昨日は大変でした。
まさか台風来てるのに会社来い何て言われるとは思わんかった。
仕事終わりはほぼ駅に泊まりの状態でした。
( ;´・ω・`)
まぁ私の愚痴などどうでもいいですよね!
それでは続きをどうぞ!
マリアさんと一定の距離を置いて剣を構える私と翼さん。取りあえず観客に被害が出る事態と翼さんがシンフォギア装者であることがバレる事態はなんとか免れた。
「いざ、推して参る!!」
翼さんがマリアさんに仕掛ける。マリアさんは数回の斬撃をかわし、軽い跳躍と共に黒いマントで翼さんを攻撃してきた。
「はぁぁぁ!」
ガキュン!
私はそれを[
ドスッ!
「グッ!」
見事に蹴りが命中し顔を歪めるマリアさん。蹴られた衝撃を利用してこちらとの距離を取る。どうやらモロに入ったらしくお腹を押さえながら少しフラついている。
「ツバサ、アレはもしや?」
「あぁ、間違いない。嘘八百などでは無い、正真正銘本物の聖遺物[ガングニール]だ」
やっぱりか。ギアの一部とマントを弾き返した時に感じたけどアレはガングニールみたいだ。響ちゃんと訓練する時にギアと[
「…フッ、ようやく御墨を付けてもらえたようね…。そう、これが私のガングニール!何者をも突き通す無双の一振り…!」
マリアさんがそう答える。ただあんまり無理しない方がいいと思うよ?一応後で捕まえる為に手加減はしたけどサーヴァントの蹴りなんて普通だったら悶絶ものだし。現に今のマリアさん冷や汗出して苦しそうだし相当痩せ我慢してるのがしみじみ見て取れるし。
「だからとて、私が引き下がる道理などありはしない!」
う~ん、翼さん気づいてないのかな?うん、多分全然気づいてないね。マリアさんの痩せ我慢で騙されたのかな?でもまぁ、一回気絶させた方が良いのかもね。響ちゃん達がヘリでこっちに来てくれてるけど、あんまりこの状況が長引くのもよろしくない。
仕方ない、悪く思わないでくださいねマリアさん。
私は翼さんに目線を送る。翼さんもそれに気づき私を見る。数秒の沈黙の後、翼さんが頷く。三ヶ月近く一緒に仕事をしていたんだ。目線で会話なんて雑作もない。
[
マリアさんも黒いマントで防御してるけど先程までの俊敏さは感じられない、まだ私の蹴りのダメージが残っているからだろう。なら好都合だ、反撃も後退も出来ないようにとにかく間髪入れずに速い攻撃を続ける。
その隙に翼さんは二本の刀を取りだしそれらの柄頭を繋ぎ会わせ双刃刀の状態にし、それを回転させる。やがて刀から炎が上がり始め、それと同時に翼さんは足に付いているギアでホバー移動しながらこちらに接近してくる。
私はマリアさんの頭上を飛び越えるように飛び、タイミング良く翼さんの攻撃に繋げられるようにする。そしてそのまま私の攻撃で動けずにいたマリアさんに斬撃を与える。
【風輪火斬】
攻撃は確実に入ったものの、マリアさんは今だ健在。どうやら私の攻撃が激しすぎた為にマントを防御一点に集中させていたようだ。だけどそこから翼さんの二撃目が迫ってくる。
「話はベッドで聞かせて貰う!!」
翼さんがマリアさんに接近している瞬間、私の[直感]スキルが何かを感じ取った。
この感じ…上か!
私は足の裏に[魔力放出]を施し一気に跳躍する。
上空には恐らくシンフォギアと思われるモノを身に纏っているピンク色と緑色の子がいた。ピンク色の子は頭に付いているツインテールみたいなギアを展開して何かしらの攻撃をしようとしていた。
「えっ!?」
突然私が跳んで来たのに動揺したのかピンク色の子の顔が困惑に染まっている。私はそのまま[
ドボゥ!
「コホッ!?」
[
「調っ!?」
後ろにいた緑色の子に動揺が走っているのが見えた。私はすかさずピンク色の子を踏み台にして再び跳躍し緑色の子の頭上を取る。[
「やぁぁぁ!」
「ぐう!!?」
緑色の子は動揺からか鎌っぽい武器を横に持ちガードの体勢を取った。だけどそれは悪手だ。
私が振り下ろした[
ピンク色の子もさっき踏み台にした時におもいっきり踏み込んだから緑色の子と同じくステージ上に向かって叩き付けられている。
「調!切歌!」
マリアさんが二人向かって名前を叫んでいた。やっぱりこの二人は協力者だったか。
「私を相手に気を取られるとは!」
動揺しているマリアさんに翼さんが迫る。
ザシュン!
翼さんの攻撃がマリアさんに直撃し、その衝撃でステージ上に叩き込まれた二人の元に吹き飛ばされるマリアさん。
で、ここでちょっと予想外の事が起きた。
「どしゃ降りの十億連発!!」
【BILLION MAIDEN】
「おぉぉぉ!!」
ドガシャン!!
ヘリでこっちに急行していたクリスちゃんと響ちゃんがこのタイミングでやって来た。そしてクリスちゃんが両手のガトリングで三人に弾丸を浴びせる。マリアさんはマントを広げ、倒れている
うん、なんか知らん間に合体攻撃みたいなの出来ちゃった…。
ここで第三者から見た光景を私なりに説明しよう。
まず響ちゃん達無傷シンフォギア装者と私を含めた四人。で、あっちは全身ボロボロで満身創痍のマリアさん達シンフォギア装者三人。
…なんだろう。端から見たら私達の方が悪役じゃない?世界に宣戦布告したのあっちだよね?
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「止めようこんな戦い。今日出会った私達が争う理由なんて無いよ!」
響がそうマリア達に告げる。だが[月読 調]はまるで親の
「そんな…綺麗事…をっ!」
「綺麗事で…戦うヤツの言う事なんか…信じられるもんか…デス!」
調と[暁 切歌]はセイバーから受けたダメージを歯を食い縛りながら耐え、響にそう言い放つ。
「そんな…。話せば分かり合えるよ。戦う必要なんk」
「偽善者…。この世界には…貴女の様な偽善者が…多過ぎる…!」
【α式 百輪廻】
調は頭部に付いているアームドギアを展開し小型の円盤状ノコギリを響に向け射出してくる。響に迫り来るノコギリを前に出た翼は刀を回転させる事で防ぐ。
「何をしている立花!」
翼が響に大渇する。その間にクリスは両手のガトリングでマリア達三人を射撃する。三人は散開することでそれを避け、跳躍することで回避した切歌はそのままクリスに接近し鎌で攻撃してくる。
「近すぎんだよ!」
クリスもまた跳躍することで鎌の攻撃を回避しアームドギアをガトリングからボウガンに変更し切歌に向け矢を放つ。切歌はそれを弾いて無効にするが、視線が上空のクリスに向いていたため[魔力放出]で懐まで急接近してきたセイバーに気付かなかった。
「やぁぁ!」
「っ!?」
ガキュン!!
セイバーの接近に間一髪気付いた切歌は鎌で防御するも重すぎる一撃と衝撃に耐えられず再びステージ側に吹き飛ばされる。
「この…調子に乗るなデス!!」
【切・呪リeッTぉ】
吹き飛ばされながらも何とか体勢を立て直した切歌は三日月の刃をセイバーに向け飛ばす。
だが…
「フンッ!セイッ!」
セイバーは意図も容易くそれを砕き、再び[魔力放出]で切歌に肉薄する。技を砕かれた事による動揺から、すぐに行動が出来なかった切歌は棒立ち同然だった。そこに懐に入ったセイバーが切歌の首筋を狙い[
バジャン!
「かはっ!?」
首に大きな衝撃を受けた切歌はそのまま倒れ伏す。
「どうやら其れなりの戦闘訓練は受けている様ですが、まだまだ未熟ですね」
セイバーは[
一方響の方は…
「私は困っている人を助けたいだけで…、だから!」
「それこそが偽善!痛みを知らない貴女に、誰かのため何て言って欲しくない!!」
【γ式 卍火車】
調は大型の円盤状ノコギリを響に向け射出する。偽善と断言された響はショックで動けずにいた。
ガキュン!バシュン!
そこにセイバーが響の前に立ちはだかり二つのノコギリを[
「ヒビキ!しっかりしなさい!今は戦闘に集中するのです!!」
「は、はい!」
セイバーが響を奮起させた後、[魔力放出]で調に肉薄する。
調は頭部に付いているアームドギアを変形させ大型の円盤状ノコギリを展開させセイバーに攻撃する。
「邪魔しないで!私はあの偽善者を!」
「なぜ貴女はヒビキを偽善者と断言出来るのですか?」
「そんなの決まってる!アイツは何も知らない!綺麗事を並べてるだけで何も背負ってないヤツに誰かを救うなんて言われたくない!!」
「では問いましょう、貴女はヒビキの何を知っているのですか?」
「そんなの知らなくてもわk」
「知らなくても分かるなんてモノはありません!」
セイバーは調の頭部に付いているアームドギアの関節部分を破壊しノコギリを無力させる。
「貴女は言いましたね。痛みを知らない
「そ、それは…」
「知らないことは罪ではありません。しかし知ろうとしないことが罪なのです。ただ上っ面だけで人を判断しそれを偽善者と罵る貴女こそ偽善者以前の邪悪と知りなさい!」
「ぐうぅ!!」
調はセイバーの言葉を認めたくない思いからスカートをノコギリに変化させまるでバレエのスピンの様に接近しセイバーに攻撃を仕掛ける。
【Δ式・ 艶殺アクセル】
セイバーは[
「はぁぁぁ!」
ガキュン!
下段に構えた[
「カハッ!」
背中からの衝撃に気絶しそうになる調。
調はその姿に恐怖しながらもこの状況をどうするかを模索していた。
その時であった。
突如ステージの中央が光出し、そこから薄緑色の巨大ノイズが現れた。
「うわぁ…何!?あのでっかいイボイボ…!」
「増殖分裂タイプ…」
「こんなの使うなんて…聞いてないデスよ!」
双方共に予想外の事だったため一時的に戦闘が停止していた。
「マム?」
『三人共退きなさい。余りにも
「分かったわ」
マリアは両腕のギアを連結させそれを槍に変化させる。そして槍の先端を大型ノイズ向けエネルギー弾を放つ。
【HORIZON†SPEAR】
エネルギー弾は大型ノイズに命中し、爆散したノイズの破片が会場中に飛び散る。
その隙にマリアは調と切歌を担ぎ撤退する。
「ここで撤退だと!?」
「せっかく温まってきた所で尻尾を巻くのかよ!」
翼とクリスが悪態をつく。すぐに追跡したい所だが目の前の状況がさせてはくれなかった。
飛び散ったノイズの破片は一つに集まろうと動いていた。
翼がノイズを切り裂くも、むしろ増殖させ数を増やしていた。
「こいつの特性は増殖分裂!」
「ほうっておいたら際限ないってわけか。このままじゃ
冷静にノイズの特性を分析する翼とクリス。そこに緒川の通信が入る。
『皆さん聞こえますか!?会場のすぐ外には避難したばかりの観客たちが居ます!そのノイズをここから出すわけには…』
セイバーの活躍により会場の中から避難できた観客達であったが、外に出た後の避難誘導が今だ滞っており多くの観客が立ち往生の状態であった。
「迂闊な攻撃では増殖と分裂を
「どうすりゃいいんだよ!?」
「絶唱…、絶唱です!」
方法を模索していた中、響がそう提案した。
「あのコンビネーションは未完成なんだぞ!?」
「増殖力を上回る破壊力にて一気殲滅。立花らしいが理には適っている」
「おいおい本気かよ!?」
クリスが不安要素に疑念を抱く中、増殖を続けるノイズ。すでに一刻の有余もない状況であった。
「では私の力も合わせましょう」
「セイバーさん?」
そこに沈黙を保っていたセイバーが声をかけた。
セイバーは[
「
「今は一刻の有余も無い。それでゆこう!」
各々が顔を見合せ同意する。響達三人は手を繋ぎ始める。セイバーは彼女達の前に立ち[
「行きます! S2CAトライバースト!」
響の掛け声と共にセイバーは構えていた[
「「「Gatrandis babel ziggurat edenal
Emustolronzen fine el baral zizzl
Gatrandis babel ziggurat edenal
Emustolronzen fine el zizzl」」」
「この剣は太陽の映し身!
もう一振りの星の聖剣!」
響達が絶唱を歌い始めセイバーが詠唱を唱える。
「スパープソング!」
「コンビネーションアーツ!」
「セット!ハーモニクス!」
「あらゆる不浄を清める
絶唱のエネルギーが響一人に集中し、[
「
セイバーが[
「今だ!」
「ヒビキ!」
「レディ!」
響は腕のハンマーパーツを連結させ右腕にエネルギーを集中させる。
「ぶちかませ!!」
「これが私達の…!絶唱だぁぁぁぁぁぁ!!!」
そしてそのまま右腕を大型ノイズに叩き付け、絶唱によって得られたエネルギーを全て解放する。解放されたエネルギーが虹色の竜巻となり天に上る。
大型ノイズの撃退後、各々がギアを解除していく中、響がギア解除後にその場に座り込んでしまう。
「無事か!?立花!」
「へいき…へっちゃらです…」
「へっちゃらなもんか! 傷むのか!? まさか、絶唱の負荷を中和しきれなくて…?」
翼達が響に駆け寄る。しかし響が座り込んでいたのは絶唱の負荷によるモノではなかった。
「私のしてることって偽善なのかな…?胸が痛くなることだって知ってるのに…」
響は調の一言に心を痛め涙していた。
「ヒビキ」
そこにセイバーが膝を付き響と同じ目線になって優しく語りかけた。
「セイバーさん…?」
「貴女に問います。あのシラベと言う子は貴女を 偽善者と言いましたね?では貴女は今までの善行に何か野心はありましたか?」
「…無かったと思います。私はただ誰かを助けたくて…」
「では
「…止めません。きっと止めません」
「ならば突き進みなさい。例えそれが偽善であってもそれを突き通す覚悟が必要です。ヒビキ、貴女はいざという時、覚悟の出来る者と私は知っています。ですからどうか迷わず突き進みなさい」
「…はい!」
セイバーの激励に少しだけ心を持ち直す響。
「そしてもう一つ」
セイバーは徐に響を抱き寄せる。
「え…あの、セイバーさん?」
「人間、本当に苦しい時は溜め込まず泣いていいのです。もし私のお節介でなければ私の胸で泣く事を許します」
そのセイバーの言葉に響は再び涙する。顔をセイバーの胸に押し付け声を押し殺して泣き続けた。それを翼とクリスは暖かい表情で見守るのであった。
セイバーがマリアさんを滅多打ちにするシーンはGoogle先生で「セイバー ランサー gif」と画像検索すると出てくる速度ぐらいです。
そしてなんといつの間にかこの作品のお気に入りが1000人を超えました!こんな駄文と作者(茶久良丸)の妄想で出来た作品をこんなにも好んでくれる人がいるなんて感激です!これからも頑張って書くので今後ともよろしくお願いいたします!