優しい嘘つきのIS奮闘記 《完結》   作:乙女座

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ダレカタスケテー


和解と心の変化

「一年一組の代表は織斑一夏くんで決定です!あ、一つながりでいい感じですね。」

 

「へ?山田先生……ちょっといいですか?」

 

おかしいなぁ。なんか俺の名前が出たような。

 

「はい、織斑くん。」

 

「何で俺なんですか?セシリアが勝ったんじゃ……。」

 

「それは……。」

 

「わたくしが辞退しました。」

 

後ろから声がして振りかえるセシリアが立っていた。昨晩にお互いに謝罪して仲直りできたのは良かった。

 

「代表候補生でありながらあの様な失礼な態度。皆様にも多大な迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。」

 

セシリアが頭を下げてみんなに謝る。昨日から何だかんだ吹っ切れたように思っていたけど、何だろう……大人になった?

 

「大丈夫だよ。オルコットさん。」

 

「そうだよ。もう終わったことだしね。」

 

「そーだよー。セッシー。」

 

周りの声は暖かいものだった。セシリアも少し涙ぐみながらありがとうと言っている。それをバーニィが微笑みながら見ていた。バーニィお前だな、セシリアをそこまで大人にさせたのは!

 

「では、代表は織斑でいいな?」

 

どこからともなく千冬ねぇが出てきた。どこにいたんだよ。まぁ、代表はいいけど……。

 

「俺はやってもいいけど。でも、オルコットが辞退したならバーニィでもいいんじゃないのか?結構いい戦いしてたし。」

 

ある意味バーニィの方が俺より強いような気がする。

 

「俺はいいよ。だって専用気持ちが二人もいるんだからどっちかがなればいいさ。」

 

バーニィはいいと言っている。ならやるだけやってやる。

 

「わかりました。やります。いや、やらせてください。」

 

もう前の俺とは違う。力をてに入れたんだ。やっと守られるではなくて守れる立場に成ったんだ。責任をもってやらないと。あの時の俺とはちがう。

 

「フッ……ならクラス代表は織斑で決まりだ。いいな?」

 

「「「はい!!」」」

 

この力……無駄にはさせない。

 

 

 

 

放課後の食堂。そこで織斑一夏のクラス代表就任パーティーが行われていた。

 

「じゃあみんな!織斑くんのクラス代表就任を祝ってかんぱーい!!」

 

「「「「「「かんぱーい!!」」」」」」

 

人数が明らかに多いこのパーティ。完全に一組以外がいる。

 

「織斑くんのクラスで良かったよ。」

 

「「ほんとほんと」」

 

もはやただ騒いでいるだけのような状態であった。一夏は中央で女の子からもみくちゃにされたり箒に叩かれたりしている。

そんな中一人の女子生徒が一夏に近づいてきた。

 

「どうも!新聞部の者です!今話題の織斑一夏くんに取材しに来ました!」

 

これ名刺と渡された。黛薫子と書かれている。

 

「でわでわ!代表になって試合への意気込みをどうぞ!」

 

「えぇっとまぁ、頑張ります。」

 

「えー……もっとこうないの?俺はIS学園の白狼だ!とか?」

 

「そんな滅茶苦茶な。」

 

「まぁ、適当に捏造しとくよ。次に量産機で…ってあれ?ワイズマンくんは?」

 

黛薫子はこの場にバーニィが居ないことに気がついた 。よく見渡すとセシリアの姿もない。

 

「あぁ、バーニィとセシリアなら整備室に行きました。なんでもメンテナンスが残ってるとか……。」

 

「へぇ~ワイズマンくんって自分で整備するんだ。私整備科だから言ってくれたらしてあげるのに。」

 

黛薫子は整備科の2年生であるため、ISの整備に長けている。殆どの生徒はISを自分で整備したがらないため彼女には珍しく思えた。

 

「でも、なんでオルコットさんまでいないのかなぁ?」

 

周りのギャラリーがざわざわし出した。

 

「ねぇ、まさかオルコットさん。」

 

「まさか……ねぇ。」

 

「認めたくないものだな。若さゆえの過ちと言うものを……。」

 

「バーニィが手伝ってほしいっていってたから手伝いだろ?」

 

空気の読めない一夏の発言により沈黙が訪れる。

 

「まぁ、いいや。さぁ!まだまだ騒ぐわよ!」

 

「「「おー!!!!」」」

 

夜は更けていくのであった。

 

 

~整備室~

 

カチャカチャ。

 

俺は目の前のラファールリヴァイブの整備そして改造を放課後から続けている。オルコットに頭を下げて手伝ってほしいと言ったら快くOKしてくれた。

 

「バーナードさんここの回路間違ってませんか?」

 

「あぁ、本当だ。」

 

本当に凄いな。オルコットは何度も間違った回線や設定入力など俺に注意しながら教えてくれる。

こうやって機械を弄ってるとあの時を思い出すな・・・

 

『ねぇ、バーニィ。本当にガンダムに勝てるの?』

 

『あぁ、楽勝さ』

 

ザク改の修理が終わり、アルを家に送りにいったときアルが俺に問いかける。負けると分かっていた。死ぬと分かっていた。でも、目の前の少年の前ではエースパイロットでいたかった。たとえ刺し違えてでも破壊する。

目の前の少年の人生をここで終わらせるわけにはいかない。

 

『あと、この包みを渡しとく。この中にビデオレターが入ってる。そこに俺が死んだ時どうすればいいかを言ってる。』

 

『バーニィ……死ぬの?』

 

『…なぁに、保険だよ保険。』

 

それが最後の会話だった。

ザク改が倒れている森林公園の斜面に戻りザクのコックピットに座る。明日……もしかしたら……いや死ぬだろう。

 

 

『う…うぅ……怖いよ…死にたくなんかねぇよ……。』

 

声を殺しながら泣く。死にたくない。まだ、たくさんしたいことがあった。彼女を作って、結婚して、働いて、子供を授かって、そして家族団欒で過ごす。

何気ない普通の夢すら見ることが許されない・・・これが戦争だ。俺が死んだところでなんにもならない。俺は一人の兵士、祖国からすれば一つの駒に過ぎない。そう思うと悲しくなって涙が止まらない。

 

『いやだ……死にたくない。父さん……母さん……。』

 

必ず帰ると約束した家族のもとへ帰れなくなった。自分が死んだとわかったらどうなるのだろう。父親も戦場に出ている。母さん一人になってしまう。そう考え出すと逃げたくなる……でも、逃げれない。俺一人の命と何百と言う罪のない人たちの命。俺たちの部隊の攻撃で多くの人達が命を落とした……ある意味死んで当然なのかもしれない。

 

 

その日、俺はザク改のコックピットで泣いた。

そして翌朝の作戦の日。コックピットで決意を固める。

操縦レバーに手を添えて目を閉じる。

 

『よし』

 

そう呟き、ザク改を連邦の秘密基地へと進める。

 

 

 

 

 

 

 

「バーナードさん!バーナードさん!」

 

「あ、あぁ。オルコットかぁ。」

 

心配そうに俺の顔を覗くオルコット。

 

「どうしたんですの?何かありました?」

 

「いや、何でもないよオルコット。」

 

そうやって返事をする。するとオルコットの顔がムッとした。

 

「セシリア。」

 

「へ??」

 

「セシリアと呼んでください。」

 

頬をむーっと膨らませてそう抗議してくるオルコット。

昨日からセシリアと呼んでくれと言ってくるがどうもオルコットのほうが呼び慣れてしまった。

 

「えっと呼び慣れちゃったしその……オルコットじゃあ駄目かな?」

 

「駄目です。」

 

即答されたよ……仕方ないな。

 

「セシリア…これでいいよな?」

 

「はい!」

 

凄い喜んでるな。まぁ、いいか。

 

「あ、あとそこの入力間違ってますわよ。」

 

「え?あ!ほんとだ。ありがとうおる……セシリア。」

 

「フフッ、どういたしまして。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




すいません。テープの男の話はもうカットします。

誠に申し訳ありません。
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