大樹の妖精、神となり   作:公家麻呂

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134 昭和・異次元妖怪の大反乱 ぐわごぜとぬらりひょん

ぬらりひょん一派、西洋妖怪軍団、中国妖怪、南方妖怪、幻想郷、諏訪大社勢力、八百八狸、妖狐衆、ゲゲゲの森、天狗警察、北方の雪女勢力、各河川の河童勢力、それに加え数多の小勢力があり妖怪の勢力は情勢不安の状況にあり、ある種の戦国時代に突入していた。

 

かつて、これらの妖怪たちの多くを統治もしくは影響下に置いた存在がいた。

大樹野槌水御神、戦前日本で最も有名な国津神であったが人間社会においてはその知名度は低下しつつあり、先ごろのクーデター未遂事件で政府も積極的に存在を伏せようとしている忘れ去られつつある存在。

しかし、そんな彼女であるが妖怪たちの支持は未だに絶大であった。

 

彼女を支持する妖怪たちは日本国内外に数多く存在する。先ごろのクーデター未遂事件で決起した妖狐衆もその一つである。

 

妖狐衆、八百八狸、南方妖怪の大多数、旧航空銃翼兵団、旧大樹大社系妖精衆、河童衆や山童衆と言った大樹恩顧と呼ばれる少なくない数の妖怪・妖精たち。

安土大阪幕府、大日本合藩連合帝国、大日本皇国の妖怪軍として大樹野槌水御神の偉業を目の前で見続け、その恩恵を受けてきた彼らにとって幕府時代、連合帝国時代、皇国時代の約400年近い年月は間違いなく人間と妖怪が手と手を取り合い人間と妖怪が共に暮らす理想が現実となった時代であった。

 

そんな時代を見てきたからこそ失ったもの取り返そうとする妖怪たちは多く、敗戦国日

独伊も先進国入りを果たし、近代先進国に多い高慢な人間たちは世界中に増え、高慢な人間社会に圧された彼らは時が経つにつれ先鋭化していった。

 

 

白蔵主率いる妖狐衆の決起は具体的な一例に過ぎず。人間の横暴にしびれを切らせた妖怪たちは人間を攻撃した。

 

メセンブリーナ連合やアメリカ・イギリスの影響を受けた時の政権や関東魔法協会、政権の影響を受けた関西呪術協会などは敵対する姿勢を崩さなかったが派閥争いなどで内ゲバ状態であった。

 

白蔵主の妖狐衆の決起は人間社会内にいた天道派を巻き込んで壊滅した。

これはぬらりひょん一派にとって好機であった。

 

「ぐわごぜよ。もはや、人間たちは昔の様はならん。大樹様のお力が及ばない今、破魔勢力は我らを滅ぼすだろうよ。」

「しかし、貴様が妖怪皇帝になると言うのは・・・。」

 

ぬらりひょんは少々面倒そうにぐわごぜを説得する。

 

「貴様が妖怪の総大将になるのか?」

「い、いや…自分にそのような器量はない。だが・・・」

 

「白蔵主は先の決起失敗で失墜、刑部狸は国外、貴様は成らんとなると儂しかおらんだろうが・・・文禄と弘安の役で儂は妖怪征夷大将軍の位にあったのだぞ。大樹様をお救いした暁にはその功績を持って赦免を貴殿に取りなしていただきたい。南北朝や室町幕府の頃は意見の相違もあって大樹様に背いたこともあったが、妖怪の為の政を為そうとする思いは間違ってはいないはずだ。」

 

「・・・・・・・・・。」

 

「異世界の魔法使い共と国内の破魔勢力が内輪揉めをしている今しかない。この国の傀儡政府など打倒することなぞ造作もない。」

 

 

 

ぐわごぜはぬらりひょんとの会談を済ませ、自分たちの隠れ家に戻る。

そこには自分の娘のカロリーヌと2人の少女がいた。

カロリーヌはぐわごぜの姿を見つけると笑顔で駆け寄ってくる。

 

「あ!パパ!」

「お~、愛しいカロリーヌよ。よい子にしていたか。」

 

「うん。お姉ちゃんたちのいうことを、きいていいこにしてたよ。」

「お~、そうかそうか。」

 

カロリーヌを抱きとめて満面の笑みで頭を撫でるぐわごぜは顔を上げて2人の少女に視線を合わせる。ぐわごぜの視線に気が付いた2人は話しかける。

 

「貴女方は、私の切り札だ。ぬらりひょんと手を組むと決めたが、奴に主導権を渡す気はない。夢幻世界の力、存分に奮っていただきたい。」

 

天使のような羽を持った少女とメイド服を着た少女の姉妹、幻月と夢月の姉妹は妖しく嗤う。

 

「50年前より関わって以来ですね。姉さん。」

「そうね。先の戦争ではあまり活躍できなかったぶん、お役立ちしないといけないわね。ふふふふふ。悪魔は約束を守るものよ。」

 

 

 

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