優しい嘘つきのIS奮闘記 《完結》   作:乙女座

32 / 61
今回は少しデュバル少佐がオリジナルっぽいです。ごめんなさい。
では本編です。


番外編 太平洋上に幻影は疾る 中編

デュバルが転校してきてから一週間。デュバルの周りには人が寄り付かなくなった。原因はやはり彼のヅダに対する強い執着心であろう。そんな中でもデュバルは特に変わった様子もなく授業を受け、昼食をとり、部屋に戻り資料などを読み直し、そしてヅダの整備をする。これの繰り返しで他人とは全く関わろうとはしなかった。

 

「もうすぐで臨海学校です。準備を怠らないよにしてください!」

 

一週間後の臨海学校にクラスの雰囲気は楽しげになる。

 

(平和なやつらだ。ISがどういうものかも知らず……どのような力を持っているのかも、自分達の立場がどのようなものであるのかを理解していないのか。)

 

内心穏やかではない様子のデュバル。この学園に来てから呆れることしかなかった。ISと言う圧倒的力を持つものを扱う態度ではない生徒、甘い規律、無駄に豪華な学園内、気に入らないからとISを展開し織斑一夏を追いかける代表候補生。これが世界最先端の学園なのかと。世界にはまだまだ貧困で苦しみ朝日を拝むことなく飢えで泣きながら死んでいく子供たちが山ほどいる。軍隊でそのような地域に赴いていった彼からすれば異常な空間だった。

 

(ともかく、ヅダの模擬戦は延長になった。リンカイガッコウ2日目にすることになるとはな。まぁいい。)

 

思考に沈むデュバルに近づいてくる人間がいた。

 

「なぁ?デュバル少しいいか?」

 

一夏だった。最近はあまり近づいて来なかった一夏。やはりあの話を聞いたあとでは己の考えと全く違う生き方、価値観を持つデュバルを理解できずに悩んでいた。しかしこのままではいけないと悟ったのだろう。

 

「臨海学校用の水着を一緒に買いに行かないか?」

 

「…………普通の学校の水着ではだめなのか?」

 

「ダメじゃないけどせっかく自由時間があるんだからさ……だめか?」

 

せっかく誘ってくれてるのだ。人の好意は無下にはできないと考えたデュバルはその考えに同意して水着を買いに行くことにした。

 

 

「それで皆がさ…………」

 

「少しは女性の気持ちを考えたらどうかな?」

 

ショッピングセンターを歩きながら話をする二人。水着を買いに来たのに何故かゲンムセンターに寄ろうと言い出した一夏についていくことにするデュバル。彼と話しているうちに彼『織斑一夏』という人物がどのような人かがわかってきた。純粋で真っ直ぐに自分の意思をもつ。

 

「でも俺はわるくないよな?」

 

「それは自分で考えるんだな。」

 

唐変木といくことだ。

 

そんな会話をしながら歩く後ろについてくる5つの影。

 

「何を話しているのだ?あの二人は」

 

「ちょっとあんた押しすぎよ!」

 

「鈴さん!髪の毛をひっぱらないでくださいまし!」

 

「うぅ~、なんにも聞こえないよ…」

 

「……………………」

 

箒、鈴、セシリア、シャルロット、ラウラである。

好きな人と水着を買いにいこうとしてたが一夏はデュバルと出掛けてしまった。やはり同性と出掛けるとはいえ気になるので彼らをつけることにする一同。しかし、ラウラが付いてきたのは好きな一夏も気になるがやはりデュバルも気になったのだろう。心配そうに二人を見つめていた。

 

 

「なぁ?デュバル。」

 

「何かな?」

 

「どうして……危ないと分かっているのにヅダのパイロットを続けてるんだ?」

 

純粋な疑問。一夏はやはり納得できるものではなかったようだ。

デュバルはゆっくりと口を開いた。

 

「………………今の世界を君はどう思う?」

 

「えっ?」

 

「今まで国のために戦い守ってきた軍人はもはや無用となってしまった。それどころか彼らを野蛮、人殺しと言い卑下しているものたちが多くいる。私はそんな彼らの希望となりたいのだ。ヅダが………使えるようになれば彼らにも救いがあるはずだ。今のままではこの世界はいけないのだよ。確かにISが出てくる前は危ない世界だった。だが女尊男卑になるまえは皆平等だった。それなのにここまで世界が歪んでしまったのだ。」

 

「…………………」

 

「それに女性が戦うのが我慢ならないのだ。女性は男性が守るものなのだから。これは女性を差別しているかもしれないがな。だがヅダを製作したものたちもそう思いヅダを作ったのだ。その想いを無駄にはできない。その想いを叶えるためなら私はその礎となろう。すまないな少し話しすぎたな。」

 

一夏は何も言えなかった。彼の覚悟を、想いを聞き同じ男として、そして大切な何かを守りたいと思う自身の考えと同じように考える人たちの想いを聞き反論できなかった。

 

「ありがとうなデュバル。考えを聞けてよかったよ。ヅダへの想いも願いも……でも、自分の命は大切にしてくれ。デュバルにもしものことがあれば悲しむ人たちだっているんだから。俺だってそうだぜ?だって友達なんだからさ。」

 

その言葉を聞き目を見開くデュバル。自身のような者を彼は友達と言ってくれた。彼はそれが純粋にうれしかった。

 

「……………そうだな。ありがとう一夏。」

 

そのあと二人は目的の水着、そしてゲームセンターで少し遊び帰路についた。

余談だがデュバルがゲームセンターで遊んだのはコインゲームであった。

 

この時をきっかけに二人の間に何か特別な信頼のようなものが生まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「デュバル!エンジンを切ってくれ!頼む!戻ってきてくれ!」

 

「一夏…………もはやヅダはゴーストファイターなどではない………この決定的戦況で戦っている。この歴史は何人たりとも消すことはできまい。それに…………大切な友人を守れたのだから。」




グリモアかわいいよグリモア。

関係ない話ですけどビルドファイターズのアイラとストライクウィッチーズのエイラって名前ヤヤコシイネン。

感想評価お待ちしています。
アドバイスもお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。