一体どんな結末になるのか楽しみです!皆さんもお見逃し無く!
ではG編前の小話をどうぞ!
《セイバーさんのお仕事》
ごきげんよう皆さん、セイバー(人格一般人の私)です。
今回は
まず、月の欠片を処理するため[
私が倒れた後は響ちゃん達が所属している[特異災害対策機動部二課]って所に保護されて治療を施された。なんでも割りと危険な状態だったらしい。聴いてちょっとゾッとした…。
治療を終えた私はなんと一週間も眠っていた。道理で起きた時お腹がペコペコな訳だ。
私が目覚めた後、色々な検査を受けようやく一段落と言うところであのガチムチの赤髪の人こと[風鳴 弦十郎]さんがやって来て現状を教えてくれた。
何でも月の欠片の落下は[ルナアタック]と呼称され、私が放った[
表向きは日本の最新兵器によって破壊された、政府関係者には
で、ここからが本題なんだけど。弦十郎さんに私の正体を喋った。いや厳密には色々違うかな?
私がアーサー王って点でだけ喋った。まぁ弦十郎さんもあらかた予想は付いてたらしいんだけど。そりゃそうだよねおもっきし[
それからセイバーの身の上(なんで性別が女なのかとか)や経緯(なんでこの世界にいるかとか)を話した。弦十郎さんは「にわかには信じがたい」と言っていたけど最終的には全部信じてくれた。
それで今後の身の振り方についての話しになったんだけど、私は二課にほぼ強制的に協力することになった。
まぁ仕方ないよね。そもそも[
そんな訳で私は二課に所属のエージェントとなった。
バイトについては店長に直接辞める事告げた。メッチャ引き止められたけど。
「お願い!今ウチ
て言われた。出番って何の話し?
その後、怪我が完治して初の二課での仕事内容だけど…
「クイズ番組ですか?」
「はい…」
翼さんのマネージャー見習いだ。弦十郎さん曰く…
「非常時に奏者と共に現場に向かうなら出来る限り近くにいる方が都合が良い。なにより君はこの仕事に向いてると俺の直感がそう言っている!」
とのことだ。直感って…、
それでそのまま翼さんのマネージャー見習いとして勉強をしていた。先輩マネージャーの緒川さんはとても親切で分からないところはキッチリ的確に教えてくれるので覚えるのにも苦労は無かった。私としても生前のOL時代に培ったスケジュール管理と書類処理が大いに役に立った。弦十郎さんの直感って当たるんだな…。
で、今回緒川さんから仕事の上達具合を見るために出演番組を一つ取ってきて欲しいと言われたので早速実行して先ほどの会話に至る。
「再来週分の放送のゲスト枠がまだ決まって無かったらしくそこにツバサを滑り込ませた次第ですが…」
いや何やってんだよ私!翼さんアーティスト一本でやって来てる人だよ!出るとしてもドキュメントとかがギリだろ!何思いっきりバラエティーの番組取ってきてるんだよ!ほら緒川さんもさっきからなんか神妙な表情で「ふむ…」とかしか言ってないし!
「やはり歌姫であるツバサには似合いませんよね…。番組側には私から連絡を入れて無かったこt」
「良いかもしれませんね」
「…え?」
え?どゆこと?
「宣伝はさせてもらえるんですよね?」
「…あ、はい。番組内で一分間の新曲の宣伝時間を出演条件にしました」
「なら問題無いと思いますよ」
緒川さんは何時ものハンサムスマイルで答えてくれる。え、マジで大丈夫?
「今までの僕の主観では無かった着眼点ですし、これを期に翼さんの新しい部分が光かもしれませんしね。指令がセイバーさんをマネージャーにしたのは大穴かもですね」
緒川さん凄く嬉しそう。
その後、緒川さんの巧みな話術で出演をOKしてしまった翼さん。
『常在戦場』って一般常識だっけ?
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《セイバーさんの食事事情》
私が二課で仕事をし始めて数週間。ようやく仕事にも慣れてきている頃の帰り道。
「あ!セイバーさーん!」
何やら呼び声が聴こえたので振り向いてみる。
響ちゃんとその友達の未来ちゃんが小走りにこっちに来ていた。
「ヒビキにミク、今帰りですか?」
「はい、そうです!」
「こんにちはセイバーさん」
元気の良い響ちゃんとおしとやかな未来ちゃん。う~んこの二人バランスが良い。
「実はこの後ご飯食べに行くつもりなんです!」
あぁ~そう言えばこの二人学生寮で暮らしてるんだっけ?なら晩御飯とか外食の方が楽なのかな。
「もし良かったらなんですけど、セイバーさんもご一緒しませんか?」
「あ!良いね未来!セイバーさん一緒行きましょう!」
「私が?しかし…」
「私は気にしませんし、響は一度言ったら聴きませんから」
何だろう…、未来ちゃんのなんか諦めた声からしてかなり苦労してそう。ここで断ったらなんか後味悪いし…。ちょうど私も今日のご飯どうしよっか考えてたしね。
「なら、ご一緒させて貰いましょう」
「やったー!実はオススメのお店がありましてね!」
そうして響ちゃん達に連れて『ふらわー』と言うお好み焼き屋に入った。流石は現役女子高生。オススメと言うだけあってなかなか美味いお好み焼きを出してくれる。
そうしていつの間にか大玉十皿目を完食してた時、
「へいき…、へっちゃr」
ガチャン!
「響!?ちょっと響大丈夫!?」
響ちゃんがカウンターに突っ伏した。なんか私の食べっぷりに対抗心を燃やしたのか私と同じペースで食べ続けてたら五皿目でこうなった。
「おやおや、あの響ちゃんが負けるなんてね~。アンタ見かけによらずよく食べるね~。その細い体の何処に入っていくんだか?」
「それも致し方ないことです。ここのお好み焼きがあまりにも美味なので箸が止まることを知りません」
「おや、嬉しいお世辞だね」
実際美味しいからメッチャ食べてるんだよね。値段も学生に優しく設定されてるし、響ちゃん達がオススメと言う訳だ。当の本人隣で気絶してるけど…。
「さて、では十一皿目と参りましょう。店主、小麦粉の貯蔵は十分か?」
「フッ…、思い上がったね…外国のお嬢ちゃん」
結局三十皿くらい私一人で食べた。
その翌日、店主のおばちゃんは筋肉痛で臨時休業した。
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《セイバーさんの世話焼き》
ピンポーン
ある日の事、私はある人物の家の呼びベルを鳴らしていた。
「んだよ、また来たのか?」
「えぇ来ました」
家の亭主はやや呆れ顔で玄関を開け私を招き入れる。でも何となく嫌って顔じゃないんだよね。
「別に合鍵持ってんだから勝手に上がって良いのによ」
「そうはいきません。親しき仲にも礼儀ありです。貴女がいるのなら必ず呼びベルは鳴らしますよ」
「…そうかよ」
ちょっとぶっきらぼうに答える。でも良く見ると耳がほんのり赤くなってる。素直じゃないな~。
私はそのまま亭主の案内で台所まで案内される。
う~ん、使った痕跡全然ないな~。また外食三昧だったのかな?
私は予め買っておいた食材を広げ始める。
「んで、今日は何作るんだよ?」
「それは出来てからのお楽しみと言うことで」
「んだよ勿体ぶりやがって」
「料理は待つのも楽しみの一つですよ」
今の会話で分かったと思うけど。私はここの亭主に料理を作りに来ている。それも割りと頻繁にだ。理由は単純、当人が全く料理をしないからだ。
ある日ふと聴いてみたら毎日三食外食と言ったのでそれじゃ栄養偏るだろってことで私がお節介を焼いているのだ。
最初は
フッフッフッ、これでも毎回調味料を調整して味の好みを調査していたのですよ。
そして本日の献立は野菜たっぷりオムライスだ。
「アム…アム…、まぁ悪くねぇんじゃねぇか」
「それは良かったです」
この子の「悪くない」は普通に美味しいの意味だ。その証拠にお皿の上のオムライスがみるみる無くなっている。うん嬉しいね~、そんなに喜んで貰えるなんて作った甲斐があるよ。
ただ許せないこと一つがある。
「クリス、もう少し丁寧に食べられませんか?」
「なっ!?しょうがねぇだろ!前にも言ったがチビの時から戦地に居たから礼儀作法なんて知らないんだよ!」
そうは言ってもな~。お皿周りご飯メッチャ飛んでるし。口の周りケチャップでベタベタだし。何よりスプーン持つって言うか握ってるよね。
とりあえず今後は礼儀作法も教えてあげよう。
と考えつつ私はナプキンでクリスちゃんの口を拭いてあげるのだった。
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《セイバーさんのお給料》
本日は給料日。働く人誰しもが心踊る日だ。かく言う私もメッチャ心踊ってる。
で、通帳の中見てみると…
「…ファ!?」
えちょ、どゆこと!?何この金額!?
待て待て待て、落ち着け私。こんな時はプッ○神父を見習って素数を数えろ。素数は一と自分の数でしか割れない孤独の数字。
一、三、五、七、九、十一…
いやいやそれは奇数だバカ!
ともかく現状確認だ。後ろから0の数を数えよう。何かの間違いかもしれないし。
一、二、三、四、五、六、七…
うん、間違いなくあるな…。
うへぇ~…マジか。嬉しいさよりも恐怖が沸いてくるよ。確かにノイズを倒すために命掛けの戦いに身を投じてるけどだからってこんなに貰えるの?権力怖っ!
でもまぁ貰えるモノなら素直に喜んで貰っておくべきなのかな?
あれ、なんかそんな風に考えると不思議と落ち着いてきた。
ふぅ~、取りあえずコレをどうするかだな。食費はコレだけあれば一月持つだろうし、他の生活費に関しても二課から少し(一般的な少しじゃないけど)出して貰ってるから心配がないね。
となるとほとんど趣味に使えるのか~。て言っても私
あ、そう言えば前々から欲しい物があったわ。でも私一人だと良くわからないし詳しそうな人に聞いてみるか。
「で、私の元に訪れたと」
「えぇ。ツバサならバイクに詳しいと思いまして」
そう。今私が欲しい物はバイクだ。二課に所属する前から何か移動手段が欲しいと考えていて真っ先に思い付いたのがバイクだった。まぁセイバーも/Zeroで乗ってたしいけるだろって感じで。
「今後、ノイズ退治で使う機会がある筈なので今のうちに取ろうと思いまして」
「確かに。普段仕事で一緒にいるセイバーと足並みを揃えて現場に向かうなら良いかもしれないな。それでどんなバイクがいいんだ?」
「そうですね…。大きくても良いのでとにかくすぐに現場に迎えるだけのスピードの出るモノがいいですね」
「…それなら一台しかないわね。私が仕入れておくので、セイバーは免許などの事を指令に相談してはどうか?」
「分かりました。ではバイクの方はお願いします」
その後、弦十郎さんに相談し二課内で免許が取れるように教習を設けてくれることになった。ついでだからバイクの他に普通免許の方も取れるようにしてもらった。教習って言ってもほとんど一般常識の問題だったからすぐ分かり、実地試験についても[騎乗]スキルのおかげでスイスイ行き、特に苦労もなく免許は取れた。
で、バイクの方はなんだけど。
完全に/Zeroでセイバーが乗ってた
試しに乗ってみたら教習用のバイク何かとは比べ物にならないくらいメチャクチャ運転しずらかった。それでも乗れてたのは[騎乗]スキルのおかげだと思う。
ちなみに仕入れ主の翼さんはちょっと走らせた後転けてた。
次回G編突入です!