鉄の兵となった教授の視線が作者に突き刺さる。
未来にあるのは没収か説教か……
次回『携帯』
これは人生で一度はあること
「まさか僕が女の子って学校の先生全員知ってたなんて………」
「驚いたなぁ」
学園長の部屋を出てそう話す二人。
「うぅ……明日皆に事情を話すらしいし…」
「大丈夫さ!みんな受け入れてくれるから」
「ありがとうバーニィ」
そう話す二人。しかし、ここにもう一人の人物が歩いていた。
「ねぇお兄ちゃん。なんのはなししてるのー」
そうエリナである。
~10分前~
「エリナ?どうしてここにいるんだ?」
アメリカの隣にすんでるウォーカーさんの娘さんのエリナがなぜか俺に抱きついている。
「お兄ちゃんにあいにきたのー」
「そ、そうなのか?ていうか日本語上手だな」
エリナが日本語で話していた。まだ6才のはずだ。なのに流暢に日本語を話している。
「えへへへ、お兄ちゃんにあうためにろーがんおじさんにおしえてもらったー」
満面の笑みでそう答える。待ってくれ。じゃあ俺は6才のエリナより覚えるのが遅いのか……そりゃないぜ。
「んふふ……お兄ちゃん……」
でも、こうやって会いに来てくれたんだ。かわいいもんだな。
「ふふ、よかったわねエリナちゃん。バーニィに会いに日本にいくって言ったらついてきたのよ。すごいわよね。知らない間に日本語覚えてたんだから。あの人も子供には甘いんだから。じゃあ私はまだすることがあるからエリナちゃんのこと頼んだわよ?」
母さんは笑って轡木さんと部屋から出ていった。
◇
「お兄ちゃんおんぶー」
「はいはい」
バーニィはエリナをおんぶして歩く。エリナも満足しているのか嬉しそうにしている。
「ふふふ、バーニィは子供の扱いに慣れてるね 」
「そうか?」
「うん。バーニィはいいお父さんになれるよ」
「ありがとうな。シャルロットもいいお母さんになれるよ」
シャルロットが顔を少し赤くして嬉しそうにする。気になっている相手に誉めてもらえるのはとても嬉しいのだろう。
「むー…エリナは子供じゃないもん!」
それを見て面白くなさそうにするエリナだった。
◇
食堂についた3人は夕食を食べようと食券を買う。
「エリナは何が食べたい?」
「えーと…バーニィと同じやつ!」
「エリナちゃん。バーニィと同じだと量が多くなるよ?」
「いいのー!おにいちゃんと同じがいい!」
駄々をこねるエリナをバーニィとシャルロットは困った様子で見ていた。
「あら?バーナードさんとシャルルさんお話が終わったんですわね………どちらさま?」
そこに来たのはセシリアだった。
「セシリアか…助けてくれないか?」
「?」
セシリアにことの次第を説明する。
「なるほど………では少し失礼しますね」
セシリアは駄々をこねるエリナに視線をあわせるようにしゃがむ。
「はじめましてエリナさん。私の名前はセシリア・オルコットですわ」
「こんにちは……」
少し機嫌の悪いエリナに対して笑顔で優しくセシリアは話し掛ける。
「バーナードさんと同じのが食べたいんですわよね?」
「うん……でも量が多いからだめってお兄ちゃんとシャルロットお姉ちゃんが……」
シャルロットの実名を出してしまっているが運が良かったのか周りに人はあまりいない。
「ならわたくしと半分づつで食べませんか?わたくしもちょうど同じものが食べたかったところですわ」
優しく頭を撫でながらエリナに問いかける姿がもはや母親にしか見えないと二人は見ながら考えていた。
「うん…ならそうする!」
そう言って嬉しそうに納得してくれたエリナを見て微笑むセシリアであった。
◇
「それにしてもよかったですわねシャルロットさん。ちゃんとお父様とお話ができて」
「うん……今日はとってもうれしいんだ♪」
笑顔で会話する二人を見ながらバーニィはエリナの面倒を見ていた。
「バーニィお兄ちゃん!あーん!あーん!」
バーニィの口にハンバーグを差し出すエリナ。バーニィは微笑みながらそれを口に入れてもらう。
「おいしい?」
「あぁ!エリナが食べさしてくれたからとっても美味しいよ!」
子供にはとことん甘いバーニィ。しかし、その微笑みの裏では自責の念に押し潰されそうになっているのを必死に隠していた。
◇
『嘘だ!―――――はあいつが怖くなって嘘をついてるんだ!』
『あぁ、怖いね怖くない方がどうかしてる。臆病とでもなんとでも言えよ。』
林の中で話す二人の青年と少年。青年の方は歩き出すが後ろから少年が追いかける。
『待ってよー!』
『うるさいなぁ…いいか?』
突き放す言葉をかける前に青年に少年が抱きつく、
『――――!ほんとは強いんだろ?あいつをやっつけられるんだろ!』
そういった瞬間に青年は少年の部隊のエンブレムを引き剥がし破る。すると中から小型のマイクが出てきた。
『見ろ、盗聴マイクだ。お前が俺たちのことをばらすんじゃないかと思って盗み聞きしてたんだ。仲間だなんて嘘っぱちさ』
冷たく突き放すように言う青年だが顔はとても辛そうである。
『死にたくなかったら逃げるんだ――。な?このコロニーから脱出しろ』
優しく諭す青年。
『他の人たちはどうなるの?ガンダム僕たちでやっつけようよ!そうすれば……』
『俺は逃げるって決めたんだ!』
すがる少年を突き放す。
『――――のバカ!警察に話すからね!』
『そうすればお前も同罪で死刑だぞ!』
言いたくていった言葉ではない。
少年は一度彼の元からさり、そして何かを手に握り戻ってきて彼に投げつけた。
それは青年が少年にあげたエンブレムだった。
◇
「ッ!」
何でだ…………何で今になって前世のことを思い出すんだよ。自身を責めるがもうどうしようもないことなのはわかっている。でも……それでもそれを忘れてのうのうと生きるのはどうなんだ?
「お兄ちゃん?」
「バーニィ?」
「バーナードさん?」
「な、なんでもないよ…はははは…」
どうしてここに俺は居るんだろう………
◇
エリナはバーニィの部屋でタッグトーナメントが終わるまで泊まることになり今はアルと遊んでいる。セシリアとシャルロットは仲良く世間話をしているがそこにはバーニィの姿はなかった。
「バーナードさんどうしたんでしょう」
「そういえば……最近うなされてるんだよ。バーニィとっても苦しそうで」
「わたくしたちを頼ってはくれないのでしょうか……」
二人は大切な人が苦しんでいるのを案ずる。
一人で何でも抱え込んでしまう心優しい彼を………
◇
「ハァ、ハァ…………クソ!」
誰もいないアリーナで一人で訓練している人がいた。
「やめろ………やめてくれ………違う。俺は……」
とても苦しそうにしながらも訓練用のターゲットを撃ち抜いていく。
「なんでだよ………どうしてなんだ………アル……俺はどうすればいい!どうすればいいんだ!」
どうしてこの世界に来たのか。自分はここにいてもいいのか?そして最近夢で燃やされるクリス。
「答えてくれよ……………誰か俺をたすけてくれ」
初めて心の悲鳴を声に出したがその叫びを聞いたものはいなかった。
しかし、その訓練の様子を遠くから見ている銀髪の黒兎が見ていた。
さて、物語も終盤に差し掛かってきました。
次回は番外編かな…………
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