優しい嘘つきのIS奮闘記 《完結》   作:乙女座

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逆襲のアンドレ

「うおおおおお!」

 

「やああああ!」

 

第2アリーナで2つのラファールが競り合う。

 

1つは綺麗なオレンジ色をしたシャルロットのIS『ラファール・リヴァイブ・カスタム』

 

もう1つは改修や改造を繰り返しややラファールから離れつつある深緑色のバーニィのIS『ラファール・リヴァイブ改』

 

シャルロットは距離を取りガルムをコール。バーニィに照準をあわせて弾を撃ち込む。バーニィは何発か喰らうも致命傷にならないように装甲の厚い箇所を被弾ポイントにさせる。少し怯むバーニィの隙をつきシャルロットがシールドスピアを展開しバーニィに迫る。バーニィをとらえた瞬間バーニィのラファールからスモークが焚かれ、バーニィを包み込む。シャルロットがシールドスピアでバーニィが居たであろう場所に攻撃するも手応えがない。

 

「どこ!?」

 

「……………」

 

「うわ!」

 

煙に紛れ、バーニィがマシンガンをシャルロットに叩き込む。

 

「そこ!」

 

シャルロットも反撃するもやはり攻撃がバーニィに当たった様子がない。

 

「むぅ…… 煙が邪魔だなぁ……なら!」

 

シャルロットはグレネードを自身の周りに投げ、それをガルムで撃つ。

爆風である程度の煙が消え、バーニィの姿が現れる。

 

「し、しまった!」

 

「これで終わりだよ!」

 

シャルロットがシールドスピアをバーニィに叩き込む。

 

「そこまで!」

 

セシリアの声により二人の模擬戦が終わった事を告げる。

 

 

「はぁ………だめだなぁ…やっぱり」

 

一人更衣室で悩むバーニィ。これまでの模擬戦で白星をあげたことが一度もなかった。一夏にも箒にもセシリア、鈴……同じ状況の中一夏は天性の才能があるのかぐんぐんと成長している。

 

「………惨めだな。俺………」

 

気づけば手に持っていたペットボトルをぐしゃぐしゃにしていた。

 

「バーニィ?」

 

「あぁ、デュノアか」

 

シャワー室で着替えたシャルロットがバーニィに話しかける。

 

「どうだ?気分が晴れただろ?」

 

「うん。体を動かしたら少し気分が晴れたよ。」

 

今後どうするかを悩むバーニィとシャルロットにセシリアが体を動かして気分転換しようと提案し、模擬戦を行った。

 

「ねぇ………バーニィ。隣いい?」

 

「あぁ………」

 

シャルロットはバーニィの隣にすわる。

 

「その………ありがとう。」

 

「気にしなくていいよ。」

 

「でも………」

 

「デュノアはもう少し他人に頼ったほうがいいぞ?」

 

バーニィは優しくシャルロットの頭を撫でながら諭す。

シャルロットはどこか自身を二の次のして他人を思いやるところがある。そして人1倍責任を感じやすいのだろう。他者に甘えず背負い込んでしまう。

 

「甘えてもいいんだぞ?それに………頬っぺた叩いちゃったし……何でも頼んでくれ。あ、でも限度があるからな」

 

シャルロットの頬を撫でながら諭す。少し顔を朱色にしながら気持ち良さそうに目を細めるシャルロット。

 

「ふふっ…………うん」

 

少し嬉しそうに笑うシャルロット。彼女のそんな笑顔をもっと増やしてあげないといけないと考えるバーニィであった。

 

 

 

時間は夕飯時、バーニィはローガンに電話を掛けていた。

 

『そろそろ電話がかかってくると思ったよ。』

 

開口一番にそう言われる。

 

「ねぇ、父さん。アンドレ・デュノアって人知ってる?」

 

『どこでその名前を?』

 

声のトーンを少し落とし真剣に聞いてくる。

今までの優しい父親の声ではなく軍人としての雰囲気を纏った声に少し圧倒されるバーニィ。

 

「と、友達のお父さんがその人なんだ。昔会ったアンドレさんとは無関係だよね?」

 

『………そうか。バレたか。』

 

「……父さん知ってたの?」

 

『いいか?バーニィ。今回の事は関わるなよ。もう少しでその意味がわかるから下手に動くな。一人の男の覚悟を無下にしてしまうかもしれんからな。ただ言えることはあの子の隣で支えてやってくれ。あとお前と彼女に贈り物をした。それはお前と彼女を支えてくれるだろう。話は以上だ。後母さんが今度日本に行くらしいから頼んだぞ。』

 

そういって一方的に電話を切られた。

 

「…………」

 

ただ無音の携帯を耳に当てたまま固まるバーニィ。

固まっているバーニィをシャワーを浴び洗面所からアルと着替えて出てきたシャルロットが声を掛ける。

 

「バーニィ?」

 

「わん!」

 

「あ、あぁ………デュノアか……」

 

するとシャルロットが頬を膨らます。

 

「シャルロット……二人の時はそう言って…」

 

「う、うん。」

 

「わん!」

 

アルがエサを入れる皿を加えてシャルロットの足元に擦り寄ってくる。

 

「ごはんだね。待ってて。」

 

シャルロットは何故か楯無から貰ったドックフード『ブルデュエルフード』をお皿に入れてアルに与える。

アルは嬉しそうに尻尾を振りながらエサを食べる。それを嬉しそうに眺めるシャルロット。そんな彼女もお腹が空いているのか可愛らしい腹の虫が鳴る。

 

「うぅ………」

 

「ごはん取ってくるから待っててくれ。」

 

そう言って部屋を出るバーニィであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは………どういうことだ!」

 

「こ、これって私のことじゃないの?」

 

テレビに写る自社の汚職に関する情報。行ってきた愚行。それを見て怒りを露にする老人と女性。

 

「あ、アンドレ!どうにかできんのか?!」

 

近くの椅子に座っていたアンドレを見る。

 

「………」

 

「ア、アンドレ?」

 

「あなた?」

 

「そのいけすかない声で私の名前を呼ばないでいただこう。それに貴様のような女が私の妻であるはずがないだろう?」

 

「は、図ったな!」

 

いつもと違う雰囲気の息子に圧倒され震える二人。

 

「貴様は私の息子だろ!どうしてこんなことを」

 

「鈍いな……あのとき、貴様がリュシルを拒絶したときから。どれだけこの時を待ったか」

 

アンドレはゆっくりと扉に向かっていく。

扉を開けると警察官が入ってくる。

 

「イーサン・デュノア。リリアン・デュノア。アンドレ・デュノア。逮捕状が出ています。ついてきてもらえますね?」

 

「ふ、ふざけるな!」

 

「わたしはなにもしてないわよ!」

 

叫ぶ二人を連れていく警察。

 

「…………ご同行願います。」

 

「ああ、他の職員は?」

 

「大丈夫です。脅迫され協力したことになっています。」

 

「ならいい…」

 

そういって部屋から出ていくアンドレ。

 

「娘さんのことは聞かないのですか?」

 

遠慮がちにアンドレに問いかける警察官。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…何を言っている。私に娘など居なかったよ。」

 




駆け足すぎたかな。
ちなみにアンドレはまだ終らんよ!

次回予告

シャルロットと親密になるバーニィ。
そんな中IS学園に迫る一つの影。
バーニィはいったい誰と会うのか!

次回「黒兎」

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