すくつ廃人が少女をすくつに潜れるようになるまで鍛え上げるお話   作:ニカン

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[フィート]あなたの攻撃は敵を恐怖させない

「相変わらず運がないな……襲われてるとき以外で少女騎士団に出会った覚えがないぞ? 鏡もちを1000個ほど食べてみたらどうだ?」

「そんな事ができるのはイリアス殿ぐらいのものですよ……」

 

そうだろうか。

餓鬼浴しながら鏡もちを食べ続けるだけなので1日もかからないかなり楽な部類の鍛錬なのだが。

実際知り合いにも何人かやったことがある奴はいる。

 

それにしても、運が無いのは相変わらずだが今回は少し珍しい。

大抵は強力なモンスターに襲われているのだが、今回は盗賊団に襲われていた。

 

あいつらは金を持っていそうなやつしか狙わない。

具体的には行商人や荷車を満載にした間抜けな冒険者などだ。

 

それ故、戦っても旨味のない少女騎士団などはまず襲われない。

それが襲われていたということは……

 

「あれ、か……たしかに珍しいな」

 

黒髪の少女を横目で視界に入れる。

 

ノースティリスでは黒髪というのは相当珍しい。

ここからだいぶ離れた土地の血筋でしか現れることがないからだ。

そのため、希少価値から奴隷商人や盗賊団に狙われることがよくあるのだ。

 

男の俺ですらノースティリスに来た当初は相当な回数襲われたのだ。

か弱く見目も良い少女であればなおさらだろう。

さて、そうなると……

 

「あの少女を保護したそうだが……その後どうするつもりだ?」

「どう、とは?」

「あの少女は明らかに異邦人だ。黒髪や見たことのない服からもそれはわかるだろう? そのくせ戦う力もなく後ろで突っ立って怯えているだけだったし、戦いに関しては素人もいいとこだ。それに、パルミアに到着したらあの少女はどういう待遇にするつもりだったんだ?」

「……騎士団の雑用か、何かできることがあるなら仕事を紹介して自立してもらうつもりではありました」

「まあそんなとこだろうな。そこで提案なんだが……本人がいいと言うなら俺が面倒を見ようか?」

「それは……」

「お互いに……いや全員に益がある話だと思うが? 少女騎士団は余計な厄介事を背負わなくて済む。あの少女は俺の庇護を受けられる。俺はしばらくのあいだ暇つぶしができる……誰も損をしない。そういうわけでちょっと話をさせてくれないか?」

「……私たちはあくまで一時的に保護をしているだけよ。本人と交渉して今後の進退を決める気なら別に止めはしないわ」

「そうか。ならばそうさせてもらおう」

 

少女騎士団との話を打ち切り黒髪の少女の方を向く。

それだけで黒髪の少女は怯えたように体を震わせ……いや、実際に怯えているのだろう。

見た所荒事に慣れているようでは無さそうだ。

下手をすると男性不信などを起こしていても不思議ではない。

 

そこまでのことを瞬間的に判断し、話しかける距離を決める。

普通に話すには少し遠い、しかし警戒もされないギリギリの距離だ。

さて、最近交渉ごとはしていなかったからどこまでできることやら……。

 

俺は意を決して、返り血を浴びたまま姿のままこちらを警戒している少女に()()()()()()()()()()()話しかける。

 

「はじめまして、お嬢さん。俺は……いや私は魔術師のイリアスという者だ」

「え……?あっ、は、はじめまして」

「災難だったね。盗賊団に襲われるなんて。少女騎士団と一緒にいたということはいま一人なのかな?」

「えと……は、はい。気がついたら草原の真ん中で一人で立ってて……」

「そうか……自分の家の場所はわかるかい? 自分の家の場所や知り合いがいる町の場所がわかれば連れて行ってもいいけれど」

「えっと、その……多分無理だと思います。多分私の家は異世界……って言ってもわかんないかな……? ええと、すごく遠いところにあって多分行けないと思います」

 

なるほど。

()()()()()()()()()()

 

「ああ、なるほどね。大体わかった。そうなると大変じゃないかい? 突然常識も何も違うところに来てしまって心細いだろう?」

「……ほ、本当に理解してるんですか? こういうのって異世界のこととか言っても信じてくれないのが普通なんじゃ……」

「ああ、さっきも言ったが私は魔術師でね。そういう研究もしているからだいたいのことはわかる。地続きでない、常識も歴史も世界の法則さえも異なる別の世界のことだろう?」

「……! じゃ、じゃあ元の世界に戻る方法も……!」

「……すまない。残念ながらそこまではまだ研究が進んでないんだ。でも、君の協力があればその研究も進むのが早くなるかもしれない。」

「き、協力、ですか……?」

「ああ、怖がる必要はないよ。不快なことや、やりたくないことをさせるつもりはないから。せいぜいがほんの少し血を採ったり髪の毛を採取させてもらう程度だし、それも嫌ならやるつもりはないからね。あくまでお互いに対等な関係での協力であって無理強いをするつもりはないよ」

「そ、それなら……うーん、でも……」

「おや? まだなにか不安なことでもあるのかい?」

「その……失礼かもしれないですけど、男の人と二人きりというのは、その……」

「ああ、なんだそんなことか……シュナック!」

 

シュナックの名前を呼ぶと彼女は俺が何も言わずとも言いたいことを理解し、頭から☆大地を揺るがす重兜《嵐を呼ぶ子供》を外す。

兜を外すと同時に金色の長い髪がこぼれ落ち、少女のシュナックの可愛らしい顔が顕になった。

「お、女の子……!?」

「ああ、顔が見えなかったからわからなかったね。私に言いづらいことがあったら彼女に言うといいよ」

 

少女のシュナックは俺の言葉に同意するように頷いた。

昔からこの娘は必要がない限りあまり喋らないペットなのだ。

 

「そういうわけで、協力してくれるかい?」

「は、はい、それなら……」

 

ふむ。チョロいな。

「よし、ではこんなところにいつまでもいる理由は無いな……では早速」

 

マナの反動があなたの精神を蝕んだ!あなたは帰還(リターン)の魔法を詠唱した。周囲の大気がざわめきだした。

 

「ではな、少女騎士団。安易に埋まらないようにな」

「そう言うならうっかりうみみゃあに巻き込まれてモンスターや町ごと吹っ飛ぶ身にもなってくださいね……?」

「善処しよう」

 

「さて、あと数十秒で私の家へと転移するが……名前を聞いていなかったね。先程も言ったが私は魔術師のイリアス。この娘はローランのシュナックという。君の名前は何というのかな?」

「あっ……そういえばそうですね。私の名前は……」

 

 

 

あなたは次元の扉を開けた。

 

 

 

 




ザ・メテオ イリアス 男 17歳 172cm 43kg


種族 : ジューア 信仰 : 収穫のクミロミ
職業 : 魔法使い 所属 : 魔術士ギルド
レベル : 2124 経過日数 : 32421
残りBP : 75742 経過ターン: 8399988
金貨 : 2147483647 殺害数 : 160897926
プラチナ : 584365 最深到達 : 14455階相当

筋力 : 1891(1129) Superb 生命力 : 140(106)
耐久 : 1407(676) Great マナ : 138(103)
器用 : 1050(953) Bad 狂気度 : 0
感覚 : 875(743) Bad 速度 : 1992
習得 : 892(806) Superb 名声度 : 1651099
意思 : 1040(942) Hopeless カルマ : -14
魔力 : 850(769) Superb DV : 105
魅力 : 570(501) Good PV : 402

武器1 : 2626% 2d23+1480 x488.4
武器2 : 793% 2d7+1467 x2566.
射撃 : 320% 2d35+1494 x26.6
回避 : 69%
軽減 : 88% + 18d11

---------------------- 装備品 合計重量13.2s (軽装備)


少女のシュナック 女 14歳 146cm 32kg

婚約済み

種族 : ローラン 信仰 : 収穫のクミロミ
職業 : 戦士 所属 : 魔術士ギルド
レベル : 33
残りBP : 6165
金貨 : 917325487

筋力 : 2005(2000) Superb++ 生命力 : 106(100)
耐久 : 2015(2000) Superb++ マナ : 80(80)
器用 : 2020(2000) Superb++ 狂気度 : 0
感覚 : 2020(2000) Superb++ 速度 : 1573
習得 : 2033(2000) Superb++ 名声度 : 0
意思 : 2000(2000) Superb++ カルマ : 0
魔力 : 2003(2000) Superb++ DV : 15
魅力 : 2000(2000) Superb++ PV : 680

武器1 : 3311% 3d17+22 x9643.
射撃 : 752% 3d6+7 x127.7
回避 : 874%
軽減 : 92% + 27d11

---------------------- 装備品 合計重量67.6s (重装備)


黒髪少女の真田 雪音 女 16歳 155cm 50kg


種族 : 人 信仰 : ????
職業 : 無し 所属 : 無し
レベル : 1
残りBP : 0
金貨 : 0

筋力 : 1(1) Superb 生命力 : 100(100)
耐久 : 1(1) Superb マナ : 80(80)
器用 : 1(1) Superb 狂気度 : 0
感覚 : 1(1) Superb 速度 : 70
習得 : 1(1) Superb 名声度 : 0
意思 : 1(1) Superb カルマ : 20
魔力 : 1(1) Superb DV : 1
魅力 : 1(1) Superb PV : 1

武器1 : 75% 1d10+0 x1.0
射撃 : 63% 1d12+0 x1.0
回避 : 45%
軽減 : 10% + 1d4

---------------------- 装備品 合計重量0.1s (軽装備)

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