大樹の妖精、神となり   作:公家麻呂

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やっと鬼太郎の登場


123 昭和 ゲゲゲの鬼太郎

1954年(昭和29年)、彼らは太古から続いてきた幽霊族の生き残りの夫婦が死んだ。

夫婦の墓から片目の赤ん坊が這い出してきた。腐った夫の亡骸から落ちた目玉に、手足のようなものが生えてきて動き始める。奇怪にも喋るその目玉は墓の方へ行き、鬼太郎と呼ぶその赤ん坊を連れて、縁のある人間を頼った。頼られた人間は人間社会に馴染まない鬼太郎親子に対して彼の立場もある故に家から出ていってくれと鬼太郎に言う。

 

目玉親父は、不自由な人間の世界からは抜け出そうと鬼太郎に言い、二人は一緒にあてもなく足の向くまま旅に出るのだった。

 

そして、彼らは去る森深くに居を構えてそこで生活するようになったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

1963年11月23日、大樹は幽閉されている蟠桃の奥に持ち込んだテレビでケネディ大統領

暗殺の報道特番を見ていた。

 

『アメリカのケネディ大統領が暴漢に撃たれて死亡しました。テキサス州ダラス市内でケネディ大統領は自動車で進んでいる時、暴漢に銃弾で2・3度撃たれて間もなく今朝4時に死亡しました。ジャクリーン夫人はケネディ大統領を抱きかかえるようにして悲痛な叫び声をあげ・・・』

 

ジョン・F・ケネディ、 「人類の月侵攻」を大々的に叫ぶ大統領。

月の天津神々の逆鱗に触れたか。

 

『目撃した記者は大統領の頭から血が噴き出るのを見たと…、え~使用されたのはライフル銃の様だとの情報が入っており・・・。』

 

豊玉姫様、玉依姫様・・・。私の育てた鸕鶿草葺不合(うがやふきあえず)の母親と妻。

3000年間もの間守り抜いた皇室が壊されようとしている。

お二人はどう思うのだろうか。

自身の血統が絶えて悲しまれる?それとも情けない私に失望されるでしょうか?

 

皇室を解体させてしまおうとする外国勢力が背後にいる左翼の陰謀。

 

月への害意を見せたアメリカ大統領はあっけなく暗殺された。

 

時代の流れに取り残されたような気持ちだ。今まで自分は時代の中心にいただけに何も出来ないことがこうももどかしいとは・・・

グルグルといろんな考えが頭の中を掛け巡っては消え、駆け巡っては消え、私は思考の中に沈んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

時は流れ、1985年(昭和60年)。

その2年前には魔法世界の大戦が終戦し、ナギ・スプリングフィールドを中心とする「赤き翼」が一躍有名になった。とは言え魔法世界の事象はこの世界には大した影響はなかった。

 

実質的に世界中の妖怪の頂点に立っていた大樹野槌水御神の権威の失墜は彼女が君臨することで抑え込んでいた妖怪たちを解き放つことに他ならなかった。

 

中華人民共和国は共産党政権の暴政の影でチーを暗躍させ、西洋妖怪軍団はアメリカ合衆国の裏社会で暗躍し人類に敵対的な行動に走らせ、南方妖怪は南方地域で横暴を働く先進国国民に不信感を抱いた。そして日本妖怪も大樹の復権を望む者、自身の権力拡大を望む者、今ある平和の維持を望む者と統一感に欠けた状態にあった。

 

それでも日本は戦後復興から高度成長へと進み、バブル経済へと発展した。

日本は平和と言えば平和であった。

 

しかしながら、バブル期のネオンの影では妖怪たちが人に害を為そうとすることも少なくは無く。鬼太郎は幼少期に人間に育てられたこともあってか人間と妖怪の橋渡しをしたいと言う思いを持った。

 

鬼太郎はその森を拠点に人に害を為す妖怪を懲らしめたり、逆に妖怪を苛める人間に罰を与えたりしていた。そうしていると…

 

ゲゲゲの森の妖怪ポストに警察などに解決できない問題を手紙にして入れるとどこからともなく鬼太郎が来て妖怪を退治したりして解決してくれると言う噂が流れるようになった。

 

 

「近頃、全然手紙が来ないな~。」

「妖怪退治を頼まれないってことは平和じゃって言う事じゃよ。」

 

「それならいいんですけど。なんか気になるなぁ。」

「お前も心配性じゃなぁ。こういう時こそのんびりせんと。」

「それもそうですね。」

 

 

「それよりもお湯を足しとくれ。少しぬるくなったぞ。」

「はい!父さん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

とある遊園地

 

「あ!ピエロだ!!」

「ちょっと!待ちなさい星郎!」

 

一人の少女が、急に現れたピエロについてミラーハウスに入ってしまった弟を追いかけてミラーハウスに入っていった。そして、その中で・・・妖怪に襲われる。

 

「ずうっと、ずうっと待っていたんだよ。」

 

鏡に映ったピエロは鏡から手を伸ばす。

 

「い、いや!放して!きゃああ!」

 

 

 

 

 

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