少しキャラがぶれてるかも
少年にとって彼は憧れだった。
青年にとって少年はかわいい弟のようなものだった。
少年にとって彼は自分の寂しさを埋めてくれる兄のような人だった。
青年にとって少年は戦争ですさんだ心を癒してくれる心のよりどころだった。
◇
それから数日がたち、シャルロットが女性と判明したときには少しの混乱が生じたが今では落ち着きを取り戻し各々タッグトーナメントに向けて訓練をしたり、勉学に励んだりしていた。シャルロットの部屋は用意が整うまでバーニィと過ごすことになっている。
「そこだ!」
「………………嘘だろ!!」
バーニィは一夏と訓練をしていた。
しかし、バーニィは一夏に勝てたためしが1度もない。今回も一夏の零式白夜によりバーニィのラファール改のシールドエネルギーがゼロになり停止する。
「………ありがとう一夏」
「おう!こっちもありがとな!」
一夏は笑顔で答えるがバーニィはどこか複雑な顔をしていた。訓練試合を見ていた箒はそれを見逃さなかった。
◇
「おぇ…うおええ」
訓練も終わり更衣室のトイレで嘔吐するバーニィ。日に日に彼の精神は追い詰められていた。
最近になってはアルが核の炎で焼かれる夢まで見るようになってしまっていた。
「はぁ…………すっきりした……」
うがいをして顔を洗い鏡を見るとそこには酷くやつれた自身が写っていた。
「ひどい顔だな……」
そう呟き、着替えを済ませ更衣室の外に出る。そこには腕を組んだ箒が待っていた。
「箒さん?」
「すこしいいか?」
◇
「どうしたんだ?」
「それはこちらの台詞だ。どうしてしまったんだバーニィ?」
屋上で話をする二人。
「セシリアとシャルロット、鈴が心配していたぞ。それとラウラもだ」
「………………ラウラさん?ボーデヴィッヒさんか」
あまり接点がないラウラが心配していると聞いて驚くバーニィ。箒は心配そうにしながら話を続ける。
「数日前、お前が一人でアリーナで夜に練習しているのを見ていたらしい。ラウラいわく新米の兵士が恐慌状態に陥っているように見えたと言っていた。PTSDに似ていると。なぁ、バーニィ。一体何を隠してるんだ?」
「大丈夫だよ………大丈夫だ。皆を心配させてごめん。でももう大丈夫だ」
そう言って微笑むバーニィを見た箒は彼の胸ぐらを掴んだ。
「どうして……どうしてそう嘘をつくんだ……誰がどう見てもお前は大丈夫に見えない!わかるか?シャルロットが夜中に苦しんでいるお前を見てどうにかしてやれないかと頭を抱えているのを!セシリアが自分にできることはないかとずっとかんがえているのを!エリナちゃんが不安になっているのを!どうしてお前を想ってくれている人のことを考えない?どうして自己完結させてしまうんだ!」
バーニィは下を向いたまま動かない。
「感情的になってすまなかった。だが考えてくれ。お前を思ってくれている人がたくさんいるんだ」
箒が屋上の扉を閉めたと同時にその場に座り込むバーニィ。
「………………隊長……俺はどうしたらいいんですか?ミーシャ…ガルシア……父さん……母さん」
夕焼けに染まった空を見上げながらそう呟く。
しかし誰も答えてはくれない。
「戻ろう」
◇
最近変な夢を見るんだ。
アニメとかで出てくる大きなロボットが戦ってる夢。
最後は戦ってるロボットが相討ちで終わる。そのあと真っ暗になって声が聞こえるんだ。助けてあげてって男の子の声と、あいつを自由にしてやってくれって言う3人の男の人の声。変な夢なんだけど………どうも他人事じゃないように聞こえる。
この夢をみだしたときからバーニィの様子がおかしいんだ。どうにもがむしゃらに無理をしてるって言うか…何かから逃げてるような……ぼーっとしてることも多いし…今日の模擬戦だってすごく怖かったんだ。
どうしたんだよバーニィ………。
◇
「箒!私とタ、タッグトーナメントに出てくれないか」
「あぁ、よろしく頼む」
ラウラが箒にタッグを組んでほしいと頼み込んでいるのを見た。俺より先に箒を取られちまった…どうしようか。誰か俺と組んでくれる人はいないのかな。
「一夏さん…すこしよろしいですか?あと箒さんたちも」
後ろをふりかえるとセシリアがいた。
「セシリア?」
◇
「バーニィの目をさまさせる?」
セシリアの部屋に候補生の面々とエリナが集まっていた。
「皆もわかってるとおもうんだけどバーニィが最近おかしいんだ。いつもうなされてて……」
「確かにな……何かから逃げてるような気がする」
やはりバーニィの最近の行動は以上だと他人から見ても明らかだった。
「バーナードのあの症状。PTSDだ」
ラウラが唐突に口を開いた。
「ぴーてぃーえすでぃー?」
「心的外傷後ストレスだ。心に大きなダメージを受ける。例えば死にそうになったとか事故に巻き込まれたとかそんなことでもなるものだ。心に大きなトラウマ、そんなものでも起きるんだが……彼の場合、戦場から戻ってきた兵士と同じようなものだ。仲間が死んだ。自身もそれに近い状態になる。夢でその人が出てきたり、当時のことがフラッシュバックされる。精神的に一番きついだろう。だが、バーナードは普通の家庭で育っている。おかしいんだ。そのような症状に陥るはずがないんだが……」
「ガンダム」
セシリアが呟く。
「バーナードさんが代表戦の時に無人機を見てそう言っていましたわ 」
この前に行われたクラス代表試合。その時に彼の近くにいたのがセシリアだった。
「あのとき……あの無人機を見たバーナードさんの様子がおかしかったですわ」
何かにとりつかれたかのように攻撃をするバーニィを思い出す。いつもの優しい彼ではなく、憎しみと恨みを孕んだ瞳で無人機を攻撃する彼はおかしかった。
「そういえばあの時『ジーク・ジオン』って言っていたわね。」
鈴がバーニィが叫んでいた言葉を思い出す。
「それは本当か?ドイツ語だぞ。『sieg』は勝利をという意味だ。ジオンはわからないが直訳するとジオンに勝利をだ」
次々とあげられる不審点。
そんな中一夏は自身の夢を思い出していた。
形状は違うがVアンテナにツインアイ。白と青のあのロボット。まさか………もう一体のロボットに乗っていたのは………
「ねぇ……おねえちゃんたち……」
エリナが泣きそうな顔をしながら懇願するように口を開く。
「お願い…おにいちゃんをたすけてあげて 」
『お願い……バーニィを助けてあげて』
その発言を聞いた一夏は確信を得た。
間違いなくあのロボットと戦っていたのは
バーニィだと。
いいじゃん!盛り上がってきたねぇ!(某企業の主任)
だんだんとバーニィの謎が解き明かされていく!
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