命と魂の存在は、何か知っているだろうか?
命とは、この世に生まれてから死ぬ瞬間までただ唯一の理であり、意味であると。
「おい、小僧。」
そして、魂とは。
「おい、起きろ。起きねぇーと、死ぬぞ。」
「…魂とは…不滅の存在を意味する。」
耳の鼓膜にまで響き渡る重低音でしっかりと意識を取り戻したその小僧は、瞬時に耳に入る音を頼りに向かい合う。
そこには、五十匹以上かと思うほどの大型な牛のような化け物が走ってくる。
まるで、重騎兵たちの大行進、いや、爆走ともいえよう。
「あぁー、小僧。俺たちは、逃げるが、お前も逃げておけよ。あれは、スミノタウルスっていう闘牛みたいなもんだぜ。やばくなる前に、逃げとけよ。」
逃げるの言葉ばかりを強調している逞しいほどの肉体をしていて立派な髭をしているおっさんとひょろっとした体系を隠そうとしているローブを目深にまで被っている人、そして、賢者さんなのだろうかふくよかで豊満な肉体をしている女性が怯えながら走って逃げていく。
その光景を見ながらも、敵に背を向けたくない皇騎は、自身の身体や身に着けているものを調べてある物に気づいてスミノタウルスの方へと足を向けた。
「ん?あ、おい。そこの小僧、あぶね…え?」
皇騎は、スミノタウルスの猛進に目を向けているのを他の冒険者たちが、気づいた。
その瞳の中に映る灯火が、死地を超えた者にしか辿り着けない境地たる境地。
集中力が半端ないほど強い、そのアビリティを目の当たりにしているおっさんとお姉さんと謎のローブの人。
「窮地なほど、滾るほかない。我が主の命により、天罰を下す。」
その言葉と同時に一瞬にして、スミノタウルスの先頭を走っている大きな角を持っているリーダーらしき闘牛の目へ睨みつける。
走る動きが少し怯んだ瞬間、皇騎に絶好のチャンスが起きた。
「なんだ…あの…動きは!?」
「見たことのない、気圧…いえ、威圧…なの!?」
皇騎の威圧、それは、重圧というプレッシャーよりもかなりどぎついほどの圧力。
ただ睨んでいるだけで五十匹以上の闘牛であるスミノタウルスたちが、立ち止まっているのだ。
しかも、ただ一人の圧力にしては、アビリティのステータスによって比例はしないはず。
もしそれでも、何十匹もの動きを止めるとしても中には、先頭を走ってきていたスミノタウルスたちが気絶している。
「臆して止まるな!!只管(ひたすら)、ただ只管に走り続けるモノたちよ!!刮目せよ。」
皇騎の右腰にある剣一本を抜刀して構える態勢へ変えると、その剣を抜いた左手にある変化が起きた。
左手で抜いた剣が震えている。
まるで、振動をしているかのように、剣が生きているかのように。
「…魂が震えている。魂が叫んでいる。“生きたい”と!!」
気絶をしていない闘牛のスミノタウルスたちが、威勢を取り戻したのか、身震いさせながらも皇騎に向かって突進を仕掛けてきた。
その数秒に遅れて皇騎も動き出した。
背後にいる冒険者であるガタイのいいおっさんが、皇騎に呼びかけた。
「おい。小僧、マジであぶねぇーって!!そいつらは、お前さんよりフィジカルが固いんだぞ!?」
その刹那だった。
フィジカルが固いスミノタウルスの一匹が、皇騎の一閃で倒れたのだ。
「ちょ!?え…なん…まじ…で?」
「この一閃で失せてほしかったが、まだ、やるか?」
言葉で圧を飛ばす皇騎の眼が、スミノタウルスたちの威勢が失せなかった。
まだ、突進の脅威を奮う行動に皇騎は、ある剣技を周囲の冒険者に見せることになった。
「最初にして最後とする。『月紅流・百花繚乱』!!」
その一言にして、剣の限界へと高昇る技。
それが、百花繚乱ともいえるのだろう。
だが、剣や刀の焼きが甘いと折れてしまう可能性のある諸刃の剣となる技でもある。
無数の敵がいたとしてもそれでも、折れなかった剣を見てあることに気づいた皇騎。
「月紅と同等の妖の業物か。刃こぼれもなしとは、妙なものだな。」
少し嬉しく感じている皇騎であったが、周囲の冒険者たちは、腰を抜かしていた。
言うまでもなく、切り刻まれて動けなくなったスミノタウルスたちは、あの連撃で骨もろとも砕かれることなくすっぱりと切れているせいか安らかに人間たちの糧になってくれるだろう。
「さっきの技は…ソードスキル。あの小僧、只者ではないな。」
そう、かつてこの世界にてある話を聞いたことがあったとおっさんが話し出す。
「かつて遥か昔の話だ。とある冒険者は、自分を転生者だと口にしていた。その者の力は、別世界の力をこの世界で具現化、もしくは引き出すことができるのだと。よもや、その力の名をこう呼んだ。“ソードスキル”だと。まさか、お前さんは…転生者だと、言うのか?」
異世界の昔となる書物に記述されている”ソードスキル”は、転生者にしか扱えない。
本来は、長い年月を経て取得のできる力だとおっさんは話す。
冒険者である三人を担ぎ抱えながらある街へと皇騎たちは、歩き出した。
その道中で話を聞きながらあることに納得をした。
「俺は、この世界で生きることを主に思い伝えます。旦那様、見守ってくださいね。」
夕焼け空が夜の空へと変わる瞬間、黄昏のような景色が永遠にと続いて欲しいと願うが一時というものは、どこか寂しそうな感じに見えるのだろう。
空が泣いているように見える、それを母国の言葉では、こう呼ぶのだ。
「紅の雫、と。」
異世界のことやこの異世界のありとあらゆる情報を知ることになるのは、街のとある場所で聞くことになった皇騎なのであった。
と、いうわけです。
作者のにわかな異世界ファンタジーを無理な戦国時代のキャラで自由自適な生活を送るラノベを書いてみました。
不手際な書き方や読者の読みたいであろう気持ちも深夜テンションで書いています。
申し訳程度の謝罪供述をしている私です。
どうか、こんな私の書いている作品を読んでくれた方々に感謝の気持ちともう少し、読みやすいように次回の話をもうちょっと読者向けの読み切りタイプを目指します。
短編の作品ですが、しっかりと一話で一区切りを取らせてもらいます。
これからも、この私の投稿作品を何卒、よろしくお願いします。