この文章は「シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜」の二次創作です。
意識を取り戻すと、俺は密林の中に居た。
自分の体と右手にある物を見て、ここが鯖癌の中である事を思い出す。
少し寝落ちしたみたいだ。
ふと、違和感を感じ周囲の状況把握をする。
虫達が騒ぎ立てる音。
風で木々の葉が揺れ、擦れ合う音。
手の中に確かにある金属の感触。
首筋に焼けるような感覚。
俺は全力で横に転がった。
さっきまでいた所にはいくつかの金属の塊の様なものが落ちた。
脳がそれを理解する前に顔面を腕で覆い、斜面を転がり落ちる。
閃光と爆発音。
顔を覆った腕の血管が透けて見えた気がした。
耳鳴りが酷い。暗闇の中で聴覚を失うのは不味い。
このままじゃ逃げることすら━━━━━
待てよ?
なんか
なら、
そこには犬歯を剥き出しにして嗤う幼女の姿があった。
絶対殺す!殺そう!
ヤツはまだ木の上に居る。
恐らくサプ付きのハンドガンを持っているがそれは気にしない。なぜなら最初に銃でキメる自信が無いからああやってきたから。
全力で、ジグザグに、木の間を縫って走れば当たりやしない。
銃撃が止んだ。
一旦引く気だな。させるかよ。
サバイバルナイフを投げ、ハンドガンを撃って牽制する。
いつの間にか耳鳴りは消えていた。
そのまま何発か撃ち合って居ると、ヤツがしびれを切らして木の上から飛び降りた。
「クソが!暗殺の練習してたのに結局いつもと変わんねぇじゃねぇか!」
手にはポンプショットガンを握っている。
大柄のアバターだった。普段はショットガンと格闘メインなんだろう。
「ゴリラにゃサプ付きハンドガンなんて高等なモンは使えねぇもんな!」
「暗殺者(笑)が後ろ取られてちゃやってけねえぜ?」
「「あァ?お前今なんつった?」」
ヤツが距離を詰めて来るのを見越して、足元にスモークグレネードを投げた。
俺が元いた場所にデタラメに撃ってくる前に木の上に登る。
と見せかけて木の反対側に隠れた。
予備のサバイバルナイフを握って息を殺す。
ヤツは思ったより冷静で煙が晴れるまで別の木の裏に隠れている。
不味いな。
煙が晴れた。
ヤツがゆっくりと近づいてきた。
歩行のリズムを覚えろ、足音の間隔も。
木に近づいて裏を確認しようと回り込んでくるヤツの足音に、極限まで抑えた自分の足音を完全に合わせる。
一歩、二歩、三歩、ヤツが違和感を感じる直前に飛び出す!
左手で肩を掴んだ、右手のサバイバルナイフを喉に突き刺す直前に抑えられた。
ヤツが背中を木に叩きつけようとしたので踏ん張ってる方の足を爪先で蹴る。
体制が崩れる直前に右手首を切りつけて拘束を解く、ヤツが倒れる勢いのまま、左手のショットガンを叩きつけてくる。
左腕でそれをガード、ヒビか骨折ぐらいにはなってそうだがまだ動くので無視。
「ってぇな」
「死ね」
コイツ片手でショットガンをぶっぱなしやがった!
左腕がぐちゃぐちゃの赤い何かになった。
ヤツも反動で左腕が変な方向に曲がっている。
距離を取られたらリーチ差で負けだ。飛びかかれ!
「おォぁ!」
ヤツが今使えるのは右腕のみ、避ければ勝ちだ!
手を開いて掴もうとしてくるヤツの右手に俺の左腕だったものを掴ませ、それを引きちぎってヤツの心臓にナイフを突き刺した。
ヤツの右腕に首をつかまれて体からひっぺがされる、
「ーーーッ!」
ヤツが何か叫ぼうとしてるが、口からは噴水のように血だけが吹き出している。
それが可笑しくて笑いが止まらない!
「心臓から口に新しい血管を作っちまったなぁ!使い心地はどォよ!?」
返答は約立たずの方の口ではなくて、ヤツの銃口の方から返された。
俺は後ろに吹っ飛んだ。
痛い、熱い、熱い、寒い、寒い!
脇腹から冗談のような量の血が流れている。
ヤツも口と胸から血を吹き出しながら笑っていた。
あぁ、楽しいなぁ...
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目が覚めた。
なんか夢を見てた気がするが思い出せない。
「業務用」のVRマシンから体を起こす。
ちょっとなんか疲れてる気がするから眠りが浅かった?
まぁいいか。
俺は朝の支度をして、なぜか今日もいる斎賀さんと学校に行った。
◆
時刻は午前2時。
ラビッツにあるベッドからログアウトする。
正直眠過ぎて一旦起きたりする気力がないから今日もそのまま寝落ちした。
◇
意識を取り戻すと、俺は密林の中に居た。
自分の体と右手にある物を見て、ここが鯖癌の中である事を思い出す。
...笑みが、零れる。
VRシステムに繋がっている状態で寝落ちすると、本人の深層心理に従ってVRシステムが作動、他人と夢を共有できたりしたらいいですね。