後悔はしていない。
後、全く関係ないしどうでもいいけどオリ主の名前は風鳴琴乃です。
苦手な方はご注意下さい。
「今日も疲れたよー!未来のご飯が食べたい〜!」
「はいはい、帰ったら作るからね。」
「わぁーーい!!未来のご飯〜〜!」
「もう…響ったら…。」
ーーキリキリ。
「うへぇ〜!今日も疲れたデース!!」
「そうだね、切ちゃん。」
「調〜〜!!」
「きゃっ…もう…切ちゃんってば…。」
ーーキリキリキリ。
「ふぅ…今日とて戦場における我が刃は溢れる事無し。常在戦場の心意気を失うことは無かったな。」
「そうね、今日もお疲れ様。翼。」
「お前もだマリア。己が身が自分1人だけの身で無いこと、常々忘れてくれるなよ。」
「……馬鹿。」
ーーキリキリキリキリ。
今日も今日とて、アルカノイズの危機を退け
S.O.N.G.へと帰還した装者達。
そこまでは良い、良いのだが…その後のいつも見ている光景に
彼女…雪音クリスはなんともむず痒い気持ちになるのだ。
故にクリスは、同じくむず痒そうな表情を浮かべるある少女に目配せをする。
クリスと少女の目が交差し、お互いの気持ちが繋がる。
(…いつものとこで。)
(りょーかい。)
そうして、2人はバレないようになんとも微笑ましいこの場から離れ。
今日もいつもの場所へ、リディアンの屋上へと向かうのだった。
「クリスちゃーん!!よかったらってあれ?」
「またいなくなってる…いつも何処に行ってるんだろう?」
「先輩達ー!また宿題を…またいなくなってるデース…。」
「うーん、どうしたんだろう。」
「む…また琴乃と雪音が何処かにいってしまったのか…。」
「もしかして…何かあったんじゃ。」
「心配だな…。」
…2人の行動がいつもバレバレである事を除けばだが。
季節は夏。
もうすぐ夏休みも近くなっている月ともあって夜の空には雲一つ無い
満点の星空が広がっている。
気温も夜という事もあってか涼しい風が吹き、2人の長い髪が揺れる。
「はい、冷たいのどうぞ。」
「ははっ、オッサン達の真似かよ。…冷たいのどうも。」
「ぶふっ…!に、似てないですねぇ。」
「う、うっせ!!」
「ふぅ……今日も。」
「あぁ…今日も。」
「せーの。」
「「家でやれよ。」」
奏者達の心配を他所にリディアンの屋上でお送りしているのはこんな感じのただの愚痴である。
何が原因で題材かは言うまでもないだろう。
どう言う経緯があったのかは彼女達自身にも分かっていないが気付けば
いつのまにか2人はこうやって偶にリディアンの屋上へと移動して駄弁り合う間柄になっていた。
細かい事は考えてはいけない。
ただ、そういう事があると理解して頂ければそれで良いのだ。
「まぁな…あいつらもきっと何か悪気がねぇ事はわかってんだ…けど。」
「わかりますよ…私もS.O.N.G.が2課だった時からいた身ですからねぇ…あの人たちがすっごい仲良しっていうのは知ってるんですけどねぇ。」
「すっごく甘酸っぺぇ。」
「わかりみ。」
彼女達とて、響と未来。切歌と調。翼とマリアの間には友情とはまた一味違う絆があるのは重々承知している。
だとしても、あれは少々彼女達には刺激の強いものであるのだ。
具体的に言えば、あの6人の前で飲んだコーヒーが一瞬ジュースと間違える程に甘く感じる程には。
「…まぁさ、あのバカはほら…。」
「…そうですねぇ。未来さんがいなかった結果が…。」
2人の脳裏にはマフラーを巻き、鋭い目をした響の姿が映し出される。
それと同時に、ある世界でとある少女がくしゃみをした。
「アレだからなぁ…ま、あたしも人の事言えねぇけどさ。」
「ん?何か?」
「な、なんでもねぇ!次!」
「次は…切歌さんと調さんですねぇ。といっても彼女達はずっと前からそれこそ施設の云々の時から一緒の2人ですしあれが彼女達の普通なんでしょうねぇ。」
「そーだな…あいつらもあっちのあいつみたいな事になってたらどうなってたんだろうなぁ。」
「さぁ…考えた事も無いのでなんとも。次行きましょう。」
「先輩達か…やっぱおんなじ先輩同士なんかあんのかね…一応、あたしも先輩なんだがな。」
「そーですねぇ、雪音先輩。」
「やめろ、なんかゾクゾクした。」
「酷いですねぇ。」
そこで一度、買ってきた飲み物を飲み干し息を吐く。
「…別に仲良くすんなって言ってるわけじゃねぇけどさ。もうちょっとほら…恥じらいってものをだな…。」
「ま、まぁほら。あの人たちにも色々な過去があって今なんですから。」
「分かってるよ。あたしもそしてお前も過去があって今があるんだ。
だから…まぁ、ああいうのも悪くはねぇとは…思うんだけどなぁ…。」
「まぁ、それに関しては全面的に同意しますし彼女達が仮にカップルだとしても私は祝福しますが…それはそれとして居づらい。」
「けど…。」
「ですが…。」
「「あの人たちが幸せならそれで良い。」」
「この結論ですよねぇ、いつも。」
「…そうだな。」
「ま、私はすこーし寂しいですけどねぇ…彼氏でも作ろうかなぁ。」
「なっ…!お前…!!」
クリスが問い詰めようとした次の瞬間。
「ならんぞぉーーー!!」
「げふぅ!!」
「させん!させんぞ!妹に嫁入りなどまだ早い!」
「し、死ぬ…。」
勢い良く屋上の扉が開き、翼が琴乃の腹へとタックル。
大凡花の女子高生が出していけない声を出しながら、受け身も取れずにゴロゴロ転がっていく。
「ちょっ!つ、翼さん!!?」
「先輩が吹っ飛んでいったデース!!?」
「お、お前ら!!?ま、まさか見てたのか!?」
「あはは…。」
「っ〜〜〜!!お前らぁーー!!」
「うろたえるなっ!!」
「やかましい!!」
クリスが唖然としている中、続々と屋上の扉から出てくる奏者達。
慌てふためくクリスに、更なる追撃が入る。
「そ、そういえば姉上…クリスさんも…言ってましたよぉ?」
「はぁ!?お、お前何言っ……」
その一言に奏者全員がクリスの方を振り向き、そして。
「ううう嘘だよね!?嘘だと言ってよクリスちゃぁん!!」
「だぁーー!離れろ、引っ付くなバカ!」
「クリス先輩に彼女が出来てしまったら誰に宿題を教えてもらえばいいんデスかぁー!!?」
「私たちを捨てちゃうんですか…?」
「宿題はマリアやらあいつに教えて貰えばいい…って違う!あたしは彼氏が欲しいと思った事はねぇ!!後、後輩を捨てるほどあたしは人間捨ててねぇ!!」
響、切歌、調に迫られもみくちゃにされるクリス。
その後ろでは翼とマリアがやれやれといった姿勢を保とうとしながら
その手は携帯で下手人となりえる者をパックアップしている。
その一方で未来は翼が離れたお陰で息を整え終わった風鳴の側にいた。
「ねぇ、もしかして…。」
「ええ、勿論。気付いていましたよぉ。ま、私も半信半疑でしたケド。
あ、ですけどあの台詞は…。」
「え、ほんとに?」
「さぁ〜?どうでしょうねぇ?」
「ほんとに?」
「あ…はい、嘘です。ごめんなさい…ですのでその笑顔はご勘弁を…。」
こんな、当たり前の日常と共に夜は緩やかに開けていく。
ーー少女達の笑みの声を響かせながら。
書いてて楽しかったので良し。
何か要望がありましたらどうぞ遠慮なく。
では。