Lostbelt No.8 「極東融合衆国 日本」 作:萃夢想天
ランキング5位に名前があったのを見た時は本当に驚きました。
これからも皆様にお楽しみいただけるよう努めて参ります!
前回のクリプター会議でキリシュタリアに叛意を示し、脱退を決意した
我らが主人公ゼベル・アレイスター。その行方はいかに。
それでは、どうぞ!
「あ゛あ゛ぁぁ~~~~~~~~」
やぁやぁ。只今の気分は、落下中にパラシュートが不調だと気付いたスカイダイビングのようなもの。ゼベル・アレイスターで~~す。はぁぁ、もうやだ。自分で自分を殴りたい。
「ワーッハッハ! なんだマスター、まだしょげているのか! 情けないな!」
「殿ともあろうものがへこたれるなど言語道断!
「………うるせぇ」
クリプター会議を終えてからずっとこの調子だ。いつまでも落ち込んでる俺の方が問題なのは分かってんのよ。でもさ、だからってあんなオチは俺の望んでたやり方じゃねぇのよ。
「はあ゛ぁぁ~~~~~~~~」
「ワハハ! なぁマスター、突っ伏している暇があるなら鍬を取り畑を耕すのだ!」
「分かってるよ……浪費できる時間が無いことくらい。でもさぁ……」
「ええい、煮え切らぬ! 腑抜けたならば某が一撃見舞ってしんぜよう!」
体をへし折るようにして頭をテーブルにつけて落ち込む俺に業を煮やしたのか、沸点の低いランサーが槍を手にとんでもないことを口走り始めた。いかん、コイツは躊躇いなくやる。
自分の行いに自分で落胆した様を見られたから殺されるとか、恥のミルフィーユじゃねぇか。
「わーった、分かりました! 落ち込むの止めます! これでいいか⁉」
「うむ。例え空元気であろうと、一度奮い立てば同じこと」
「……ったく。こんなアホみたいな死に方はゴメンだっつの」
仲間の健気な励まし(あわや大惨事)の甲斐あって、自己嫌悪に浸るのを無理やり終える。
ま、強引だったが諫めてくれた事には感謝しなきゃな。やり方選んでほしかったけど。
どうにか立ち直ることができた俺に、隣のソファーに腰をうずめる美女が笑いかける。
「あら。もう
「おまえ本当に俺のサーヴァントなんだよな?」
「ええ、もちろん。このフォーリナーたる妾の総ては、主人たる貴方のものですわ」
「さいですか」
妖艶な美女、フォーリナーが紅茶の香りを愉しんでいる。コイツ、俺の痴態を茶菓子代わりにして飲んでいやがるな? 三か月以上の付き合いだからな、性格の悪さもいい加減把握してる。
まともに取り合えば余計に疲れるだけと会話を遮断すると、面白くなさげに眉の形を変えた。
「妾は貴方のサーヴァント。転じて貴方は妾と共にある者。ならば妾の無聊を慰めるような働きを期待してしまうというのは、罪でありましょうか」
「
「残念。妾は
フォーリナーの弓なりに曲がった唇から、具体的な日数を言われて思わず唸ってしまう。
そう、俺がクリプター会議でキリシュタリアに脱退を宣言してから、既に三日も経っているのだ。
そしてその間、俺は彼女の言ったとおりに「あ゛~」だの「う゛~」だの喚き散らしていただけだった。ついさっきまでそんな感じだったんだよ。ごめんなさいねメンタルクソ雑魚で!
「だってよぉ……あんな形で別れるつもりなかったんだもん」
これに尽きる。ずっとぶーたれてた理由は結局コレだ。自分の行いに納得できなかった。
いや、今でもキリシュタリアは許せないぞ? オフェリアの事をああまで言う必要はなかったし、なんならもっと言ってやるべき事があっただろうに。その点では後悔してませんのよ俺は。
カドックが生きてたことにも触れなかったしよあの野郎。仲間が生きてたら、普通は連絡を寄越すだろ。俺がオフェリアにやったみたくカドックを救出してたんなら、それはそれで報告があって然るべきじゃないの。生きててよかったの一言も無し。初めてべリルを誉めたくなったわ。
問題はそこじゃなくて、別れ際よ。もっとスマートな方法を取れてりゃよかった話なのに。
「キリ公は好きじゃないけどさ、あそこまで酷く言うつもりはなかったんだよ」
昔っから人のことは見えてないし、振り返ることもしないし、カイニス送り込んで口封じするつもりみたいだし。それでも、それは俺がアイツを嫌う理由にはならないと思うんだ。
俺は人間が嫌いだ。今も変わってない。でも、
でもあんな言い方しちまったら、仲直りする余地もなくなっただろう。それこそ今更だしな。
やばい。また自己嫌悪が再発しそう。謝りたくてもどの面下げて行きゃいいのってなるし。
頭をまた抱えそうになったその時、俺たちのいる会議室に魔力が収束し始める。
「「「「 !! 」」」」
現在会議室にいるのは、俺とフォーリナー、そしてライダーとランサーの四人だけ。
セイバーは『計画』の進捗を議員や各所と確認していて不在。キャスターは別室でまた『観測』をしてもらっていてこちらも不在。三騎もサーヴァントがいるから何かあっても対処できると思いたいが、何者かの攻撃とは考えにくい。そう思って魔力の収束点を見やると、意外な人物がいた。
「ゼベル!」
「オフェリア⁉」
「私を忘れないでいただけます?」
そこに立っていたのは、三日前に生還を確認できたオフェリアだった。最初は幻覚か何かかと疑ったが、隣にコヤンスカヤもいるし本人だろう。しかし、だったらなおさら、意味が分からん。
「なんで此処に…?」
「それは……」
「私からご説明させていただきましょう。そんなわけで皆様、殺気はお控えください」
唐突に現れた二人に困惑するばかりの俺に、コヤンスカヤが説明の機会を求めてきた。
それと同時に、フォーリナーたちの警戒を解くようにも。いや、ソレはお前が悪い。
アポなしで本拠地に転移してこられたらそりゃこうなるわ。武器はそのままで説明よろしく。
「……信用無さすぎで肩身が狭いです。ただでさえよく凝ってしまう肩ですのに」
「必要のない言を囀るな獣。役目を終えたら妾の前より疾く失せよ」
「まぁこわいこわい。一応初対面のはずなんですが」
「………主人。この害獣を討つよう、ランサーに命じなさい」
やっぱりこうなったか。今まではフォーリナーが拒否ってたから遭わずに済んでたのに、いきなり来るからこうなるのは当然か。おーおー、みるみる機嫌が悪くなっていってるのが分かる。
だがコヤンスカヤと戦うのは賢くない。既に世話になってるから、余計に手は出せない。
それが分かっているからか、当の本人は殺気を浴びながらも余裕綽々な態度を崩していない。
「説明なら早めに頼む。そんで、これ以上話をややこしくしないでくれ」
「主人!」
「長居してほしくないんなら手早く済ませてもらうのが一番早い。違うか?」
フォーリナーもそれくらいは分かってるはずだ。力づくで排除しようとしない時点で耳を傾けるくらいの理性はあるんだし、ここは折れてもらうしかない。実際それが手っ取り早い。
爆発寸前レベルで機嫌を損ねたフォーリナーは、憤慨と同時に立ち上がっていたので、もう一度ソファーに腰を落ち着ける。こりゃ後が怖いな。どんな無茶ぶりをされるか想像できん。
こちらの様子を一瞥し、問題ないと判断したのか、ようやくコヤンスカヤが口を開く。
「ではご説明をば。今回オフェリアちゃんをこちらの異聞帯へお連れしました理由についてですが、これは彼女からの強い希望あってのものですので。まずそこは誤解なきよう」
「オフェリアが?」
「はい。彼女を北欧異聞帯から救出する際、ゼベルさんのセイバーさんのお力添えを受けましたが、そこで彼女とも取引をさせていただいたのです。これもその取引内容の履行とご理解いただけたらなー、と」
にこやかに語る彼女の話を聞き、隣に立つオフェリアの反応を見る。それでも変な反応を見せないことから、今の話がマジらしいのは分かった。つまり、この転移はオフェリアの意志だと。
だがそうなると理由に謎が残る。取引内容の履行だとか言ってるが、肝心のソコが明言されてないんだから分かるはずもない。そこを言及すべきかどうか迷うな。聞いておいた方がいいか?
「ああ、彼女の滞在についてはご心配なく。今回の護送はあくまで、オフェリアちゃんが貴方に伝えたいことがあったから行ったまで。それを済ませたらまたギリシャへとんぼ返り致します」
「……つまり、直接話をするためだけに、オフェリアを連れてきたのか?」
「ええ。話なら通信で済ませたらどうですと尋ねたのですが、当の本人がどうしても『逢いたい逢いたい』と乙女心をくすぐるものですから。一人の女としては、見過ごせませんでした」
「へ、変な事を言わないでコヤンスカヤ! そこまでは言ってないから!」
理由を言及すべきか迷っていると、向こうからその話題を引き出してくれて助かった。
要は何かしらの話があって、それを直接俺に伝えたいから、わざわざ日本異聞帯まで足を運んだわけか。そこまでしてオフェリアが俺に伝えたいことってなんだ? いや、待てよ?
「なぁ、オフェリア」
「ぅ……な、なにかしら?」
「その伝えたいことってのは、もしかして最初のレイシフトの時に言ってた話か?」
「っ~~~~~~~~~~!!」
ふと浮かび上がった記憶を呼び覚まして尋ね、彼女の反応をみて確信した。
間違いない。俺がずっと気になってたあの日の話を、こうして伝えに来たんだろう。
でも反応が妙だな。急に俯いて指が不規則に動き回ってる。いつものオフェリアらしくねぇ。
……え? まさか? 嘘でしょ、そんなことある? あの反応を見る限りほぼ………えぇ⁉
待ってくれ、待て、待ってください。いやいや、そんなわけないだろ。ねぇって。
だってあのオフェリアだよ? そりゃカルデアの頃は一緒に遊んだり茶会で談笑したり映画観たりしたよ。でも、それだけだ。特になんかしたわけじゃないし、特別なことだってしてない。
だから、そうだ。きっと俺のバカな勘違いだ。オフェリアが俺に伝えたいことがあるって…。
いかん。変に想像しちまったせいか顔が熱い。ええい、冷静になれ。今は下らん妄想に浸ってる余裕もないと叱られたばかりだろうが。またランサーに怒鳴られるなんてまっぴらだ。
「オーゥ。これはこれは……マスター、吾輩に内緒でこのような令嬢と蜜月であったとは!
隅におけないじゃあないか! 式はいつだ? 華やかなパレードを開こうではないか!」
「口を閉じてろラテン系! お前らみたいに軽いノリでいける人種じゃないんだ俺は!」
ライダーのやつ、余計な事を口走りやがって。最近になってライダーの宝具の発動条件クリアがかなり厳しい事が分かって、碌に働かせてないせいでかなり溜まってんのか?
このままだと収拾がつかないとこまで行きそうだ。なんとか話の方向を逸らさなくては!
痴態に羞恥をトッピングすることは避けねばと悩みあぐねる最中、ドタドタと自粛しない足音が会議室の扉に近付き、そのまま慌てた様子でノックも無しに政府関係者が飛び込んできた。
「し、失礼いたし———ヒィッ⁉」
ただ、よりによって機嫌の傾斜がほぼ直角レベルで最悪なフォーリナーがいたことが、タイミングの悪さを物語っている。そんなに睨んでやるなよ、黒服さんガチビビりしちゃったじゃん。
「騒々しい。妾を前に礼節を欠くとは何事です?」
「も、もうしわけ、ありませ……」
「産まれた時代に感謝なさい。世が世なら、すぐさまあなたを磔刑で処していますわ」
顔面が死人と同じくらい蒼白になってる黒服が流石に可愛そうだ。助け舟を出してやるか。
「で、ノックも忘れてくるぐらいだ。なんか急いでたんだろう?」
「あ、は、ハイ! アレイスター特別顧問、至急『皇居』に来られたしとの事です」
「なに? 『皇居』? こないだ行ったばっかりだろ」
泡を吹きそうになっていた黒服に尋ねたところ、思わぬワードが飛び出してきた。
なんでまた『皇居』なんだ? 前に行ってから二週間も経ってないんだが?
湧いて出た疑問をぶつけてみると、今度は無視できない情報がもたらされた。
「それが……『天皇陛下の
「………天皇、ねぇ」
その言葉をわざわざ使ってまで俺を呼ぶ、ってのはこの国の首相には出来ない芸当だ。
この異聞帯において日本国首相はあくまで「政治の頂点」であり、国のトップではない。
ましてや、存在すると言われているだけで実物を拝んだことのある人間は、かなり限られている。そんな天皇の名前を持ち出せるような大物の心当たりは、一つに限られてくる。
間違いなく、異聞帯の王が俺を呼んでいるのだ。
理由は分からん。分からんが、あの場所を動けない王が俺を呼び出すことには納得がいく。
なんで呼び出すのかが一番の問題点なんだが……しゃあない。ここは呼び出しに応じるか。
「…分かった。すぐに向かうと使者に伝えてくれ」
「りょ、了解しました! 使者団は皇居前にてお待ちしているとのことです!」
「あいよ」
了承の意を伝え、黒服が来たとき同様転げるように退室していくのを見送った。
さて、そうなるとこっちの問題をどうするかだ。オフェリアを待たせるのもどうかと思うが、天皇の名前を出してる以上は呑気にしてもいられない。どうするのが一番良いかね、この場合。
こういう時にキリ公ならさっと決断できるんだが、逆に俺は時間をかけちまう。
どうしたものかと結論を出せないまましばらく。案の定の優柔不断さに爪を噛みたくなる。
どちらを優先すべきか考え抜いていると、いつの間にか復活してたオフェリアが一言。
「自分の都合を優先してね、ゼベル。私の話は、後でもできるから」
「オフェリア…」
「急に押し掛けた私に非があるもの。それに、まだ心の準備が……」
最後の方がボソボソと縮んで聞き取れなかったが、俺の背中を押す内容だった。
ここまで来てくれた彼女を待たせるのも悪いと思うが、確かに俺が今優先すべきは異聞帯運営である。すまんな、オフェリア。おまえさんの話とやら、後でゆっくり聞かせてもらう。
「分かった。オフェリアがそう言ってくれて助かったぜ、ありがとな」
「ううん。本当に間が悪かったのは私の方だから。気にせず行ってきて」
「おう、そんじゃ此処で待っててくれ。ランサー! 命令だ、『彼女を護衛しろ』」
「承知!」
俺たちの本拠地として確保した国会議事堂会議室。警備も勿論あるが、それ以上に土地の関係上の守護も厚く、堅牢な要塞と化している。滅多な事じゃ害は無いと思うが、念には念を入れる。
ランサーにオフェリアの事を任せ、俺は会談中のセイバーと合流してから『皇居』へ向かった。
ゼベルが誰かからの召致を受け、この部屋を後にしてから、私は改めて周囲を見回す。
此処には、人の文明が確かにある。そう思わせる調度品や家具が部屋の至る所にずらりと並んでいるのだ。それも、特別な要求に応えた品であろう、豪奢にして華美な装飾に塗れていて。
事前にコヤンスカヤから聞いていたこの異聞帯の様子とのギャップに驚かされた。
「………さて。本当なら依頼人であるゼベルさん当人と話をつけたかったのですが、急用が入ったとあっては致し方ありません。彼のサーヴァントである貴女に肩代わりしてもらいましょう」
「妾の主人から話は聞いておる。
「さっすがクリプター随一の常識人! 話が早くてホント助かりますわ」
見るだけで高級品と分かるソファーに腰を下ろした私の目の前で、コヤンスカヤと彼のサーヴァントが何やら話し始める。彼が常識人と呼ぶに値するかどうかはさておき、代金の支払い?
私と同じように彼も、コヤンスカヤと何らかの商談か取引をしていたのかしら。
どうせ彼が戻るまで出来ることは無い身だし、手持無沙汰に話を聞いていてもいいでしょう。
「ではではさっそく、お支払いの方を」
「…………ッ」
コヤンスカヤが普段浮かべている営業スマイルとやらをみせると、反比例するかのようにゼベルのサーヴァント(確かアサシンだったはず)の顔に憤怒の形相が浮かび上がってきた。こ、怖い。
視線だけで宝具級のダメージを与えられそうなアサシンの足元から、黒い波紋が広がる。
ゴボゴボとあまり耳障りのよくない水音が立ち始めたと思った瞬間、ナニカが這い出てきた。
「なにゆえ、妾の仔らを貴様なぞに譲り渡さねばならぬのだ…!」
「そういう契約ですので、ご理解くださいまし。同意したのが他ならぬあなたのマスター
ですからね、苦情はそちらに願えます?」
「………妾の仔らを何に使う腹積もりなのだ」
「特に理由などございません。コレクターとして集めておきたくなった、程度の欲ですわ。
本来なら異聞帯固有の魔獣や生命体を蒐集するのですが、此処には全くいないんですもの」
「忌々しい! 許せ、我が愛しい仔……」
直視するのも憚られるような、悍ましい生物がすぐそこにいる。その事実だけで呼吸が苦しくなりそうだけれど、何とか耐えることができた。
そう。今や私の右眼にあった魔眼はその機能を完全に停止している。役目を果たそうと奮起した結果なのだから受け入れられるけど、長年在ったものが急に無くなると喪失感を嫌でも覚える。
彼が誉めてくれた目はもうなくなった。でも、彼は私の眼の価値など気にしていないのだ。
今度は隠していた右眼だけではなく、私という存在総てにあの言葉をかけてもらいたい。
吐き気や眩暈を覚えたけれど、それを耐えているうちに取引が終了したようだ。
いつの間にか足元にいた、あの言語化できない生きた混沌のような生物は、どこにもいない。
何らかの方法でコヤンスカヤが回収したのだろうと考え、ほっと安堵の息を漏らす。
「はい、確かに納品を確認いたしました。数も質もバッチリ、めぼしいもののないこの異聞帯で唯一成果らしい成果を得られたということで、ここいらで私は観光にでも行って参ります」
「………貴様の身を案ずる気など妾にはないが、正気か?」
「たかが視ただけでダイス振るほど柔じゃございません。視察も大事な仕事の一つですし」
「どこで野垂れ死のうと構わぬが、我が主人の邪魔立ては許さんぞ」
「ご安心を。お得意様のゼベルさんにちょっかいだすほど、ガバな危機管理能力では
ございませんから。正直申しまして、異聞帯の王に目をつけられたらマジでヤバいので」
どうやら話の流れから察するに、コヤンスカヤはゼベルが当分戻らないと考え、異聞帯の様子を見てくるつもりらしい。過去に此処へ来ている彼女が言うには、「最も平和な異聞帯」とのことだったけれど……心配する必要もないわね。私にできることなんて無いし、ゼベルを待ちましょう。
そして、彼が戻ったら、今度こそ伝えるの。
あの日、優しさに甘えて踏み出すことができなかった一歩を、こちらから歩み寄る。
「———はやく、帰ってこないかな」
思わずそう呟いてしまうほどに、彼の帰還が待ち遠しい。
いかがだったでしょうか?
奇しくも本日1月22日は、萃夢想天の誕生日でして。
そのうえなんと、推しのVtuberが見事3D化を御披露目なさいまして。
さらにさらに御披露目配信を記念してFGOのガチャを回せば念願の殺処分先生が!
人生最高の日でした。
次回をお楽しみに!
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