大樹の妖精、神となり   作:公家麻呂

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132 昭和 対決!!日本国天道派 後編

「これより、この列車を制圧する!」

「「「「「了解!」」」」」

 

「藤崎一尉、我々中央鎮台は京都での戦闘に敗北したそうです。白蔵主様は決起中止を命令されました。」

 

藤崎と呼ばれた決起部隊指揮官は中央鎮台から派遣された妖狐経蔵坊(キョウソウボウ)に伝えられたうえ、無線で別の決起部隊が全滅したと言う連絡を受け、怒りに燃え、経蔵坊の言を無視して藤崎は戦闘準備の命令を出す。

 

全員自衛隊装備に着替え、全車両の制圧に動こうとしたその時。

 

「待て!お前たち!!」

 

「なんだ?こいつらは?」

「き、貴様は!?」

 

不思議そうにする藤崎とは対照的に経蔵坊は驚愕した。

 

「ゲゲゲの鬼太郎!!くそ!なんて間の悪い!!掛かれ!!」

 

経蔵坊の言葉で経蔵坊の部下の妖狐たちが鬼太郎に襲い掛かる。

あっという間に妖狐たちが倒されてしまった。

 

バン!

 

「!?」

 

鬼太郎の耳元に銃弾が通り過ぎる。

 

「次は外さないぞ。」

 

藤崎の周りに部下の自衛官が集まり小銃を向ける。

 

「手間を掛けさせる。」

 

藤崎は拳銃を鬼太郎に向け、隊員たちも銃口を向ける。

 

「鬼太郎さん!!」

「くらえ、目つぶしの砂!!」

 

夢子の声に合わせた砂かけ婆が大量の砂を浴びせかけ砂埃が巻き上がる。

 

「くらぇえ!」

 

子泣き爺が石化して自衛官たちに体当たりをする。

 

「「「ぐわぁあああ」」」

 

ちなみに夢子は一緒に様子を見に来た父親に後ろの車両に非難させられた。

「た、大変だ!!トレインジャックだ!!」車掌は他の乗務員に外部に連絡するように指示を出し車両を閉鎖した。

 

再度起き上がった妖怪狐たちも交えて砂煙の中での乱戦は鬼太郎たちに軍配が上がろうとしていた。

 

銃撃戦の最中、藤崎は爆弾の起爆スイッチを押した。

 

カチリ

 

だが、無反応。

 

カチリ、カチリ、カチリ

 

「なぜだ!?なぜ起爆しない?」

 

「やぁああ!!!」

 

動揺する藤崎に鬼太郎は殴り掛かった。

 

「どうして、今ある平和を素直に受け入れないんだ!」

 

殴られ壁に叩きつけられた藤崎は鬼太郎に言い返す。

 

「お前の言う平和はクズだ。東京見てみろどこに美しさがある!どこに秩序がある!我々は憲法を改めて、かつてあった美しい秩序と美しい精神を築くんだ。」

 

経蔵坊もそれに続いて叫んだ。

 

「そうだ!クズ共をぶち殺せ!無秩序な東京を焼き払ってやる!俺たちは知っているんだ今よりも良い時代を!!何も知らない若造妖怪が知った様な事を言う!」

 

それを聞いた鬼太郎は顔を真っ赤にして怒る。

 

「バカヤロー!あの時、戦争をやめなかったら本当に日本が無くなってたかもしれないんだぞ!!そうなったら日本妖怪も日本人もあったもんじゃないんだぞ!!それを解っていたからお前らが信奉する大樹野槌水御神様はこの平和を甘受したんじゃないのか!?やっと平和になったのにわざわざ火をつけて回るようなことをして!!ここにいる関係のない人たちまで巻き込んで!!お前たちは!!」

 

「もう、その辺にしておきなさい。天狗警保局が来ておるし、時期に人間の警察も来るじゃろう。」

 

激昂するする鬼太郎を目玉おやじが諫め。

興奮気味の鬼太郎の背中をさすってあげる夢子。

 

 

 

 

経蔵坊を天狗警保局(天狗警察もしくは天狗ポリス前身組織

に引き渡し、藤崎たちを警察に引き渡して事件の幕は下りた。

 

「昔の事に引きずられても仕方がないのに…。僕と夢子ちゃんみたいに妖怪と人間は仲良くできるはずなんだ。」

「そうね、鬼太郎さん。わたしもそう思うわ。だから、ね!一緒に頑張りましょうよ!」

「うん、そうだね夢子ちゃん!ありがとう!」

 

そんな二人を昇り始めた陽の光が照らすのであった。

 

 

 

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