すくつ廃人が少女をすくつに潜れるようになるまで鍛え上げるお話 作:ニカン
エーテルと炎が入り混じった風が吹き荒れる中、そいつは鉄製の長剣を片手にサンドバッグに吊るされた吟遊詩人を嬲っていました。防弾服とヴィンデールクロークを身に纏い、長めの金髪を無造作に流した、作り込まれた人形のように美しい見た目の男です。しかし……
「こんな町中で終末を起こすなんて……一体何を考えているんですか!? 今すぐその終末剣を使うのをやめなさい!」
「あーあ、宝箱開くのも面倒だしどうすっかなー。核爆弾でパルミアふっとばすのも飽きたし」
しかし、見た目はともかく中身が最悪です。
こちらを見ずにつぶやいている内容もひどいものです。だんだんめまいがしてきました……。
「聞いてるんですか!? すぐにその終末剣を使うのをやめろというのが聞こえて……!」
徒労感を感じながらも警告を続けていると、唐突に金髪の男がこちらに視線を向けました。
しかし、こちらをも向いているにも関わらず焦点が私に合っていません。
気持ち悪い。
「っつーかよく見たらこいつ結構かわいいじゃん! とりあえずペットにしてしばらく遊んでやるか!」
カキザキ コウタは支配の杖を振った。真田 雪音は抵抗した。
「……ッ!?」
「あ? っだよ使えねぇ……なんで失敗した? つーかもう支配の杖ねーじゃん! あークソ、また行商人適当に殺して支配の杖補充しねーといけねーのかよめんどくせー」
こいつ……一体何を考えているのでしょう。
言葉を喋っているはずなのに会話をする気がまるでありません。
しかも私を
私のレベルがそれなりに高かったのと、事前にホーリーヴェイルを展開しておいたので特に効果はありませんでしたが。
うう、気持ち悪い……鳥肌が立ってきました。ゾワゾワします……。
しかし廃人特有の狂気じみた態度ともまた違う感じです。
これは、なんというか……
「まぁいーや。しょうがねーから適当に殺しておもちゃにすっかぁ……そういや屍姦とかもしたことなかったしやってみるか!」
「!? 動かないで! 撃ちますよ!?」
その男は剣を振りかぶって私に走り寄ってきました。
思ったより速度は遅いようですが何があるかわかりません。
私は反射的に
カキザキ コウタは悲痛な叫び声を上げた。
「ぐあああああああああああああ!?」
あれ?
こいつ……魔法耐性が、ない?
男は剣を持っていた腕が消し飛び、その痛みで地面を転げ回っています。
出血は大したことがないようですが。魔法属性ですし。
「がああああああああ!! クソがああああ! 痛ってえええええええ!!!!」
おかしいです。
こんなに派手にカルマが下がる行為をしていたのです。
下手をすると廃人クラス、最低でも全耐性遠隔生き武器ぐらいは持っているものと思っていましたが……。
「あなた……随分弱いですね?」
「はあ!? 弱い!? 俺が!?」
レベルも大したことないですし。
まだまだ未熟な私でさえ、目隠しして座っていても勝てそうなぐらいです。
「……ウージッムシ♪ウージッムシ♪」
「う、うがああああああああ!!!!」
カキザキ コウタは朦朧とした。
音耐性もガバガバです。
罵倒が簡単に通るぐらいですし。
もしかして……
どうしましょう。とりあえず私よりは弱いみたいですが。
「…………」
「ク、クソが! こんなことしてただじゃおかねぇぞ! 殺してバラしてサンドバッグに吊るして犯して殺して……!」
「……
いずれにしても。
目障りですし、適当にミンチにしてしまいましょう。
カキザキ コウタは朦朧となって死んだ。
「全く……いくら皆3日ほどで這い上がって元通りになるとはいえ、ひどいものです。いつも思いますが、どうしてこういう輩に限って──」
──なぜ、自分だけは殺されないなどと思うのでしょうか。
不思議です。
「ただいま……」
「おかえり。……どうした? なんだか疲れているようだが」
「ええ……ポート・カプールで終末を起こしたバカがいまして……」
「何……? 大丈夫だったか?」
「はい……。幸い、たいして強くはなかったですがものすっごく気持ち悪い人でした」
「だろうな……被害が出るようなところで終末を起こすようなヤツだ。まともな神経をしているとは思えん」
「それにしても……終末ってあんなに弱い人でも起こせるものなんですね。廃人が遊び半分で起こすものだとばかり」
「廃人は起こす意味がなくなってくるから逆にやらないな。それに、暇を持て余した廃人どもに大義名分を与えるようなことをすると嬉々としてボコボコにしに来るぞ。あんまり外道なことをしすぎると、『正義ごっこ』をするのに命をかけてるタイプの廃人が出てきてそれで終わりだ」
「そういう方もいらっしゃるんですね」
「さて、不快なやつの話をいつまでもしていてもしょうがない……そういえばブラックマーケットを見てきたようだが、金が足りなかったんじゃないか?」
「あ、そうなんです。ちょっとお金が足りなくて……店でも建てようかなと思ったんですけど」
「店を建てるよりいい方法がある。そういえば言ってなかったか? 収穫ループという方法なんだが」
「初めて聞きますね。どういう方法なんですか?」
「簡単だ。まず、収穫の魔法書を読んでストックが切れるまで魔術師の収穫を唱える。ストックが無くなったらまた読んで繰り返す。魔法書がなくなったら
「待って。ちょっと待って下さい。……願いの杖はどこから出てきたんですか?」
「収穫を唱えているとたまに落ちてくる。大体1/2000ぐらいの確率だったか」
「……落ちてこなかったらどうするんですか?」
「
「…………そのためにはどれくらいの暗記スキルがいるんですか?」
「
「………………実現可能な数値なんですか?それは」
「下落転生を行えば十分に可能だ。習得は今いくつくらいだ?」
「……900ぐらいです」
「ならいけるな。下落転生のために下落のポーションを集めよう。大体1000から2000もあれば足りるだろう」
「その下落のポーションはどうやって集めるんですか?」
「大量のマテリアルがあれば錬金術で作れる。……すくつで適当に地雷犬を支配してこい。捕まえてきたらマテリアルの大量入手法を教えるぞ」
「……一体何が始まるんです?」
「
掛けた相手を魅了・支配しペットにする魔法。
すくつの強力なモンスターを手に入れる手段の一つ。
なお、この作品中では少々ゲームとは仕様が異なり、Hex扱い。
そのため永続的にかかるものではなく、効果時間が切れれば正気に戻り、ホーリーヴェイルで弾くことができ、かかってしまっても清浄なる光などで浄化できる。原作通り魔法レベルに比べてレベルが高ければ抵抗も可能。
モンスター、人間であれば乞食など、自我が薄く
また、すくつ支配ができるのはヴァリアントoomSEから。
開発版やomake overhaulではすくつで支配を使うことはできない。