいに何故ジェームズとスネイプがいがみ合わないのかと言うと主人公というクッション材がずっとそばに居るから。原作1巻でロンとハー子が喧嘩した時も『トロール』という経験を一緒にこなしたから友情が芽生えた、つまり主人公は『常に付きまとう災害』扱いになるのでどうでも良くなるんですよね。
例えるなら悪役(主人公)が出て来て協力するアンパンマン(赤)とバイキンマン(緑)です。それが常にあるだけです。

あと感想大好き人間なので良かったら感想ください。なくても暴走列車の如く1日1話頑張りますけども。

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