少し重い内容が続いたので明るい話です。
ではどうぞ!
それはシャルルが転校してきてから2日たった日の昼下がり。バーニィはラファールの整備も終わり訓練をしようと思ったが、ほとんどのアリーナが埋まっていたのでいつものベンチでコーヒーを飲みながら座っていた。途中シャルルも一緒にいていいかと聞いてきたので今は二人でベンチに座っている。
「一夏は友達の家に、セシリアは鈴さんに料理を教えてもらいに行って、箒さんは剣道、皆忙しいんだな。」
「一夏は久しぶりに友達と会うって喜んでたからね。」
シャルルとバーニィはたわいもない話をしていた。
ガサガサ
「ん?」
「どうしたのバーニィ?」
近くの草むらから音が聞こえたバーニィ。
シャルルは気づいていないようだ。
「何だ?気のせいか?」
「??」
気のせいだと思い話を再開する。
ガサガサ
「………………」
「………………なんの音かな?」
気のせいではない。シャルルにも聞こえていたようだ。バーニィは音のなる草むらの方へと近づいていく。
「ワン!」
「うわぁ!!!」
「バーニィ!?」
草むらから何かが飛び出してきてバーニィに飛びついてきた。
「な、や、やめてくれ!」
「クゥ~ン」
「わぁ!かわいい!」
飛び出してきたのは仔犬だった。
予想外の来訪者にバーニィはなすすべなく仔犬に顔を舐め回されていた。。
「ハァ、ハァ、どうしてこんなところに犬がいるんだ?迷いこんできたのか?それに少し汚れてるな。捨て犬なのか?首輪もないし。」
「ワン!」
「どうしたものかなぁ………。」
バーニィは仔犬を抱き上げる。仔犬は暴れる様子もなくバーニィの腕の中で安心していた。
「ねぇ!ねぇ!僕にも抱っこさせて!」
目を輝かせながらバーニィにお願いするシャルル。
バーニィは不覚にもシャルルがかわいいと思ってしまった。仔犬をシャルルにも抱っこさせる。
「ふわぁ~かわいいぃ~。よーしよーしいいこー」
優しい笑顔で仔犬を抱っこするシャルル。仔犬も安心してシャルルの腕の中でうずくまっていた。
◇
「さて、どうするか。」
仔犬は今シャルルとベンチの近くの芝生の上で戯れている。仔犬がIS学園に侵入してきた。これを先生方に報告するかしないか、はたまた飼い主が近くにいるのか否か、それとも捨て犬なのか。どうするべきか考えていると遠くから近づいてくる人物がいた。
「バーナードさーん!」
セシリアだった。小走りでバーニィの座っているベンチに近づいてくる。
「酢豚ができたんですけどよかったら食べませんか?」
「ああ、ありがとうセシリア。」
「いえいえ。あら?シャルルさんと一緒だったんですの………………ヒッ!」
セシリアの顔から笑顔が消えて恐怖に染まる。
「あ!どこいくの?」
シャルルと戯れていた仔犬がセシリアに向かっていく。
セシリアの目前で止まりセシリアを見上げる。
「ハッハッハッ」
「い、い、犬!」
「ワン!」
「ひう!」
仔犬が吠えるとビビるセシリア。この時バーニィとシャルルは確信した。
((犬苦手なんだ………))
「こ、来ないで下さいまし!」
仔犬はセシリアと遊びたいのか逃げるセシリアの後を追いかけている。
「くぅ~ん」
「た、たすけて下さいバーナードさん。シャルルさん。」
涙目になりながら訴えてくるセシリア。
「ほーら。捕まえた。よしよしいい子だ。」
バーニィは仔犬を抱き上げセシリアから離れる。
◇
「さてどうする?」
あのまま置いておくわけにもいかないので部屋に連れてくることにした。
「洗ったほうがいいよね?」
「そうですわね。」
「ワン!」
とりあえず洗うことになる。
ちなみにセシリアは仔犬から2メートルほど距離をとっている。
「俺が洗うよ。」
「いや、僕が洗う。いや洗わせて!」
シャルルはよほど犬が気に入ったのか洗う役をかってでた。
◇
「ほーら、じっとしててね?」
「ワン!」
風呂場でシャルルは仔犬を洗っている。
「うーん。織斑先生に報告かな。いや、でも山田先生の方がいいか?」
「フムフム。あの犬の犬種は豆しばらしいですわよ。」
バーニィは仔犬をどのようにするか。セシリアは図鑑を読みながら仔犬のことを調べていた。
三者が各々のことをしているとドアが叩かれる。
「バーニィ?セシリア来てない?」
鈴だった。
「あぁ!酢豚のことを忘れていましたわ!」
セシリアは急いでドアをあける。
「あ!いたいた。あんたバーニィ呼びにいくっていってから何分待たせるのよ。」
「も、もうしわけございません。」
「ほら、タッパーに入れてきてあげたから。」
鈴は酢豚の入ったタッパーを手渡す。
「あ、ありがとうございます!」
「べ、別にお礼言われるほどのことじゃないわよ……」
鈴は照れているのか素っ気ない態度をとってしまう。
「あぁ!待って!まだ拭けてないよ!」
洗面所から声がすると同時に仔犬が出てくる。
「ヒッ!」
「え?!い、犬?どうしてこんなところに?」
仔犬は鈴の足元に近づいて行く。
「クゥ~ン………ワン!」
鈴の足元でお腹を見せる。
「か、かわいい!ねぇ?どこで見つけたの?」
仔犬の愛らしさに撃墜された鈴は仔犬を撫でながら三人に聞く。因みにセシリアは停止している。
「中庭のベンチで座ってたら草むらから出てきたんだ。」
「へぇ~、それにしてもかわいいわね。」
「ワン!」
「とりあえず、先生似報告しようと思うんだけど。」
そう言った瞬間。仔犬は鈴が開けっ放していた扉から外に飛びだしていってしまった。
「「「………………あああああ!!ま、待て!」」」
シャルル、鈴、バーニィは仔犬を追いかけ部屋から出ていった。
こうしてIS学園を巻き込む仔犬の逃走劇がはじまった。
「ん?何だかバーニィ達が危ないような気がする!」
「どうしたんだいきなり?」
一夏は何かを感じ取り、弾に突っ込まれていた。
エイジアエンジニアの『犬のうた~ありがとう~』を聞いて思いつきました。犬っていいですよね。かわいい。
でも犬と聞くとバウンドドックか頭に浮かぶ。
ドッグじゃないのに。
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